連続テレビ小説「おかえりモネ」 (第29回・2021/6/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第29回/第6週『大人たちの青春』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
百音(清原果耶)は、田中(塚本晋也)にもう一度テーブルとイスを作らせてもらえないか頼んでいた。田中から別れた家族のことを聞き、どうにか力になれないかと悩む百音は、菅波(坂口健太郎)に相談するが、菅波ははねつけてしまう。菅波の強い言葉にショックを受ける百音。一方自分へのいらだちを百音にぶつけたことを後悔した菅波は、田中の自宅を訪ね、田中の治療に関して、ある提案を話す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
宣言!
今週から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。従って、異論反論等にはご対応いたしかねます。
「劇中の時間表示や時間経過」を曖昧に描くならやめて
超好意的に解釈してみているからこそ、これだけは書かせて欲しい。それが、毎回のように書いている本作に於ける「劇中の時間表示や時間経過」を曖昧に描くならやめて欲しいし、描くなら分かり易く明瞭にして欲しいってこと。
今週の時間経過の "おさらい" をやっておきたい
そして、もう明日が金曜日で「週5放送」の1週間分が終わるから、ここで今週の時間経過の “おさらい” をやっておきたい。
何のためになるのかは、そのあとで。本作では、テロップ以外に、森林組合にあるホワイトボードの左上に「その日の月日(当blogの感想では、こちらの解釈の方が物語として良いので採用した)」か「今週の予定を書いた日」なのか不明瞭ではあるが、日付がマジックペンで書かれており、お天気情報「降雨。雷ナウキャスト」の画面で月日や時間がわかるようになっている。
因みに分かり易いように、曜日については、実際の「2015年」を参照することにした。
月曜日は、多分「10月15日(水)」と「10月20日(月)」
月曜日、ナラの伐採の指揮をする山番頭・熊谷さん(山本 亨)へ百音(清原果耶)が「ナラの伐採計画表」を見せたのは、ホワイトボードによって「10月15日(水)」と分かる。そして、映像的にはその当日に山林作業員とトラブル発生したように編集されていた。
でも、トラブル発生時のナウキャストが「10月20日(月)」だから、劇中では「週明けの5日後」と言うことになる。これは、百音が言った「来週以降 天気が荒れるって予報…」の台詞通りになったってこと。もちろん、ナウキャスト情報が元になっているだろうが。
こう言う部分は、正確に表現した方が、分かり易いと思うし、熊谷が百音の天気予報に一目置くのも説得力を持つから、やるべきと思う。
火曜日は、序盤が「12月22日(月)」で以降は1月の三が日
火曜日、森林組合にクリスマスツりーが飾ってある序盤は「12月22日(月)」で、中盤以降はおせち料理が出てるから1月の三が日。
前回は、「1月11日(日)」と「2月3日(火)」以降
水曜日(前回)は、仕事始めから始まって、気象予報士の試験日は予想で「1月11日(日)」。そして、合否判定が来るのは3月になってから… みたいな話をした日のホワイトボードが「2月3日(火)」になっていた。
そして、田中(塚本晋也)の店に行った時の百音のセーターと、夜に菅波医師(坂口健太郎)と勉強している百音のセーターは違うから、2月3日でないのは明らか。
僅か3日間(15分間×3回)で「約3か月半」も時間経過
でも、こうやって時系列で再構築してみると、僅か3日間(15分間×3回)で「約3か月半」も時間経過しているのだ。そして、「3月」は合否発表の月。受験を扱ったドラマで、ここまで劇中の時間の扱いが曖昧なのは、ある意味、斬新だし、珍しいし、やるべきでないと思うが…
百音が、いつ田中さんを訪れたのか描いたら良いのに…
ここから、今回の感想。前回の田中さんの病状では、相当悪いように見えていたが、今回のアバンタイトルでは、この日は調子の良い日ってことで、再度、百音が家具の契約中断を再考して貰いに改めて参上したことになっていた。
