連続テレビ小説「おちょやん」 (第79回・2021/3/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第79回/第16週『お母ちゃんて呼んでみ』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
思想や言論を取り締まる秘密警察、特別高等警察に追われる身となっていた高城百合子(井川遥)と小暮真治(若葉竜也)。千代(杉咲花)と一平(成田凌)は、二人を何とかかくまおうと試みるが、居場所を突き止められ、家の中に踏み込まれてしまう。平然と知らないと言い張るものの、家捜しの手をゆるめない特高警察にじりじりと追い詰められていく千代。最後の抵抗もむなしく、二階の押し入れを無理矢理こじ開けられてしまい…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:盆子原誠(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
千代が激高した演技で、特高を追い返したのに違和感…
なんだろ? 主題歌明けに、家の中を捜す手を緩めない特高警察に追い詰められていく千代(杉咲花)が、抵抗むなしく、二階の押し入れを無理矢理こじ開けられてしまい、特高に自分の秘密を暴露して見逃するくだりがあった。かなり激高した感じの演技になっていた(演技と見えてしまうのも、どうかと思うが)。
でも、ここって、何とか上手くこの場を誤魔化して特高に出て行ってもらいたいのだから、激高より懇願なのでは? と思ってしまった。
まあ、高城百合子(井川遥)と小暮真治(若葉竜也)と助けたいと言う思いから、必死になった結果、激高したとも受け取れるが、それこそ、前回で自分自身が「喜劇女優」であると演説したのだから、ここは如何にも “演技” で “人情噺” の如く、特高を同情させ泣かせて退散させると言う展開にした方が良かったような。
だって、ここのくだりのオチは、高城の「なかなか いいお芝居だったわよ」と私は思うから、そのために前段を作り込んでおくべきだったと思う。こう言うのを、ちょこちょこと入れるから、周囲の人のもめ事を解決する話ばかりで、その解決はいつも怒鳴ってまくし立てるばかり… と、言われてしまうのではないだろうか。
高城と小暮は、夜中にそっと家を出て行った方が良かった…
4分頃、高城と小暮が、千代の家を出て行く場面。朝だった。まあ、寒いから一晩厄介になって朝に出立… も分からなくもないが、特高に追い掛けられているのだから、真夜中の内に家を出るのが普通のような。なのに、映像では、ちょっと泊まりに来たお友達を見送るような感じに見えた。
もう、別にどうでも良いのだが、折角、千代の名演技で一件落着したのなら、月夜のカットに「そんな安堵も束の間、百合子さんと小暮君は出て行きました…」みたいなナレーションを入れた方が、ドラマらしかったような気がする。なんか、今回は、シーンの締めに締まりがないって感じ…
千代と一平に、寛治と重なる生い立ちがあるなら、もっと…
9分過ぎに、寬治(前田旺志郎)が千代に身の上話を始めた。月曜日で「父親を亡くし、身寄りのない」と言う設定は分かっていたが、今回でかなりの設定が更にわかった。これ、寛治の父親への気持ちと、千代と一平の父親への気持ちと、かなり重なる部分があるのでは?
だったら、前回の感想で少し触れたように、寛治と言う脇役は今後に大切なキャラクターになると思われる点も合わせれば、高城と小暮の騒動を描くよりも、千代と一平が寛治に “同情” して、その上で裏切れた方が、それこそ寛治が千代に言った「ええ人」のエピソードになったような気がする。
大山社長に謝罪する千代の態度にも違和感が…
12分過ぎの、千代が大山社長(中村鴈治郎)に、三百円ものお金を損失させたかも知れない “窃盗犯” を見逃してくれと言う場面も、なんか違うような。寛治に対して厳しい目で叱るのは良しとして、大山社長が寛治を警察に突き出すと言った途端に、大山社長の凝視するようにして偉そうに頭を下げさせたのだろう?
恐らく、母親としての役割を果たしている千代を表現したいとしても、ここでは、ただただ「すみませんでした」と頭を下げ、寛治の頭も下げさせた方が良かったのでは? 結局、前段での特高を騙したのと同じことになってしまい、単純に千代が “母親気取り” をしている人に見えてしまった。
弟は逃がして、"赤の他人"の寛治は社長に突き出したみたいに見えてしまった…
それと、これも、もはやどうでも良いことなのだが。今回は家の中で起きたこととは言え、寛治が「三百円」と口を滑らせなければ、“罪” を犯したことになるような騒動だ。そして、千代もそう言う騒動だと思ったから、大山社長に謝罪に行った。それも、“犯人もどき” の寛治を一緒に連れて。
でも、ちょっとおかしくないか? 千代は、父親も弟も大山社長に迷惑を掛けたことがあるのに、今回くらい、がっつりと大山社長に謝罪したことがあっただろうか? 私の記憶では、父親の時や「すんまへんでした」位はあったかも知れないが、弟の時は完全に逃がした。でも、今回は突き出した。えっ? 寛治が “赤の他人” だから?
作り手がどう言う意図で映像化しているかは別にして、連ドラとして繋げて見ている視聴者の一人、私には、千代がダブル(トリプルか?)・スタンダードに見えてしまった。残念…
あとがき
今回の社長室での、寛治の言い分、千代の謝罪と啖呵切りを見て思いました。やはり、今週は、もっと寛治を中心に描くべきだったと。それを、約2回分お休みさせて、この15分間で一気にやろうとするのは、虫が良過ぎると言うか、詰め込み過ぎと言うか、伝えたいものが伝わりませんよ。
また、伝わらないと言う意味では、毎度の千代の相手に何かを頼む時のあの態度。相手の心を動かすのって、怒鳴るとか、睨みつけるとか、例えば土下座するとか、ビンタをするとか、そう言う強い行動ではないように思うのですが、皆さんは、どう感じましたか?
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
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第10週『役者辞めたらあかん!』
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第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
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第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
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71 72 73 74 75 土
第16週『お母ちゃんて呼んでみ』
76 77 78
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