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連続テレビ小説「おちょやん」 (第109回・2021/5/6) 感想

連続テレビ小説「おちょやん」

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』公式サイト
第109回第22週『うちの大切な家族だす』の感想。


 本作は、2021/04/14 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


大人気となった「お父さんはお人好し」は、1時間の特別版の放送が決まった。その矢先、脚本家の長澤(生瀬勝久)が入院してしまう。さらに五女・静子が家出をしてしまい、放送局まで両親が駆けつける騒ぎとなる。その静子の居場所は千代(杉咲花)の住む栗子(宮澤エマ)の家だった。大学進学できる成績をとるため、ラジオドラマでの俳優活動をやめるよう両親から説得されたからだった。千代は泊まるよう勧め、親身に相談にのる…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:佐原裕貴(敬称略)

第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。

やはり今週の演出家は脚本家の意図を正しく汲み取っている

やはりね。上から目線で申し訳ないが、やはり今週の演出家は、今週、そして全編で描くべき “肝” や “テーマ” を正しく理解し、映像化しているのがわかった。

それが、今回のアバンタイトルの冒頭での脚本家・長澤(生瀬勝久)が前回で千代(杉咲花)に言った「あの子たちを選んだ一番の決め手は 今 前を向いて 生きてるかどうかです」をモノローグで、『お父さんはお人好し』の出演者たちのカットに被せた部分。

そして、前回で五女・静子を演じる島田祥子(藤川心優)が千代の家の前で不安げな表情で千代の帰りを待っているところでカット。前回では、その続きまであったのに、敢えてカット。

あのカットで、長澤が言った「前を向いて生きている」と、今回の(ややこしいので、ここからは『お父さんはお人好し』の役名で)静子の家でも、それに繋がるエピソードなのでは? と、上手く視聴者に思わせている。こう言う見せ過ぎない編集こそが、先が見たくなる気持ちにさせるのだ。

主題歌明けの展開を見ても、至って"普通"。これで良い…

主題歌明けの展開を見ても、至って “普通”だ。いや、これまでが “異様” であって、本来のドラマは、これ位が “普通” なのだ。

きっと、これまでの脚本、いや演出だったら、殆どのケースで千代から騒動に巻き込まれに行っていた。まるで、敢えて火中の栗を拾うかのように。そして、大声で怒鳴って、キンキン声で騒いで、みんなでギャーギャーやって、いつの間にか千代の大手柄で一件落着。そうなっていたと思う。

今回の千代は火中の栗を拾うようなことを一切やっていない

しかし、今回の静子の家出の騒動は違う。前回では、静子が千代の家に家出をしてきた際に、千代は「静子…。あんた どないしましたんや」と自ら声を掛け、事情を聞いた上で静子の両親に事情説明しに行って、更に帰宅後「何が不満だったんや」と、そ~っと事情を聞き始めるカットがあった。

そう、全く、火中の栗を拾うようなことを今回の千代はやっていない。むしろ、騒動の火種が静かに近づいて来たのを察知して、先手先手を打ちつつ、静子の心に寄り添って、問題解決に手を貸そうとさえ思える演出になっていた。

千代の成長を思わせる場面を"普通"に演出した意義は大きい

恐らく、脚本家が今週になって突然 “普通” に書き出したなんてことは、まずないはず。だとすると、例の自ら火中の栗を拾うような言動や、怒鳴って脅すような印象や、主人公特権で手柄を独り占めしていたような印象は、演出によるものだと推測できる。

なぜなら。今回だって、やるきになれば、静子が家の前で待っている段階で、「静子、なんでうちの住所知ってるの!?」みたいに大声で言うことも出来たし、静子の手を強引に引っ張って「とにかく、家に入り!」と命令して、「一体、何があったんや!」と静子を責め立てることだって、演技指導次第で出来たのだ。

でも、今週の演出家は脚本家の意図を正しく汲み取って、今回の演出を選択した。そのことで、やや好意的な解釈をすれば、千代が中年の女性になり、中堅の女優になったことで、ちょっぴり性格が丸くなったとか、少しは成長したとも受け取れる。

無理矢理、好意的に解釈しなくても、女優業を再開した時点で、千代が心を入れ替えた可能性だってあるわけで。やはり、きちんと、主人公の成長を感じさせる場面を、“普通” に演出した意義は大きいと思う。

きちんと脇役のエピソードが主人公の成長へフィードバック

今回の「静子の家出」のエピソードが、これまでの脇役のエピソードと明らかに違うのは、脇役が脇役に徹しており、メインはあくまでも主人公であることだ。本物のお母さんのように慕われるようになるまで、「藤森家のお母ちゃん」を演じた千代だから、静子を説得、納得させることが出来た。

怒鳴りもせず、脅しもせずに。年相応の態度で、子役と向き合う千代。きちんと、脇役のエピソードが、主人公の成長へフィードバックされている。これが大事なのだ。

特に、朝ドラのような「女の一代記」の場合は、主人公が女性として、母親として成長する姿が “肝” なのだ。しかし、千代には子どもがいない。しかし、先週の演出家は、栗子(宮澤エマ)と春子(毎田暖乃)を使って、決して春子には聞かせてはいけないことを千代に言わせた。それも、かなり悪印象な感じで。

やはり、前回の感想にも書いた通り、演出家は「器用な大工さん」でなければ、ダメなのだ。

あとがき

12分過ぎからの、栗子が千代に花籠を渡してからの一連のシーンは、正にホームドラマと言った印象でした。多少、取って付けたような印象になったのは、これまでの栗子に対する描写の積み重ねがあるので、しょうがないと思います。

ただ、この3分間が栗子の退場劇(?)のフラグだったら、テルヲを引用して血縁と赤の他人でも家族は家族… と言うのは上手い展開だと思います。とにかく、“普通” なのが良いです。どうやら、この調子で今週いっぱいは安心出来そうで、何よりです。


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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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