連続テレビ小説「おちょやん」 (第80回・2021/3/26) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第80回/第16週『お母ちゃんて呼んでみ』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
一平(成田凌)が預かっていた鶴亀家庭劇の準備金を持ち出した寬治(前田旺志郎)。大山社長をはじめ、鶴亀株式会社としても扱いに困っていた、その屈折した心をどうにかしたい千代(杉咲花)。しかし、寛治の態度はかたくなで、一筋縄ではいかない。そんなある日、新聞にある記事が載り、千代と一平は驚く。そして、そのことが千代の背中を押すことになった。千代は一平に相談し、寬治とあらためて話し合う時間をつくるのだった…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:盆子原誠(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
高城と小暮の亡命が、新聞記事になるような一大事なら…
終わったことを蒸し返してもどうにもならないことは十分承知で書くのだが、今回の主題歌明けで、高城百合子(井川遥)と小暮真治(若葉竜也)のソ連への亡命が新聞記事になるような一大事なら、なおさら、前回での、呑気な旅立ちを祝うみたいな別れのシーンが不自然に思えてしまった。
幾ら、高城が黒いコートに黒いファーのロシア帽。小暮も帽子にマフラーを着け、“シベリア鉄道” でなく、人気アニメ『銀河鉄道999』のメーテルと鉄郎風になっていたのをやりたかったにしても、あまりにも目立ち過ぎ。やはり、夜中にそ~っと家を出て行くべきだったと思った。
千代と一平の身の上話の長いこと長いこと…
そして、2分過ぎ、やはり始まった千代(杉咲花)の身の上話。
千代「うちも あんたと おんなじなんや」
約2分半もの長尺を割いて、身の上話。いや、ほぼ自己紹介。それも、腕組みして。まあ、見た目で “苦労を重ねた30歳” に見えないからの苦肉の策だと思うが、私はこう言うちゃんとした話をする時こそ、「岡安」での “躾” が身についていて、膝に手を置いて丁寧に話す方が良いと思うのだが。
一平「次は俺の番や。俺のおやじも役者でな。(中略)同じやな」
今度は、一平(成田凌)の自己紹介。千代が一通り話終わった際に、一平に合図をしていたから、まずは千代、次は一平の順番で身の上話をして、寬治(前田旺志郎)に共感させようと考えた… と言うことなのだろう。一平の自己紹介は、3分強。そして、ついに、千代はこう言った。
千代「うちらは あんたの痛みを分かってるから」
今の私は好意的な解釈をしていないが、以前の私なら、本当は千代と父親、一平と父親の関係は違うが、まあ、こうやって自己紹介として並べて喋られたら、何となく重なって繋がってもいるように見える。でも、今の私には、あまりに強引過ぎる脚本にしか読めなかった。約8分間も割いて説明台詞で、この結末に持ち込むのは雑過ぎる。
この程度の2人の身の上話を聞いて、寛治が納得するなら、月曜日にやって来て、水曜日に解決できたではないか? それで、寛治の件が一件落着してから、木曜と金曜日で高城と小暮のくだりをやって、今週は「2本立て」にすれば良かっただけでは? まあ、そうしてしまうと、終盤の高城と小暮に贈る? 舞台「人生双六」は出来なくなるが…
今さらだが、「週5放送」をもっと、大切に考えて欲しい
これは飽くまでも予想だが、朝ドラが「週6放送」から「週5放送」になって、NHK大阪が作る朝ドラは本作が1作目。だから、1週間の時間配分が “まだ” 良くわかっていないのかも知れない。
今週の話だって、あと1日あれば、もっと寛治側の身の上や心情も描けただろうし、それらを描いてこそ、今回の千代と一平の説得が、視聴者に納得出来るものになったのではないだろうか?
ただ、結果だけを決め付けて、強引に「2本立て」にし、更に、金曜日に「この日から 千代ちゃんと一平君には新しい家族ができました」をやりたいから、慌てて「2本繋ぎ」でなく「寛治の話」をぶった切った。こう見えてもしょうがないと思う。今さらだが、「週5放送」をもっと、大切に考えて欲しい。
舞台のシーンにも、違和感と物足りなさが…
11分頃からの、舞台のシーンも、私にとっては今一つ。まず、千代と一平と寛治が、相手の台詞に対して “何かを感じている” ように演出、演技をされていた。今回の舞台が公演初日なのか、中盤なのか、千秋楽なのかわからないが、この3人は、毎回、この台詞が回ってくる度に、役と自分を重ねて感動していたってこと?
それなら、稽古のシーンを作って、そこで、「こんな台詞は恥ずかしくて言えない」とか「こう言う意味があるから、やってくれ」などのやり取りを見せてから、舞台の本番を見せるべきでは? だから、「週5放送」がわかっていないと言うのだ。
この舞台の結末なら、寛治を劇団員たちが迎え入れる…でも良かったような…
でも、冷静に考えれば、舞台「人生双六」にしても、千代と寛治が、互いを “似た者同士” と関連付けなくても、これまでの「鶴亀家庭劇」の劇団員たちが、最初は “半端者” ばかりだったのが、いろいろな経緯があって、今は “一つの家族” になったくだりがあるわけだから…
そこを使って「お母ちゃん」と呼ばせても良かったし、千代と寛治が舞台袖に戻って来た時に、歓迎した劇団員たちの様子を見たら、後者のやり方の方が、自然な「お母ちゃん」になったような気がした。無理に養子縁組みたいなくだりにする必要もなかったような。まあ、本作は何がなんでも、千代と寛治を重ねたいようだが…
あとがき
それにしても…
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』は、みつえの恋バナ。
第12週『たった一人の弟なんや』は、弟・ヨシヲの放火未遂。
第13週『一人やあれへん』は一平の家族のお話。
第14週『兄弟喧嘩』は千之助と万太郎。
第15週『うちは幸せになんで』は父・テルヲの退場劇。
そして今週の第16週『お母ちゃんて呼んでみ』は寛治と亡命。
6週間連続で、千代がメインでないエピソードばかり。騒動に関わってはいますが、千代が女優になるのは、ナレーションで時間経過して経験を積んだように見せているだけのような気がします。もう少し、主人公で魅せて欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
51 52 53 54 55 土
第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
66 67 68 69 70 土
第15週『うちは幸せになんで』
71 72 73 74 75 土
第16週『お母ちゃんて呼んでみ』
76 77 78 79
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