【地上波初】シリーズ江戸川乱歩短編集IV〔全3回〕 (第2回少年探偵団」・2021/7/14) 感想

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NHK総合・【地上波初】『シリーズ江戸川乱歩短編集IV』(公式サイト)
第2回〔全3回〕『少年探偵団』の感想。
なお、本作は、2021年3月23日(火)からBSプレミアムにて3夜連続放送済みで、未見。
神出鬼没の「黒い魔物」のうわさでもちきりの東京。ある日魔物は大胆な手口で篠崎家の「呪いの宝石」を盗み出し、篠崎家の愛娘と名探偵・明智小五郎をしたう少年探偵団の団長・小林少年を誘拐してしまう。二人を襲う絶体絶命の危機!
名探偵・明智小五郎は、「呪いの宝石」の謎と「黒い魔物」の正体を解き明かすことができるのか?昭和の少年たちを熱狂させた少年探偵団シリーズが、異色のキャスティングと映像美でよみがえる!
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:少年探偵団 江戸川乱歩・少年探偵2
演出:渋江修平 氏
朗読:玄田哲章 氏
第1回の「満島ひかり VS 森山未來」の演技合戦も見応えアリ
まず、第2回の感想の前に、是非書いておこうと思うことがある。
それは。第1回「怪人二十面相」では、高橋一生主演で放送された荒木飛呂彦による日本の短編漫画シリーズのドラマ化、NHK『岸辺露伴は動かない』には、「高橋一生オーラ」の分だけ、僅かにインパクトは少なったが。
それでも、第1話の感想では、ほぼ全編が「女優・満島ひかり劇場」と書いたが、第2回の前に第1回の録画を見直してみると、やはり「満島ひかり VS 森山未來」の演技合戦は、既出のドラマ『岸辺露伴は動かない』とは違った、フレッシュさと見応えを感じた… と言うこと。
監督・渋江修平氏の第2回の「ツカミはオッケー!」
さて、第2回の監督は、渋江修平氏。
数々のCMやMVで、個性的でインパクトのある色彩感覚(衣裳やメイク、照明や編集上の色フィルター)を武器にして、独特な感性で音楽と演技を切り刻み、映像的にも映像の世界観にも十分な奥行き感や立体感を創出。
全ての素材を1から再構築したような、(良い意味で)中毒性の高いエンターテインメント作品を創り続けるのが渋江氏の映像美学(だと思う)。今作も、冒頭の “黒い魔物” の映像化で個性は十分に発揮された。そう、「ツカミはオッケー!」と言うことだ。
解決編のイントロに「ラプソディ・イン・ブルー」を使うセンスの良さ
漸く、名探偵・明智小五郎が17分頃から事件の解決編へ。そのイントロ的な楽曲が、クラリネットのグリッサンドで始まるジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」。
ラプソディー・イン・ブルー バーンスタイン 1976(劇中で使用されたバージョンかは不明)
私は仕事では、ホテルで開催される楽しき晩餐会の幕引き(要は、お客様が宴会場から退場する時)に使用するシンフォニック・ジャズの代名詞だ。列車のリズミカルに連続した機械音から発想されたと言うこの名曲を、次々と目の前の事実から、まるでえリズミカルに推理を広げる過程の劇伴に引用したセンスも抜群だ。
あとがき
第1回が「女優・満島ひかり劇場」だったのに対して、この第2回「少年探偵団」は、正にタイトル通りに少年探偵団の存在と活躍が際立った、第1回とは全く違うテイスト。
そして、名曲「ラプソディ・イン・ブルー」の使用によって、日本の子どもたちのお話なのに、「インド人」と言うキーワードも相まって、異国情緒も溢れる内容でした。私が小学生時代に読んだ「少年探偵団」とは違った味わいの「インパクト&エキセントリックな『江戸川乱歩短編集』に満足です。
※第3回(最終回)は、7月17日(土)午前0:25ほか。読者さん、各地域の番組表を要チェックです。
2021年3月、BSプレミアムで3夜連続放送で放送された『シリーズ江戸川乱歩短編集IV「新!少年探偵団」』が、今夜(7/12)から不定期で地上波初放送!
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15753/
【これまでの感想】
第1回
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