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連続テレビ小説「おちょやん」 (第107回・2021/5/4) 感想

連続テレビ小説「おちょやん」

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』公式サイト
第107回第22週『うちの大切な家族だす』の感想。


 本作は、2021/04/14 にクランクアップ(撮影終了)しています。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。


ラジオドラマ「お父さんはお人好し」への千代(杉咲花)の出演は、新聞報道で道頓堀の「岡福」の人々や鶴亀新喜劇の団員も知ることとなった。当時のラジオドラマは生放送が一般的で、放送当日は緊張の中、千代はマイクの前に立つ。ラジオの前では千代の声に耳を傾けるみんなの姿があった。この日の物語は次男・清二の結婚式のドタバタ劇。千代と当郎(塚地武雅)の掛け合いは順調だったが、千代が台詞を2ページも飛ばしてしまい…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:佐原裕貴(敬称略)

第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。

今回の演出も、前回同様かなり良かった

前回の感想にも書いたが、今週の演出担当は、今週が本作初担当の佐原裕貴氏だ。過去の担当作品を調べても、朝ドラ『スカーレット」で、最終週の1つ前の週の演出を担当しただけの、恐らく新人に近いディレクターだと思う。とは言え、かなり上手い演出を今回もやっていると思う。

「生放送本番の直前」の緊張感と喜劇のさじ加減が丁度良い

アバンタイトルでの「生放送本番の直前」のシーンだ。あざとく緊張感を煽るような演出も無く、むしろ劇伴はマリンバとドラムのシンバルをメインにしたコミカルでテンポの良い曲調の楽曲を選んで、「緊張感+喜劇」と言う雰囲気を上手に醸し出した。この位で丁度良いのだ。

だって、言ってしまえば、1年間女優業をやっていなかった中堅女優の千代(杉咲花)が、ラジオドラマで復帰するだけの話なのだから。「だけ」と言うのは、文字通り「だけ」なのだ。大きな騒動でも無ければ、誰かが死んだり出て行ったりするような、ドラマチックでドラスティックなエピソードではない。「女優業に復帰しただけ」なのだ。

だから、大袈裟に演出しないのが正しい選択。でも、他の演出家は、これまで、これが出来なかった。だから、視聴者が置いてきぼりを食らい続けたわけだ…

ドラマの生放送の場面は編集が上手いので雰囲気が良かった

さて、主題歌明けのラジオドラマの生放送の場面。マルチ撮影とまではいかないが、編集が上手いので、生放送の収録現場をそのまま見学しているような雰囲気が出ていた演出に満足だ。

脚本も良いが、脚本家の意図を的確に汲み取る演出が見事

また、生放送ならではのトラブルや、千代の台本2ページ飛ばしの大失敗からのミラクルな当郎(塚地武雅)とのアドリブ。更に、子役に気遣う千代の姿など、劇中劇であるラジオドラマ自体のストーリーの面白さと、収録の舞台裏も丁寧に描かれた。それも、千代らしい機転が利くところや、人への優しさなどが、きっちりと脚本に落とし込まれていた。

脚本家に「出来るなら、最初からやれ!」と言いたいところだが、この時点で言ってもしょうがない。とにかく、主人公が主人公らしく際立っており、脇役は脇役でちゃんと役割が与えられて、録音スタジオとラジオを聴いている人たちが描き分けられていた。

特に「岡福うどん店」と「鶴亀新喜劇」が、同じ “千代の応援団” なのに、これまでの千代との関係をしっかりと反映させて描かれているから、シーンがスタジオから離れる度に、メリハリがつく。メリハリがついて、スタジオに戻るとトラブル発生。まあ、これの繰り返しなのだが、このような “普通” にメリハリをつけることが最も重要なのだ。

本作のメイン・ディレクターの自分勝手な “千代推し” の演出で千代を目立たせても、それは無理矢理に千代を強調しているだけ。メリハリとは違うのだ。

劇中劇の内容まで視聴者に伝える演出が見たかったのだ

前述の通り、この収録のエピソードは、久し振りに女優復帰した千代をえがいた “だけ” なのだ。だから、不自然に “機転が利く千代” を強調する必要な何てないのだ。予想通りにトラブルが発生して、昔取った杵柄如く、千代が当郎と即興漫才をやったように、さらりと窮地を切り抜けた “だけ” で良かったのだ。

大声で怒鳴ったり、ワイワイ騒いだりしなくても、今回の収録場面だけを見ても、本作の脚本家が伝えたいことと同時に、劇中の脚本家・長澤(生瀬勝久)がリスナーに伝えたことまで伝わって来た。

こう言うのを見たかったのだ。脚本家・八津弘幸氏だけでなく、長澤の意図までも的確に視聴者に伝えようとする、正しい演出。八津弘幸氏だけでなく、一平(成田凌)や千之助(星田英利)が芝居の脚本で伝えたいことを視聴者に伝える。これこそが、ずっと本作に足りなかったことだと思う。

あとがき

月曜日は “まぐれ” かと思いましたが、火曜日もいい感じの仕上がりでした。終盤の収録(放送)が終わった後に、ご近所さんたちが千代を讃えるくだりも、全く嫌味を感じませんでした。あれ位で丁度良かったと思います。千代が町中の人たちに「お母ちゃん」と呼ばれるようになっているのも不自然でなかったです。この調子で進んで欲しいです。


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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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