珈琲いかがでしょう〔全8話〕 (第8話/最終回・2021/5/24) 感想

テレビ東京系・ドラマプレミア23『珈琲いかがでしょう』(公式サイト)
第8話/最終回〔全8話〕/1杯目 ep.13『暴力珈琲』、2杯目 ep.14『ポップ珈琲』の感想。
なお、原作の漫画・コナリミサト『珈琲いかがでしょう』(マッグガーデンコミックスEDENシリーズ)は、全3巻を既読。
【暴力珈琲】ぼっちゃん(宮世琉弥)が垣根(夏帆)やぺい(磯村勇斗)を巻き込んで青山(中村倫也)を追ったのは、裏切りに対する報復だった。暴力で全てを制するぼっちゃんに、青山はある言葉を投げ掛ける。さらに組の幹部・夕張(鶴見辰吾)から青山が去った真相が明かされる。
【ポップ珈琲】「奥さんと同じ墓に入りたい」という師匠・たこ(光石研)の願いをかなえたい青山は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・コナリミサト『珈琲いかがでしょう』(マッグガーデンコミックスEDENシリーズ)
脚本:荻上直子(過去作/サボテン・ジャーニー、やっぱり猫が好き2005、リラックマとカオルさん)
演出:荻上直子(過去作/2クール、映画「かもめ食堂」) 第1,3話
森義隆(過去作/こころのすし~ある日の小松弥助~、甲子園のない夏) 第2,4,5話
小路紘史(過去作/GIVER 復讐の贈与者) 第6,7,最終話
音楽:HAKASE-SUN(過去作/映画「人のセックスを笑うな」)
OP主題歌:小沢健二「エル・フエゴ(ザ・炎)」(Virgin Music / UNIVERSAL MUSIC)
ED主題歌:Nulbarich 「CHAIN」(ビクターエンタテインメント)
イケメン店長のユニフォームのまま暴力を振るう青山が強烈だった
最終回の1杯目 ep.13『暴力珈琲』は、一体どんな映像で見せて来るの中と期待した。そして、テレビの中にあったのは、移動珈琲車の優しくてイケメン店長のユニフォームのまま、「淡々と おしゃれな暴力? ねえよ そんなの」と冷酷に、暴力団組長の17歳の三代目・通称ぼっちゃん(宮世琉弥)に教え、暴力で叩き込む青山一(中村倫也)の強烈な姿だった。
自ら指を抓めた青山のぼっちゃんへの真剣な思いに泣けた…
そして、描かれたのは、任侠の世界の父親と息子の屈折した愛の話だ。いや、屈折したのは、泥龍会組長・二代目でぼっちゃんの父(内田朝陽)の表面的な部分しか見て来なかった “せがれ” が権力と暴力で塗り固めた “味のしないパックの珈琲牛乳” しかない世界観だ。
でも、二代目は “せがれ” のことを信じていた。そして、青山の人生の先も、ちゃんと考えてくれていた。二代目とは円満解決しているのに、「三代目との約束です」と自ら指を抓めた青山のぼっちゃんへの真剣な思いに泣けて来た…
ぼっちゃんの更生の物語が『暴力珈琲』だったと思う
更に、ぼっちゃんは、青山や泥龍会のベテラン幹部・夕張(鶴見辰吾)からの言葉、そして、ぺい(磯村勇斗)の “青山へのラブ” と、垣根志麻(夏帆)の “青山が煎れた珈琲へのラブ” を熱弁することによって、青山が自分を裏切ったことへの過ちに気付き、なぜか、ぼっちゃんが “とらモン ラブ” を語る展開に。
ぼっちゃんが泥龍会の三代目としての自覚が見えた瞬間だった。反社会組織の存続が継続されるのが、どうのこうの言うのは野暮な話。自分のために毒入り珈琲を飲んでくれる人がいないぼっちゃんの更生の物語が『暴力珈琲』だったと思う。
青山、ぺい、志麻の3人が、遺族にたこの遺骨を返す物語
2杯目 ep.14『ポップ珈琲』は、ぼっちゃんの件が一件落着した、青山、ぺい、志麻の3人が、ホームレスの男性で青山の珈琲の師匠・たこ(光石研)の実家を訪れ、遺骨を遺族へ返す物語だ。たこの妻・幸子(市毛良枝)が3人をもてなすために珈琲を入れる所作、味に “たこじいさんの面影” を見出す青山と 志麻。
若い頃のたこと幸子の回想シーンの原作アレンジが良かった
原則として、原作と実写ドラマは比較しない立場だが、意外と良かったのが、若い頃のたこ(前田旺志郎)と幸子(森迫永依)の回想シーンのアレンジ。原作は、もっと恐怖感も漂う雰囲気だが、本作では、あくまでも切なく淡い恋心の青春物語のような雰囲気にアレンジされており、前段の暴力シーンとのメリハリもあって、良かったと思う。
心地良くて、爽やかな風が吹いたようなハッピーエンド!
最後は、青山の移動珈琲車に皆が集まって、青山が煎れた珈琲を飲む。決して、幸子が煎れたのでもなく、たこの味でもなく、「青山さんの珈琲」が、この世に居なくなったたこジジイを偲ぶ味になった。
そして、少し人間として成長したぼっちゃんの姿。青山とぺいが一緒に「たこ珈琲店」を営んでいる姿。そして、そこへやって来る志麻。心地良くて、爽やかな風が吹いたようなハッピーエンドが良かった。
あとがき
原作は、実際に幸子が「たこ型」の墓石を用意してあり、そこに「残りのたこの遺骨を入れる」と墓前で話して、青山が「おい たこじじい 最高にポップなゴールじゃねえか」と嬉し泣きをするんですが。全体的に、結構忠実に原作を活かしつつ、ドラマのオリジナルエピソードもあって、面白かったです。
中盤で、かなり暴力的な内容になるので、そこで離脱してしまう視聴者さんがいるだろうなと心配でした。でも、「最後まで見ましょう」とお勧めし続けて良かったと思います。そして、改めて「俳優・中村倫也」の演技力や存在感に圧倒されました。満足です。
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【これまでの感想】
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