生きるとか死ぬとか父親とか〔全12回〕 (第7話・2021/5/21) 感想

テレビ東京系・ドラマ24『生きるとか死ぬとか父親とか』(公式サイト)
第7話〔全12回〕『不倫とか 友情とか』の感想。
なお、原作のエッセイ、ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』は、未読。
トキコ(吉田羊)は友人の北野(中村優子)とミナミ(石橋けい)の3人で、いつものように楽しくお酒を飲んでいた。しかし突然、ミナミが泣きながらトイレに駆け込んでしまった。なんとミナミの夫が不倫をしているというのだ。落ち込むミナミを前にアドバイスをするトキコだったが、それを拒絶されてしまう。そしてその様子をどこか冷めた目で見る北野。仲の良い女友達のそれぞれの人生観がぶつかり合うことに…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』
シリーズ構成:山戸結希(過去作/映画「溺れるナイフ」、映画「21世紀の女の子」、映画「ホットギミック ガールミーツボーイ」)
脚本:井土紀州(過去作/私立探偵・濱マイク シリーズ、ダムド・ファイル シリーズ)
演出:山戸結希(過去作/映画「溺れるナイフ」、映画「21世紀の女の子」) 第1,2話
:菊地健雄(過去作/仮面同窓会、この男は人生最大の過ちです) 第3,4,5,6,7話
音楽:Vampillia
OP主題歌:高橋優 「ever since」(unBORDE / Warner Music Japan)
ED主題歌:ヒグチアイ 「縁(ゆかり)」(ポニーキャニオン)
トキコの意見に反論する登場人物が現れたのは良かった
今回、序盤でトキコ(吉田羊)が、冒頭のラジオの「お悩み相談コーナー」でのリスナーさんへの回答に対して、トキコの友人・ミナミ(石橋けい)が反論する場面があった。まず、それがちょっと印象的と言うか、何と言うか。実は、前回でトキコは「良く話し合った結果、夫が子供を欲しくないなら離婚しなさい」的なアドバイスをしていた。
まあ、“独身のカリスマ” 的な設定だから、このような物言いをするのは、ドラマとしては、アリだと思ったから、前回の感想でスルーした。しかし、私自身、夫婦に子どもがいないと言うこともあって、夫が子供を欲しくないなら夫婦二人だけの人生と言う選択肢も、入れて欲しかったなと。
その意味で、本作はこれまで、トキコの意見に反論する登場人物がいなかった。そこが、ある意味、不自然だった。しかし、今回は、友だちではあるが、トキコの人生相談に反論する人が登場した。これでやっと、フェアなドラマになったと思う。
そして、トキコの考え方が、決して万能ではなく、飽くまでも “トキコ流” であることも表現され、よりドラマとして深みを増したとも思う。
40歳過ぎて不倫中の北野の自己弁護論に失笑しかなかった
まあ、何だろう? 今回は、トキコが自己反省したってことだろうか? 確かに、「話を聞いてくれるだけで、アドバイスは要らない」と言う女性は多いらしい。男女の性差について書かれた本を読むと、よくそう書いてある。だから、夫が不倫していると分かっていても離婚せず、子供のために家庭を守ると言う選択肢をしたミナミは、そうだったのだろう。
でも、自分が不倫をしていると言う北野(中村優子)の自己弁護論には失笑しかなかった。ミナミは「子供のため」、北野は「カッコ良かったから」を理由にしていたが、私とは明らかに違うなぁって。まあ、人それぞれ愛や幸せのカタチやゴールがあると思うが。
私は不倫を肯定しない
ただ、私は不倫を肯定する気にはなれない。ここでの不倫の定義は、配偶者を持つ者による配偶者以外の異性との性交渉である「不貞行為」とするが。不倫は犯罪行為ではない。しかし、離婚の理由にはなる。
だから、不倫が相手にバレて、離婚することになれば、慰謝料請求できる。不倫を去れて離婚を切り出した側は、配偶者と浮気相手に慰謝料請求できる。だから、さっさと、とっととやるべきだ。しかし、子供から不倫相手に慰謝料請求はできない。ここが、アンフェアと言うか、不倫の嫌なところ。
両親の離婚によって家族が崩壊したのに、子供が慰謝料を貰えない。だから、不倫は肯定しない。
あとがき
結局、今回で言いたかったのは、自分のやりたいようにやって、生きなさいってことかな? 確かに、男に悩まされる3人の女を描いたのでしょうけど、これまでのような「普通だけどどこか特別な一つの家族の物語」とは方向性が違って、残念でした。『不倫とか 友情とか 秘密とか』のオチも、無理矢理かなぁと。
まっ、トキコの父・哲也(國村隼)がトキコと、がっつり組むエピソードでないと、本作らしさが乏しくなるのが良くわかりました。次回に期待します。
【情報】ドラマ内『トッキーとヒトトキ』がTBSラジオで放送
ドラマ内に登場する『トッキーとヒトトキ』が、本物のTBSラジオで5月29日(土)午後5時~6時に「特別版」として放送されます。ゲストに、ドラマの原作者であるジェーン・スーさんもゲスト出演されます。
テレ東ドラマ内のラジオ『トッキーとヒトトキ』TBSラジオで放送 ゲストにジェーン・スー | ORICON NEWS
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【これまでの感想】
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