ひきこもり先生〔連続5回〕 (第2話・2021/6/19) 感想

NHK・土曜ドラマ『ひきこもり先生』(公式サイト)
第2話〔連続5回〕『ようこそ!STEPルームへ』の感想。
上嶋陽平(佐藤二朗)が中学校に通い始めた初日、不登校生徒の坂口征二がおにぎりを万引きしたという連絡が学校に入る。征二は無職の父・征一(村上淳)と二人暮らしで、深刻な貧困状態にあった。スクールソーシャルワーカーの藍子(鈴木保奈美)は生活保護の申請を勧めるが、征一は頑として受け付けず、別居中の母・ユキ(内山理名)も家に戻るそぶりはない。陽平は、希望を失いかけている征二を連れて、ユキの職場を訪ねていく。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
原案:菱田信也(過去作/ジウ 警視庁特殊犯捜査係、グ・ラ・メ!~総理の料理番~)
脚本:梶本恵美(過去作/オソコマエ!2、隠密八百八町、ボーダーライン)
演出:西谷真一(過去作/あさが来た、サギデカ、ディア・ペイシェント~絆のカルテ~) 第1,2話
石塚嘉(過去作/てっぱん、海底の君へ、4号警備、パラレル東京)
音楽:haruka nakamura(過去作/ドラマ劇伴は不明)
シーンの切り替えが早過ぎて、ストーリーの連続性が乏しい
場面転換が雑とまでは言わないが、シーンの切り替えが早過ぎて、今一つストーリーの連続性が乏しく見えてしまう。もう少し、ワンシーンの尺を長くして、主人公の喋る速度と見合うような映像にしたら、脚本と演出と演者で伝えたいことが、もっと伝わり易いと思う。
それでなくても、脚本段階が既に4コマ漫画みたいで、ストーリーが小間切れでわかり難い作品なのだから。
上嶋が個々の不登校生徒に関わるだけのドラマで終わるかも
さて、前回(第1話)で最も気になっていた “謎だらけの主人公” のまま物語を進めると言うやり方。今回は、若干修正して来たと言うか、全5話だから上嶋陽平(佐藤二朗)の過去を、不登校の坂本征二(南出凌嘉)に重ねて、しっかりと描いて来た。
恐らく、上嶋以外の登場人物、STEPルームの担任の深野祥子(佐久間由衣)と、ソーシャルワーカーの磯崎藍子(鈴木保奈美)が、視聴者向けの「不登校や引きこもりの現状解説者」の役割しかないから、きっと最終回まで、こんな感じで「上嶋 対 不登校生徒」の関係で進むのだろう。
もっと「NHKだからこそ創れるドラマ」にして欲しい
私は、NHKが作るドラマには、大きく2種類あると思っている。「NHKだからこそ創れるドラマ」と「NHKでなくても創れるドラマ」。本作って、どっちなのか?
取り扱っているテーマは深くても逃せないし放置も出来ない問題だから、当然に「NHKだからこそ創れるドラマ」。でも、エピソード自体は、意外と使い古されていると言うか、既視感のある学園ドラマの中の1つのエピソードに過ぎないような「NHKでなくても創れるドラマ」って感じがする。
ここを、きっちりと残りの3話で「NHKだからこそ創れるドラマ」に見せて来ないと、これ以上の評判などを望むのは難しいと思う。もちろん、繰り返すが、扱っているテーマは良いし、ドラマとしてもそれなりに良く出来ているのは認めるが。
あとがき
STEPルームの生徒たちが、私には不登校生徒に見えません。第1話も第2話も、ただ元引きこもりの主人公が、不登校生徒に関わって、前を向かせているだけ。こう見えてしまうのは、前述の通り、担任の深野とSWの磯崎が教師とSWの役割より、説明係にしかなっていないから、STEPルームの存在に意味がないのです。ここが改善出来たら、だいぶ違うと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15673/
【これまでの感想】
第1話
- 関連記事
-
- コタローは1人暮らし (第9話・2021/6/19) 感想 (2021/06/20)
- コントが始まる (第10話/最終回・2021/6/19) 感想 (2021/06/20)
- ひきこもり先生〔連続5回〕 (第2話・2021/6/19) 感想 (2021/06/20)
- 連続テレビ小説「おかえりモネ」 (第5週/土曜日版・2021/6/19) 感想 (2021/06/19)
- 生きるとか死ぬとか父親とか〔全12回〕 (第11話・2021/6/18) 感想 (2021/06/19)