珈琲いかがでしょう (第5話・2021/5/3) 感想

テレビ東京系・ドラマプレミア23『珈琲いかがでしょう』(公式サイト)
第5話/1杯目 ep.9『ほるもん珈琲』、2杯目 ep.10『初恋珈琲』の感想。
なお、原作の漫画・コナリミサト『珈琲いかがでしょう』(マッグガーデンコミックスEDENシリーズ)は、全3巻を既読。
【ほるもん珈琲】ぺい(磯村勇斗)が目前に現れ、青山(中村倫也)は青ざめる。しかも、カフェで再会した垣根(夏帆)が車まで青山を追ってきてしまう。垣根を逃がそうとしないぺいの目的は、青山を花菱(渡辺大)の元へ連れていくことだった。
【初恋珈琲】花菱から暴行を受けるぺいは、赤い血を見ながら、小学校時代の自分(込江大牙)の初恋の子が背負うランドセルを思い出す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・コナリミサト『珈琲いかがでしょう』(マッグガーデンコミックスEDENシリーズ)
脚本:荻上直子(過去作/サボテン・ジャーニー、やっぱり猫が好き2005、リラックマとカオルさん)
演出:荻上直子(過去作/2クール、映画「かもめ食堂」) 第1,3話
森義隆(過去作/こころのすし~ある日の小松弥助~、甲子園のない夏) 第2,4,5話
小路紘史(過去作/GIVER 復讐の贈与者)
音楽:HAKASE-SUN(過去作/映画「人のセックスを笑うな」)
OP主題歌:小沢健二 「エル・フエゴ(ザ・炎)」(Virgin Music / UNIVERSAL MUSIC)
ED主題歌:Nulbarich 「CHAIN」(ビクターエンタテインメント)
2話が、シームレスに流れていくドラマチックな展開!
原作は全3巻(全18話)を既読。私が読んだ原作には、第5話に登場した『初恋珈琲』はないのだが…
さて、今回は『ほるもん珈琲』と『初恋珈琲』が、ぺい(磯村勇斗)の手に付いた “赤い血” を軸に、シームレスに流れていくドラマチックな展開に。原作を既読なら、この展開に驚くことはないと思う。しかし、事前情報が無い状態で第5話を見たら、きっと驚いたと思う。
とにかく「ホルモン」とカタカナ表記と、「ほるもん」の平仮名表記で、ここまで内蔵料理が恐ろしいキーワードになるのだから、まず、原作者のタイトル作りのセンスに脱帽だ。
そして、物語は第4回出の、ホンワカとした移動珈琲屋さんとお客さんの、ポップで軽やかでほのぼのしたお仕事ドラマからドラスティックな、移動珈琲店主の壮絶な野良犬のような底辺人生が。ぺいによってモタエ(光浦靖子)のカフェで偶然に再会した垣根(夏帆)に明かされると言うストーリーだ。
「放るもん」と言う単語と、その意味でガツンと頭を殴れたようなストーリー
ドラマとしては、軽トラックの中での3人の芝居に魅了された。カット割りもさることながら、脚本と演技の絶妙なシンクロ。特に、シートベルトをしたままの中村倫也さんの無駄な動きが一切排除された “まるで動かない芝居” で見えて来た、青山のこれまでの人生の壮絶さ。焼肉屋で「ほるもん、ほるもん」と、ただただ呟くだけの青山の恐ろしさ。
そんな青山を兄貴と慕うぺいの純粋さと健気さと切なさも、磯村勇斗さんによって、見事に描かれた。もちろん、夏帆さんの青山を信じる真っ直ぐな気持ちの描写も素晴らしかった。でも、やはり「放るもん」と言う単語と、その意味でガツンと頭を殴れたようなストーリーだった。
ぺいの小学生時代の珈琲のようなほろ苦い初恋の味の物語…
ぺいの手に、べっとりと付いた「赤い血」から、ぺいの小学生時代の同級生で、初恋のひとみ(筧礼)とのストーリー『初恋珈琲』も、いい話だった。
珍しく、ぺいの人生を振り返えるストーリーだが、大人になっても珈琲の美味しさがわからないぺいが、初恋の女の子が作った珈琲ゼリーを、これまた野良犬がむしゃぶりつくように食らい、ひろみが残したサクランボの種を盗んで帰ると言うのが、可愛らしくもあり、切なくもあり、正に珈琲のようなほろ苦い初恋の味だ。
ぺいの小学生時代を演じたのは、朝ドラ『エール』で村野鉄男の幼少期を演じた込江大牙くん
ドラマ好きとして押さえておきたいのは、ぺいの小学生時代を演じた子役だ。気付いた方も多いと思うが、込江大牙くん(12歳)だ。連続テレビ小説『エール』の 第1・2週に登場した、中村蒼さんが演じた作詞家・村野鉄男の子ども時代を演じた、あの込江大牙くんだ。
鉄男の幼少期は「乃木大将」と呼ばれるガキ大将だったが、今作では、見事にぺいの子ども時代を演じてくれた。やはり、あの磯村優斗さんが醸し出す “やさぐれ感” が、どこか込江大牙くんの演技からも感じ取れた。そして、意外と言っては何だが、磯村優斗さんのモノローグも、とても良かった。
ぺいも自身の "嗅覚" で幸せになって欲しいと思った…
家が貧しく父親から暴力を振るわれて、小学生なのに人生に絶望感を抱いていたぺい。きっと、青山にも自分に似た “匂い” を書き付けだのだろう。生まれつきの野良犬が持つ鋭い嗅覚で。それは、きっと青山も同じなのかも知れない。そして、青山はその野良犬の “嗅覚” で、人生を変える「珈琲」に出会った。
人生をやり直した矢先、GPSと言う “現代の嗅覚” の道具によって、ぺいに居場所を突き止められてしまう。しかし、ぺいはすぐに青山を組長らに差し出さない。自らの足をナイフで刺して、青山を泳がせる。いや、逆にぺいは、また青山に置いてきぼりを食らったとも言える。
友情なのか、師弟愛なのか、同胞意識なのかは、良くわからない。しかし、自分がボコボコにされるぺいの中に、なぜか愛おしさを感じる。やはり、ぺいも自身の “嗅覚” で幸せになって欲しいと思った第5話だった。
あとがき
青山の珈琲の師匠で、ホームレスの男性・たこ(光石研)が、遂に登場しました。光石研さん、どんな役をやっても完璧にこなすバイプレーヤーを見せつけてくれました。今回で、かなりハードな展開になったので、離脱する人も増えるのかも? でも、出来れば最後まで見て欲しいです。原作とかけ離れなければ、人間ドラマとして見応え十分な作品になると思うので…
「珈琲いかがでしょう」公式ビジュアルBOOKが、2021年5月24日発売予定です。
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
「楽天市場」からのおすすめ商品や企画
「Amazon」からの最新のお知らせ
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15479/
- 関連記事
-
- 大豆田とわ子と三人の元夫 (第4話・2021/5/4) 感想 (2021/05/05)
- 連続テレビ小説「おちょやん」 (第107回・2021/5/4) 感想 (2021/05/04)
- 珈琲いかがでしょう (第5話・2021/5/3) 感想 (2021/05/04)
- イチケイのカラス (第5話・2021/5/3) 感想 (2021/05/04)
- 連続テレビ小説「おちょやん」 (第106回・2021/5/3) 感想 (2021/05/03)