大豆田とわ子と三人の元夫 (第6話・2021/5/18) 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・火9ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(公式サイト)
第6話『第1章完結・全員集合地獄の餃子パーティー』の感想。
また、本作は昨夏に全話を撮影終了しているため、要望などは基本的に書きません。
とわ子(松たか子)の誕生日を祝うため、八作(松田龍平)の店に集まった鹿太郎(角田晃広)と慎森(岡田将生)だが、とわ子と連絡が取れず、店にいた早良(石橋静河)、美怜(瀧内公美)、翼(石橋菜津美)の6人で酒を飲む。その後、とわ子の父・旺介(岩松了)に呼び出された八作達は、早良らも共にとわ子の家へ。家主不在の中、元夫3人はなぜかギョーザを作り、傍らで女性陣が恋愛話を始める。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:坂元裕二(過去作/東京ラブストーリー、問題のあるレストラン、カルテット)
演出:中江和仁(過去作/映画「嘘を愛する女」、きのう何食べた?) 第1,2,6話
池田千尋(過去作/プリンセスメゾン、まどろみバーメイド) 第3,4話
瀧悠輔(過去作/僕はどこから) 第5話
音楽:坂東祐大(過去作/美食探偵 明智五郎)
ナレーション:伊藤沙莉(過去作/ひよっこ、これは経費で落ちません!、いいね!光源氏くん)
挿入歌:「Ils parlent de moi feat. Maika Loubte」
「All The Same feat. Gretchen Parlato, BIGYUKI」
主題歌:STUTS & 松たか子 with 3exes(Sony Music Labels)
「Presence I (feat.KID FRESINO)」(第1.2話)
「Presence II(feat. BIM, 岡田将生)」(第2話)
「Presence III(feat. NENE, 角田晃広)」(第3話)
「Presence IV(feat. Daichi Yamamoto, 松田龍平)」(第4話)
「Presence V(feat. T-Pablow)」(第5話)
想像を超え、意表を突いた大胆な構成に驚いた
他の感想ブログやネットニュースを見ていないで、感想を書いている。従って、私の予想でしかないが、恐らく、評価が分かれるどころか、「1話、飛ばしたの?」とか「打ち切り決定?」とか「視聴者、置いてきぼり?」などの低評価な意見が多いような気がする。
それ位に、私の想像をも超えた、意表を突いた大胆な前回の終盤を受けての1時間の構成に驚いてしまった。と、同時に、なるほど~と思ってしまった『大豆田とわ子と三人の元夫 』の第6話。
刺激が強く、難解過ぎる仕掛けが詰まった1時間の構成
個人的には、脚本家の坂元裕二氏が手掛けた、2010年の『Mother』以降の所謂 “坂本ワールド” が全開するドラマ群の中で、最も過激であり、中毒性があり、拘りがあり、自己満足の塊のような1時間だった… と思う。
だって、2017年の『カルテット』風の雰囲気を、本作にも期待し、第5話までは大して裏切られず見ていた視聴者には、流石に刺激が強過ぎるし、難解な仕掛けで作られているから。おっと、間違って欲しくないのは、難解なのを理解できないのがダメと言うのではない。私は、これを “難解” と受け取っただけ。従って、録画を2回見直した。
なぜ、普通に「前回の続き」をやらなかったのか?
さて、普通なら、前回の とわ子(松たか子)の拉致(?)の続きから始まって、とわ子が社員たちと予算の見直しをして。そんな中で、かごめ(市川実日子)の突然の死に向き合い、その先を歩むとわ子。そんな展開を期待したと思う。
流石に、かごめの死については予想出来なかったが(序盤の救急車のサイレンの音で何かありそうな気はしたが)、私も、次回の続きをやると思っていたのは、同じ気持ちだ。
文字通り「主抜き」で、視聴者を不愉快&イライラさせて…
でも、私は次のように考えた。まず、前半で、とわ子を敢えて会話劇に出さなかった理由。これは、22分頃の、中村慎森(岡田将生)が佐藤鹿太郎(角田晃広)に言った台詞にカギがあると思う。
慎森「彼女は どう思ってたんでしょう」
角田「うん?」
慎森「1人でトレカ3枚 取っちゃった 大豆田とわ子です。
僕たちが さっき指摘されたようなこと
彼女から責められたことありましたか。
僕たちは 大豆田とわ子に甘えてたんです」
ドラマで良くやる手法の一つに、描くべき登場人物を敢えて登場させずに、第三者たちの会話でその存在を感じさせると言うやり方だ。とは言え、今回のやり口は、更に、敢えて人間的な魅力に欠けるような自己中な3人の女性を使って、一方はいつもの3人の男性(途中で1人増えるが)が受け手になって、話が展開する。
まあ、3人の元夫もそれほど魅力的な人間とは言えないが。そして、主不在の部屋で、何故かギョーザ・パーティーが始まり、女性陣はそれぞれの恋愛の愚痴で意気投合する。文字通り「主抜き」で、視聴者を不愉快&イライラさせて、明るく、お茶目で、ちょっとせっかちで、どこかとぼけた、とわ子の魅力を引き出した。
いや、引き出したと言うより、感じ取らせた。そう、その場にいない人の面影を…
終盤の かごめの死の部分では、とわ子は出ずっぱり
一方で、終盤では、かごめの死が描かれた。こっちの部分では、とわ子は出ずっぱりで、病院に駆け付けたところから、葬儀を見届け、かごめとのやり取りを思い出し、かごめが描いた原稿を集文社「第9回 ふりる新人まんがグランプリ」係宛てに郵送する部分まで、やや拙速な感じは否めなかったが、それでも、「主不在」に比べたら、しっかりと描かれた。
前半は「主(とわ子)不在」後半は「主(かごめ)不在」で描く
これ、考えようによれば、とわ子には今回で「会社の危機」と「親友の突然の死」と言う、2大トラブル&ハプニングが発生したことになる。だから、普通なら、両方に対応する主人公を描けば良かったのだ。しかし、前者に対しては「主不在」で踏襲し、後者についても、ある意味で「主(かごめ)不在」で描いたのだ。
どちらも、メインの登場人物を登場させずに、その不在な登場人物を描いた。それは、第1話から第5話までで、視聴者に、とわ子とかごめの人間性がしっかりと伝わっている大前提で書いたと思う。いや、そう確信していなければ、この展開は作れないと思う。改めて、“坂本ワールド” の “クセとアクの強さ” を思い知らされた1時間だった。
あとがき
サブタイトルからすると、これで第1章が終了。主題歌も、第1話のヴァージョンに戻ったから計算通りなのでしょう。そして、次週から第2章。でも、「火9ドラマ」枠は、大体「全8~10話」構成が多いです。となると、第2章とは最大で「残り4話」はあるます。更に、劇中の時間は、1年後に時間経過しています。益々、どうなるのか分からなくなりました。
でも、今回で、かなり「先が気になる作品」から若干遠ざかってしまったのは否めません。どんな展開になるのでしょうか。やはり、気になります…
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