連続テレビ小説「おかえりモネ」 (第13回・2021/6/2) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第13回/第3週『故郷の海へ』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
百音(清原果耶)の幼なじみの三生(前田航基)が、かくまってほしいと永浦家へやってきた。ひとまず百音は自室に三生を隠し、幼なじみたちをこっそり集める。三生は、1000年以上の歴史がある実家の寺を継ぐべく仙台の大学へ通っていたが、家業を継ぐのは嫌になった、と逃げてきたのだった。そんな三生にあきれる幼なじみたち。百音も、結論を焦る必要はない、と三生なだめるが、そこへ耕治(内野聖陽)が現れる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん)
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
今回を見る前に録画を見直して、あることに気付いた…
さて、前回は感想に書いた通り、気仙沼の「亀島」の土地に先祖代々伝わる、初盆の準備から僧侶による読経風景や、迎え火の歌と踊り(振り付け)が丁寧に描かれた。そして、今回を見る前に録画を見直して、あることに気付いた。
登米と亀島、違う百音が描かれるのは、意外に面白いと思う
登米での百音(清原果耶)は、周辺で起こることが全て新鮮に感じ、驚き、早く慣れようと頑張る。まあ、高卒で新天地にやって来たのだから当然と言えば当然だが。でも、2014年の18歳なれば、それなりの事前情報は入手できただろうし。
そもそも、自ら「島を出たい」と言ったのだから、本来はあんなに何事にも新鮮に驚き、慣れようとドタバタする必要はない。でも、亀島の百音は真逆だ。何事にも慣れていて、前回の15分間だけで、一気に亀島へ溶け込んだ。そこで、こう考えた。
先週の「林間学校での騒動」を敢えて、あり得ない騒動のように意図的に描いたのではないか… と。まるで、登米と亀島の時計の進み方が違うかのような描写。登米の百音は驚きと発見の日々で、亀島の百音は慣れ親しんだ淡々とした日々みたいに。そう考えると、登米と亀島、違う百音が描かれるのは、意外に面白いと思う。
登米と亀島には登場人物の"陰と陽"みたいな描き分けがある
また、登米と亀島の違いに、登場人物の “陰と陽”、“光と闇”、 “ポジとネガ” みたいな描き分けがある。基本的に、登米の登場人物は、医師の菅波光太朗(坂口健太郎)以外は “陽” であり “ポジティブ” な人ばかりだ。百音も必死に “陽” であろうとしている。
しかし、亀島に来ると、百音も2歳下の妹の未知(蒔田彩珠)も、“陽” の部分はあるし、透明感もあるが、時々、視線が彷徨うような、瞳に力のない表情をする。もちろん、意図的な演技指導と演技によって、物憂げな姉妹を表現しているのだろう。でも、またそこが、これまでの朝ドラのヒロインとは違う新鮮さでもあり、物足りなさでもある。
自ら故郷を出て行った百音が故郷に帰って来たのだから…
でも、姉妹以外はみんな “陽” で “ポジ” な人ばかりだ。百音の父・耕治(内野聖陽)と母・亜哉子(鈴木京香)、百音の幼馴染の明日美(恒松祐里)と亮(永瀬廉)も基本的には明るい人たち。百音の祖父・龍己(藤竜也)も飄々としながらも威厳がある。亡くなった百音の祖父・雅代(竹下景子)なんて声や写真だけでも楽しさが伝わる。
やはり、自ら故郷を出て行った百音が、居たくない故郷に帰って来たのだから、急に明るい展開になるのは難しい。いや、そうなったらなったで違和感しかない。と言うわけで。今週は、お寺の息子・後藤三生(前田航基)の明るさに期待しようと思う。
三生の登場で音楽の話題になり、少し明るい雰囲気になった
そして、今回も、至って “普通” だ。折角の季節感や帰省の理由にもなっていた「初盆」も利用していない。他愛もない主人公たちの日常描写だ。
ただ、前述のように。金髪の三生の登場で、音楽の話題になって、少し明るい雰囲気になった。個人的には。9分頃のビデオカメラ本体に残っている映像を、ケーブルでテレビに繋いで大画面で見るのではなく、4枚重ねた座布団の上にカメラを置いて、小さな液晶画面をみんなで覗き込む風景なんて、ホームドラマとしてリアルかなぁと。
それに、ビデオカメラの液晶画面から、一気にドローン撮影を使って、回想シーンへ持って行くなんて演出のアイデアも、ストーリーにまだメリハリが足りないだけに、効果的だった。なんか、正に「人はいつでも “その時” へ戻ることが出来る」ってこと。そして、その裏に、いつでも戻れるから、嫌な時にも戻ってしまうと言うことが、百音にフィードバックするような。
及川家には一体何が起こり、どうなっているのか…
12分頃、亜哉子が固定電話をかけるシーンがあった。懐かしい “めくりの電話帳” を開くと、次のように書いてあった
及川義之(豊國丸) 23 458
及川美波22 753
090 4184 7774
亜哉子が電話をかけたのは、「及川美波の携帯電話番号」だったが、電話に出たのは亮の父・新次(浅野忠信)。そして、新次が歩く道は、細い路地で量が兄は平屋の仮設住宅風の建物が建っていた。及川家には一体何が起こり、どうなっているのか、気になる演出だった。
あとがき
流石に、登場したばかりのキャラクターばかりで、物語を紡ぐのは難しいでしょう。もう少し、個々の設定を見てみないと。でも、本作はそのために騒動やトラブルを作りません(先週末は別にして)。そこが好みの分かれる部分かも知れません。
でも、こう言う何気ない日常描写の中で、個々のキャラクターを伝える方が、毎日見る朝ドラには似合っているように思います。ついつい、ドラマチックな展開を期待してしまいますが。何も起こらない日もあるのが日常です。もう少し見守ろうと思います。
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★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15596/
【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12
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