連続テレビ小説「おちょやん」 (第104回・2021/4/29) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第104回/第21週『竹井千代と申します』の感想。
※ 本作は、2021/04/14 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
栗子(宮澤エマ)の家に突然押し掛けてきた花車当郎(塚地武雅)に完全にペースをくるわされた千代(杉咲花)だったが、春子の嬉しそうな様子や当郎との会話で図らずも元気をもらっていることに気がつくのだった。一方、脚本家の長澤(生瀬勝久)も当郎と千代の掛け合いを聞きながら大きな手応えと期待を感じつつ、千代本人に役者に戻る確固たる決心がなければ良い作品はできないとも覚悟していた。それでも諦めきれない長澤は…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:梛川善郎(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
エピローグになってから"本題"に入る割に前段が雑過ぎた!
本当に、アイデアが枯渇しているのか。それとも、確信犯なのか。誰がどう考えても、千代が離婚して、一度は女優を辞めて、ラジオドラマで復活すると言うくだりは、当初から、いや正しく書くなら脚本を書く前のプロット、いや、もっと以前の構成やあらすじと言った企画段階で、盛り込まれていたのは間違いないはず。
なぜなら、残り3週になって、いよいよ最後の盛り上がりに向けての大事なエピソードなのだから。普通は、ここを決めてから、全体の構成を書く位に大事なくだりの “ハズ” だ。
逆転の発想をするならば、ヒロインが離婚し、挫折し、復活を遂げると言うのは、エピローグと言うより、むしろ “本題” や “テーマ” に非常に隣接しているくだりと言っても過言でない。だから、構成次第では、最初の2週間で、離婚から復活までを描いて、3週目辺りから幼少期から描くなんてことも出来る位の “本題” なのだ。
「千代の女優時代の思い出ビデオ」も、感動はなかった…
なのに、一向に盛り上がらない。主題歌明けのショパンのノクターンをBGMにした「千代の女優時代の思い出ビデオ」のコーナーも、微塵も感動が湧いて来ない。この感覚は、先日に放送された千代(杉咲花)と一平(成田凌)が離縁する際の「千代と一平の仲良き時代の思い出ビデオ」と全く同じ。
あれは、二人の印象的なカットをただ繋いだだけ。今回は、千代が舞台に立っているカットを単純に繋いだだけ。だから、感動も何もないのだ。なぜか?
赤の他人の「馴れ初めビデオ」を見ても、感動はないと思う
簡単なことだ。結婚披露宴に例えてみよう。あなたは、新郎新婦の共通の高校時代からの数十年に亘る友だちで、二人のことをよ~く知っている。そんな二人の「馴れ初めビデオ」を見たら、どうだろう。もしかしたら、自分たちが一緒に行った旅行の写真も映るかも知れない。そりゃあ、楽しいし、結婚できて良かったねと嬉しくなるはずだ。
しかし、もしも間違って、赤の他人の披露宴に入り込んだとしたら「馴れ初めビデオ」を見たって、「なんのこっちゃ?」になるはずである。そう、千代の女優にかける情熱や、喜劇に対する思いの強さなどが、しっかり事前に描かれて来なかった。
だから、好意的に見ようとは思わない人たちには、いつの間にか女優として認められ、私生活では結婚して離婚して、女優を辞めただけにしか見えていない。であるから、「千代の女優時代の思い出ビデオ」を見せられても、感動しないのだ。ノクターンで雰囲気つくって誤魔化してはいるが、中身がない、ストーリーもないビデオ。う~ん、困ったものだ。
100回分を、15分間に凝縮しても良かったかも知れない…
今回を見て、改めて思ったこと。それは、前回を第2回にして、そこから始めた方が良かったのでは? ってこと。なぜなら、終盤のキーパーソンが栗子(宮澤エマ)なら、千代の幼少期から結婚して離婚して、栗子に見つけられるまで、やる気になったら15分間に収まると思うから。
だって、このくだりに、父テルヲも弟ヨシヲも、岡安も撮影所もいらないわけだから。必要なのは、幼少期に栗子から辛い思いをさせられたことと、戦中に防空壕で花車当郎(塚地武雅)と即興漫才をやったシーンだけ。その2つだけ強調すれば、今回が第3回でも良かったと思う。
あとがき
私、個人的に、この「起承転結」に於ける「結」に当たる、主人公が一旦すべてを失ってから再起するくだり、好きです。感想の中で結婚披露宴を引用したので、ここでも披露宴の料理に例えてみようと思います。
多分、今がメイン料理でしょう。意外と美味しいです。この味だと、デザートもコーヒーもそれなりに美味しいと思います。でも、オードブル(幼少期)の味が濃すぎたし、刺激的過ぎました。スープ(京都撮影上時代)は薄味、魚料理(岡安の茶子時代と鶴亀家庭劇時代)の魚は新鮮さなし。
お口直しのシャーベット(離婚)は冷えてなくてシャキッとしない。でも、やっと出てきたメイン料理の肉(ラジオドラマで復活)は、中々肉厚でジューシー。付け合わせ(当郎と脚本家・長澤)もいい味を出してます。そんな感じではないでしょうか? やはり、コース料理は全体のバランスが一番大事だってことです。
因みに、5月5日までの結婚披露宴の仕事が全部キャンセルになりました。そりゃあ、これだけ感染拡大が止まらなければ、結婚披露宴をやる人はいなくなりますよ(涙)
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
51 52 53 54 55 土
第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
66 67 68 69 70 土
第15週『うちは幸せになんで』
71 72 73 74 75 土
第16週『お母ちゃんて呼んでみ』
76 77 78 79 80 土
第17週『うちの守りたかった家庭劇』
81 82 83 84 85 土
第18週『うちの原点だす』
86 87 88 89 90 土
第19週『その名も、鶴亀新喜劇や』
91 92 93 94 95 土
第20週『何でうちやあれへんの』
96 97 98 99 100 土
第21週『竹井千代と申します』
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