連続テレビ小説「おかえりモネ」 (第10回・2021/5/28) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第10回/第2週『いのちを守る仕事です』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
百音(清原果耶)と圭輔(阿久津慶人)は、雷雨の中なんとか山の中の避難小屋にたどり着き、一安心する。しかし、そこへよねま診療所の医師・菅波(坂口健太郎)から百音へ思わぬ内容の連絡が入る。圭輔が低体温症になっている可能性がある、というのだった。圭輔が眠ってしまうと危険だと伝えられた百音だったが、疲れもあって圭輔はウトウトしてしまう。なんとか圭輔を起こそうと、百音が取った行動は……。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン)
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん)
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
前回で、朝岡の助言で"風の音"を聞き分けた百音が良かった
前回は、ツッコミどころ満載だったから、褒めたい部分も褒める気にならなかった。だから、今回を見る前に、前回のツッコミどころを脳内編集で全て消して見直した。
すると、9分頃の、朝岡(西島秀俊)のアドバイスで天候の変わり目を “風の音の違い” を聞き分ける百音(清原果耶)の演出なんて、とてもメルヘンチックで、緊張感溢れる場面の中の “希望の光” のような演出と、清原果耶さんが演じる “ミステリアスなヒロイン” が相まって、百音の気象予報士の才能を垣間見られる、いいシーンになっていた。
「NHK東日本大震災プロジェクト」の一環のドラマだから
さて。今回もあちこちに文句を言いたい部分はあるが、苦言だけは書いておく。
まず、いくらフィクションとは言え、「人の命」を描く時は、絶対的な必然性と、細心の注意をもって挑んで欲しいってこと。それと、本作は、東日本大震災から10年の節目にあたる今年、「NHK東日本大震災プロジェクト」の一環として、東北の現在と未来に焦点を当てた朝ドラとして制作されている。
だから、森林組合法にと言う国の法律に基づいて設置される「森林組合」のことも、正確に描いて欲しい。だって、災害時の一時的な急な天候の変化だろうと、100年に一度の未曾有の災害だろうと、災害発生時の政府や行政機関や、それこそ学校や組合などは、市民の生命について “法的な責任問題” が絶対に発生するのだから。
今後、こう言うエピソードを盛り込むなら、よ~く再考すべきだと思う。
サヤカが父母や子供たちに、ちゃんと謝罪したのは良かった
本編の感想。まあ、前回であれだけツッコミどころをやらかした割に、意外とあっさりと解決してしまった。ただ、今回での救いは、まずサヤカ(夏木マリ)。小学生と親に謝罪をしたこと。
個人的には、森林組合に苦情一つ言わない親たちに若干の違和感を覚えたが。でも、林間学校に参加したのは「迫川(はさまがわ)小学校」と言う設定になっていた。調べると「迫川」は登米市中心を流れる一級河川。
だから、小学校の教師や父母たちは、震災復興で出来た「森林組合」と、意外と交流や親交があるから、事情を理解して “お互い様” 的な態度に出たと思われる。だとしたら、その辺の “地元の背景” も事前に描いていたら、サヤカの謝罪に納得し、「はっと汁パーティー」も、もっと自然に「良かったね」と思えたと思う。
菅波医師からの百音への苦言も良かった
もう一つの救いは、菅波医師(坂口健太郎)だ。百音に対して、「麻薬」と言う言葉を使って、前述の “責任” のことと、半人前でも “プロ意識” が必要であることを冷静に説いたこと。
そして、ドラマとして、百音の父親に対する態度について共感しないことがわかり、菅波のクールで不愛想な態度の原因が、彼の抱える “何か” にあるようにフラグを立てたのも悪くなかった。子離れできない父親に対して、捨て台詞のように「甘えてますよ」とヒロインに言う脇役・菅波に興味を抱いた。
百音が気象予報士に興味を抱く過程の描写は見応えアリ
そして、12分頃の朝岡から百音に掛かって来た電話の中に、先日私が書いた、本作の大きなテーマの一つではないかと推測した “循環” と言うキーワードのエピソードが出て来た。海、山、空、そして水の “循環” だ。
そして、その “自然界の循環” に興味を抱いた百音が、ハズレない天気予報をする気象予報士が「いのちを守る仕事」であると、おぼろげに気付いて行く。ドラマっチックに、「朝岡さんみたいになりたい!」でもなく、「今回の失敗を二度と繰り返したくない!」とか、そう言う仰々しい展開ではなく。
本屋で買うか買わぬか迷う程度に抑えておいて、本の一文「気象予報士は、命を守る仕事です」で気付かせた。それも、サブタイトルは平仮名で『いのちを守る仕事です』なのに、百音のモノローグは「『命を守る仕事』…」と漢字表記で。瞳の演技だけで百音の心が動いたことを演じた清原果耶さんの演技も見応えがあった。
あとがき
水曜日からの「林間学校」のエピソードは、気象予報士を目指す主人公のドラマとしては、決して悪いとは思いません。そして、連ドラとして、主人公が目覚めると言う意味で、とても重要なエピソードです。だから、「急変は予想外」にしてしまったのは無茶だったように思います。
ただ、まだ始まったばかりですし、今回なんかは、いいシーンが幾つもあったので、無視することにします。でも、やはり「ドラマだから…」と「いくらドラマでも…」は常に共存しているわけで。特に、“命” を扱うドラマは頑張って欲しいです。
来週は、「初盆」で「帰省」ですかね。今週のエピソードの不安を払しょくするような、ホームドラマを描いて欲しいです。
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★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15577/
【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9
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