連続テレビ小説「おちょやん」 (第111回・2021/5/10) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第111回/第23週[最終週]『今日もええ天気や』の感想。
※ 本作は、2021/04/14 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
栗子なき家で、養子にむかえた春子(毎田暖乃)と一緒に暮らす千代(杉咲花)。大人気となったラジオドラマ「お父さんはお人好し」の仕事も順調だった。一平と離縁してから、2年の月日が流れていた。そんなある日、熊田(西川忠志)が訪ねてくる。鶴亀を退社する熊田の願いは、千代に一日だけ鶴亀新喜劇の舞台に立ってほしいというものだった。そして帰り際、千代に差し出したのは、一平(成田凌)が書き上げた新作の台本だった…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:梛川善郎(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
最終週の演出担当は、"千代推し"の梛川善郎氏に
もう、月曜日のアバンタイトルを見ただけで、最終週の演出担当が、本作のメイン・ディレクターである梛川善郎氏になってしまったことは一目瞭然だ。とにかく、顔のアップで切り返しの連続。その上、原稿用紙の文字まで、どアップ(失笑)
ホント、冒頭の1分で、演出家によって、こんなにも雰囲気が違ってしまうのかと実感して始まった、最終週の月曜日だ。
先週と先々週で、「1年経過」したようだ
劇中の、時は「昭和27年(1952)2月」だそうだ。因みに私が「?」と思ったから調べてみた。すると、ちょうど2週間前の4月26日(月)に放送された第101回/第21週『竹井千代と申します』のアバンタイトルが「昭和26年(1951)2月」だった。
千代(杉咲花)が道頓堀から姿を消して1年が過ぎ、うどん屋「岡福」の面々は未だに千代を忘れられずに、満月を見上げたら、別の地で千代も “同じ満月” を 「実母の形見のビー玉」と重ねて見ていた… と言うアバンタイトルだった。演出担当は、梛川善郎氏。
要は、脚本家の長澤(生瀬勝久)、漫才師・花車当郎(塚地武雅)、栗子(宮澤エマ)の孫・春子(毎田暖乃)が登場してからの「1年間」を「2週間」で描いたことになる。なんか、先週が良すぎて、先々週が思い出せない感じだ。
「老いた熊田」を見事に演じた西川忠志さんがスゴ過ぎて…
アバンタイトルのラストシーンから主題歌明けも、白髪の髪や眉毛だけでなく、発声法や立ち振る舞いや、細かい仕草に至るまで、見事な演技で “老いた熊田” を魅せた西川忠志さん。朝ドラ出演経験も多いし、吉本新喜劇でも活躍されている俳優さんだから、やむを得ないかも知れないが。
流石に、あそこまで演技で “歳相応” を見せつけられると、主人公の千代との差があり過ぎて、可笑しくなってしまった。もちろん、演出家を中心にした演技指導と美粧さんらの仕事に対してだが。
今週の演出家が “千代推し” に偏っているからだと推測するが、やはり、あの時代で「1年経過」しているのだから、千代、いや杉咲花さんにも “年相応” をやってあげないと。むしろお気の毒に見えてしまった…
一平以外は、歳相応だし、役を演じているように見えるが…
上記のことは、直後の鶴亀新喜劇の舞台のシーンにも同様に言える。寬治を演じる前田旺志郎さんには、徹底的にと言っても良い程に、酒屋「池田屋(本来の松竹新喜劇の舞台『初代 桂春団治』では「池田や」と表記する)の “丁稚どん” を演じて魅せた。
因みに、史実では、藤山寛美さんは、この “丁稚” の名演技が評価されて出世した。だから、前田旺志郎さんが演じる “実は大真面目な大人の寛治” が “ちょっと抜けたところのある丁稚” を演じる滑稽さが必要なのだ。でも、それが出来ている。一方の、成田凌さんが演じる “一平” が演じる “初代 春団治”は…(自粛)
香里(松本妃代)ら他の劇団員には出来ているのに。なぜか、一平だけ別扱い。もちろん、千代がいない場面なら、一平が主役扱いなのは分からなくも無いが、それでも、一平のアップの挿入の仕方などの舞台中継も、何か違和感しかなくて。そう、同一画面に複数名が映り込む際に、全員に満遍なく演出しないのだ。だから、“推し” と言いたくなるのだ。
ドタバタの演出が中途半端だから、あちこちも中途半端に…
さて。今回で最も気になったのは、10分過ぎからの、千代と一平がラジオ局で鉢合わせしてしまうと言う “騒動” から、春子のエンディングまでの脚本と演出だ。一平のインタビューのシーンは、キレの悪いところでバッサリカット。まあ、そうなるとは思っていたが。
これ、千代と一平自身は互いが同時刻にラジオ局にいるのを知らないのだから、むしろ、インタビューの内容の部分も、春子のくだりも明日にして、今回は最後の最後まで、スタッフたちがドタバタやって、当郎(塚地武雅)がラジオのスイッチを入れてしまって、「おいおい!」となるところで終わったら、キリが良かったのでは?
結局、ドタバタの演出が中途半端だから、一平の言葉への千代の反応も中途半端に見えてしまったと思う。
あとがき
あそこまで、一平の今の心情が脚本に書かれているなら、その部分をまず映像で強調して、その上で、千代や当郎やスタッフたちの “受け” の心情も描いた方が良かったと思います。千代の顔のアップだけでは、ドタバタした意味も無いです。
なんか、演出が中途半端になりましたね。もしかして、最終週の実際は、複数名で演出を担当しているのかも? 千代と春子のラストシーンのカメラアングルやカット割り、梛川氏らしくないから…
それと、千代が「子育ては難儀」と言っていましたが、10歳くらいまでの子育てが一番難儀のような… とにかく、泣き笑いのエピソードの押し付けだけは、勘弁して欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
51 52 53 54 55 土
第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
66 67 68 69 70 土
第15週『うちは幸せになんで』
71 72 73 74 75 土
第16週『お母ちゃんて呼んでみ』
76 77 78 79 80 土
第17週『うちの守りたかった家庭劇』
81 82 83 84 85 土
第18週『うちの原点だす』
86 87 88 89 90 土
第19週『その名も、鶴亀新喜劇や』
91 92 93 94 95 土
第20週『何でうちやあれへんの』
96 97 98 99 100 土
第21週『竹井千代と申します』
101 102 103 104 105 土
第22週『うちの大切な家族だす』
106 107 108 109 110 土
第23週[最終週]『今日もええ天気や』
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