流石に、前回の病状を見た限りでは、いくら何でも酸素吸入をしている患者の家に毎日行くのもおかしいから、前回から数日後、2月5日(木)か週明けの9日(月)か。こう言うのも、ちょっと明確にするだけで、森林組合の経営がひっ迫していることや、百音の田中さんへの気遣いが伝わるのに、もったいない。
田中さんの66歳前後を強調した方が、田中に共感しやすい
百音が田中さんの所から診療所に帰って来た時、田中のカルテがチラッと映って、誕生年が「昭和24年」になっていた。劇中が2015年だから、田中さんは66歳前後と言うことになる。
これ、こんな言い方は良くないかも知れないが、66歳前後で今の病状と延命治療拒否の状況を鑑みると、大きなテーブルを囲んでの別居中の妻と、娘さんと生まれて来る孫との食事のひと時は、若さを考えると、映像から伝わる印象よりも、もっと田中さんにとって「テーブルと椅子の契約中断」は、辛くて、大きな決断に見えた。
無理に描くことはないが、少し強調するだけで、笑顔で生きている人たちにカメラを向けてシャッターを切り続ける田中さんへ、もっと共感できるような気がする。
菅波が医師、有資格者とし、無資格な百音にぶつかった場面
6分頃、珍しく、菅波が医師として、有資格者として、無資格者の百音に大声でぶつかったシーンがあった。
やはり、前回の感想に書いたように、菅波はもっと若くてやる気に溢れた新米医師時代に、疼痛を主訴とする疾患の診療部門である “ペインクリニック” に対して、大きな失敗、取り返しのつかないミス、そして今はまだ私には計り知れなりトラウマを抱えているようだ。
そんな菅波に「先生だって 知識も技術も 資格もあるじゃないですか」と、“資格” と言う言葉を付け加えてしまう百音の幼稚さ、未熟さ、そして自らまだ気づいていない残酷さが表現された。
もっと百音が診療所に来る患者たちに声を掛けたら良いのに
本作の見所は、ここからだと思う。百音が気付いている無神経さと、気付いていない医師への残酷さが、やがて優しさになって、それが更に「人の役に立ちたい」になって、気象予報士で亀島の人たちの役に立ちたいに繋がって言って欲しい。そう思うし、超好意的に考えているから、敢えて言いたい。
百音は、事あるごとに診療所に近づくし、入って行く。その時、登米の患者さんたちに “優しい言葉” を掛けてあげる描写を入れて欲しい。朝日放送制作でテレ朝系で放送中のトークバラエティ番組『ポツンと一軒家』を見ていると、地方の高齢者が意外と若々しく生きている姿をよく目にするが…
それでも、ここは東日本大震災で被災した場所。百音に、どんな思いがあるかは分からないが、森林組合で社会人として働く若者の一人として、患者さんたちへ積極的に声をかける場面は、百音に対して共感も生むと思う。
菅波が、田中の人間性に配慮した積極的治療の提案理由が良かった
なるほどね。菅波医師は、ペインクリニックへの疑問や、医療従事者として当然に行う積極的治療について、本気で悩んでいたと言うことか。悩みながらやる仕事ではない。それが、今の菅波が考えて、行っている医療行為。
そして、そんなまだ若い菅波が、積極的治療を「結論を先に延ばせる治療」、「迷うための時間を作るため治療」と、好き勝手やんちゃをやって来た、2013年にステージ4の肺がんと診断され田中知久と言う患者の生き様や死に様を熟慮して伝えるシーンには、見応えがあった。
あとがき
今回の菅波が田中さんに行ったことを終始聞いていた百音が、次にどう考え、どんな行動を起こすかですね。でも、本作の進み具合では、そう簡単に影響を受けて、自分の言動に反映する百音じゃないですもんね。とにかく、普通の女の子が、やりたいことを見つけて、それに向かって頑張る姿を見守ろうと思います。
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★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15688/
【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
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第5週『勉強はじめました』
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第6週『大人たちの青春』
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