ナイト・ドクター/Night Doctor (第2話/15分拡大・2021/6/28) 感想

フジテレビ系・月9『ナイト・ドクター/Night Doctor』(公式サイト)
第2話/15分拡大『夜に訪れるコンビニ受診患者の真実!?』の感想。
恋人・大輔(戸塚純貴)の浮気に憤る美月(波瑠)は、成瀬(田中圭)から普通の恋愛は無理だと言われ立腹。そんな中、深澤(岸優太)は外来で、風邪と思われる1歳の息子を連れてきた希実(谷村美月)に対応する。緊急性のない軽症患者の‘コンビニ受診’を問題視する美月の発言を耳にした希実が恐縮する一方で、美月の父・哲郎(佐戸井けん太)が職場や寮に現れ、夜間勤務を反対する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大北はるか(過去作/グッドドクター、ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~)
演出:関野宗紀(過去作/コードブルー1[演出補]、ハラスメントゲーム、ラジエーションハウス) 第1,2話
澤田鎌作(過去作/CHANGE、不毛地帯、セシルのもくろみ、監察医 朝顔)
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリース、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド)
オリジナルナンバー:yama「Sleepless Night」
eill「hikari」
琴音「君は生きてますか」
Tani Yuuki「Over The Tim」
三浦風雅「Start」
1クールで "5人分の群像劇" を描くのは難しいはず…
今作は『月9』だから、恐らく「全10話」か「全11話」だろう。そして、本作は放送前から「夜間救急専門医のナイト・ドクターとして招集された医師らの青春群像医療ドラマ」と謳われている。
だから、少なくとも「ナイト・ドクター」をやっている主人公・美月(波瑠)を含めた “5人分(指導医は別にする)” の個々の背景や見せ場を作らなければならない。しかし、前回は、残念ながらその貴重な1話を “初期設定の説明” に使い切ってしまった。
そうなると、残りは9話か10話。それで今回の前半は、「まずは主人公の美月から」って、ことなのだろう。群像劇として間違っているとは言わないが、このペースで “5人分” の “公より私” を描き続けると、まず単純に話数が少なくて消化不良に陥るだろう。また、群像劇は描けても、医療ドラマの部分はかなり蔑ろになるだろう。
やはり、こんなに大人数の主要な登場人物を集めた群像劇を成立させるには、海外ドラマのように、2クールくらいは用意すべきだと思うのだが。やはり、「全10話」程度なら『コード・ブルー』のように、4名くらいが妥当だろうし、だから大成功したと思う(『3』と『劇場版』以外に限るが)。
だって、今回なんて前半の30分だけ見たら、ただの「美月の紹介ビデオ」でしかなかったから。単純にこの手法って『監察医 朝顔』の失敗例と同じなのだ…
第1話から1か月以上は時間経過している感じで見易くなった
さて、悪いことばかりではない。と言うか、「全10話」くらいで描き切らないといけないとの判断が働いたのだろう。前回は、かなりの医師たちが病院や仕事に慣れておらず、ぶつかり合ってばかりで、正直うんざりした。しかし、今回は見違えるほどに、全員が病院や仕事、互いの関係に慣れているように描写された。
単純に見た感覚だと、少なくとも第1話から1か月以上は時間経過している感じ。流石に『シーズン2』とまでは言わないが。かなり、病院としても、ナイト・ドクターとしても、正常に機能しているように見えた。まあ、こうでもしておかないと、“5人分” を描くのは、かなり難しいだろうから。
美月と父親も重ねたエピソードは諄いが、意外に悪くない
では、第2話全体の感想を。前半で主人公・美月の初期設定を行う中で、美月の父・哲郎(佐戸井けん太)を描いて、今の医療現場での1つの問題である「コンビニ受診」のイントロを作った。美月と父親も重ねた上に、深澤(岸優太)まで絡めるから、説明台詞が大量になって、結果的に30分も。
でも、こう言うのは最初の段階でやっておかないと、後出しジャンケンになってしまうから、良いとまでは言わないが、悪いとも思わなかった。
「5人のドタバタ劇」から「プロ医師の医療ドラマ」に見えた
そして、前述の通りに、ただ不慣れで相性が悪い「5人のドタバタ劇」から、プロのナイト・ドクターの医療ドラマに見えて来たのは、良いこと。まあ、相変わらずの “先輩へのタメ口” とか、俳優や、医療ドラマとしての過去の作品との既視感など、好みが大きく分かれるのは、ほぼ間違いない。
でも、スタッフたちは、何とかこれまでとは違う医療ドラマの群像劇を創ろうとしていることは伝わって来た。その意味では、それほど悪くない。と言うか、「どうせ、こんな感じのドラマにしかならないんでしょ?」と言う諦めとか慣れの方が大きいかも?
「5人の群像劇」なのに「美月と深澤の物語」が中心になり過ぎているのが気になるが…
ただ、何だかしっくり来ない。その理由は「5人の群像劇」なのに、第2話で既に「美月と深澤のストーリー」が中心に描かれていること。まあ、大人の事情もあるだろうが。これ、「5人の群像劇」を描くのを諦めたとしたら、今後も「美月と深澤のストーリー」が中心になっていく可能性も出て来た。
折角、他にも魅力的な俳優さんを揃えているだけに、まだ諦めずに作り込んで行って欲しい…
あとがき
15分の拡大分が、余計だったようですね。その分、前半が長く見えて、医療ドラマの部分が少なく感じたのが勿体なかったです。ただ、医療ドラマ好きな私としては、第1話より相当良くなって来たので、通常の「1時間枠」になる第3話に期待します。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15701/
【これまでの感想】
第1話
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