連続テレビ小説「おちょやん」 (第71回・2021/3/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第71回/第15週『うちは幸せになんで』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
万太郎一座との対決には負けるも、公演は成功し、結束が強くなった鶴亀家庭劇。女たちは千代(杉咲花)の家に集まり、男たちは一平(成田凌)を連れ、酒を飲み交わし、絆を深める日々…。当然、夫婦の時間などゆっくり持てない千代。千代にはふつうの幸せを味わってほしいと願うみつえは、温泉旅行を提案する。その矢先、岡安の店先が大騒ぎになる…。ひどい身なりをした千代の父、テルヲ(トータス松本)が現れるのだった…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:梛川善郎(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
今週の演出が、メインの梛川善郎氏と知って落胆しかない…
予告編や提灯記事で、千代(杉咲花)の父、テルヲ(トータス松本)が現れるのはわかっていたが、月曜日のアバンタイトルから芝居や演劇を描かず、騒動の前振り。これだけでも先週とは大違いなアバンにガッカリしたのに、その上、クレジットタイトルを見たら、今週の演出が、メイン・ディレクターの梛川善郎氏だとわかって。
更に落胆。折角、先週でようやく「主人公が女優になる朝ドラ」になる兆しが見えたのに…
幾ら何でも、宗助がテルヲに共感するのは、やり過ぎでは?
7分頃、宗助(名倉潤)が千代の家にやって来た時に、宗助がこんなことを言っていた。
宗助「おんなじ娘を持つ父親としては
テルヲさんの気持ちも分らんでもないのやけどなあ」
まあ、二人の “父親” を対比させて、「腐っても鯛」の如く、「クズでも父」とでもテルヲを描きたいのだろう。でも、流石に、宗助がテルヲの気持ちも分ると言うのは、あざと過ぎやしないだろうか。
細かく書くのは省略するが、テルヲは娘を借金のカタに娘を売り飛ばそうとしたり、折角入った撮影所で暴れたり、娘の貯めた金を盗もうとした父親。要は、娘に迷惑掛け過ぎで頼りっきりの父。それに対して、宗助は絵に描いたような嫁の尻に敷かれた婿養子で、娘をベタ可愛がりの父。そんな宗助がテルヲに共感すると言うのは、流石にやり過ぎだと思う。
以前のテルヲとヨシヲの罪を曖昧に描いたままにするから…
また8分頃、道端で乞食たちと一緒に飯を食っているテルヲのところを、千代が宗助(名倉潤)と一緒に通り掛かった。
千代「何で? 前に そいつが何したんか 知ってるやろ」
好意的な解釈はせずとも、恐らく脚本家の言いたいことはわかる。テルヲの借金の騒動で道頓堀を追われることになった際に、逃げる船の船頭だった小次郎(蟷螂襲)には世話になった恩義があるから、「こんなクズに関わったら大変ですよ」と忠告したのだろう… とは。
でも、この主人公は、蒸し返すようでなんだが、あの時の「岡安」を巻き込んだ騒動の時、テルヲの罪について曖昧にしたのだ。まあ、正確に言うなら、脚本家がテルヲの罪を曖昧にしたわけだが。
そして、そののちの、弟・ヨシヲ(倉悠貴)の放火未遂の時も(本当は、明らかな脅迫行為はあったが、これも曖昧になった)、やもすれば、道頓堀中の人が火災の被害者になった可能性があるのに、お涙頂戴の「姉と弟の暫しの別れ話」として曖昧に終わらせた。
せめて、あの時、脚本でも演出家でも気が付いて、ヨシヲがヤクザから足を洗うことを強調した上で道頓堀を去っていたら、印象は変わったと今でも思っている。
テルヲが千代に謝罪をし、退場するのに期待するか…
でも、本作は、テルヲもヨシヲの罪も、曖昧に描いた。それは事実。だからこそ、今週こそは、テルヲがこれまでの娘や息子たちへやってきた横暴な行為の罪を謝罪する展開にして欲しいと思っている。まあ、今週に期待するのは、それだけ。そして、謝罪してテルヲは退場になるのだろう。
でも、月曜日を見た限りでは、また借金取りが千代の下にやって来て、一騒動している中で、あっさりテルヲが謝罪して終わってしまうような気がしてしまった。だって、謝罪と退場だけで一週間もつはずがないのだから。「鶴亀家庭劇」もひと月休みと言っていたし。折角、先週で明るい兆しが見えたのに…
あとがき
これまで登場した「正チャンの冒険」や「マットン婆さん」や「丘の一本杉」のような劇中劇では、きちんと芝居の中で何を描きたいのか見えるような描写をして来たのですから(特に「丘の一本杉}では成功した)、テルヲと千代の関係性も、分かり易く描写するだけで良かったと思います。
それを、「今度の朝ドラは、いい人ばかりが登場しない」みたいに奇を衒って、目先のことしか考えない脚本と演出で怒鳴ったったり、騒動を起こししたり、するばかりだから、肝心な時に例えば「父と娘」、「姉と弟」の人間関係の描写が曖昧にしか描けないのです。
まあ、冒頭から「雨降って地固まる」をテロップと黒衣の語りで、先週の出来事を済ます演出に、落胆しかありません…
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
「楽天市場」からのおすすめ商品や企画
「Amazon」からの最新のお知らせ
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15293/
【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
51 52 53 54 55 土
第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
66 67 68 69 70 土
第15週『うちは幸せになんで』/b>
- 関連記事
-
- 監察医 朝顔[2] (第18話・2021/3/15) 感想 (2021/03/16)
- 地上波放送決定!宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」未見の方、必見です! (2021/03/15)
- 連続テレビ小説「おちょやん」 (第71回・2021/3/15) 感想 (2021/03/15)
- 君と世界が終わる日に (第9話・2021/3/14) 感想 (2021/03/15)
- 天国と地獄 ~サイコな2人~ (第9話/15分拡大スペシャル・2021/3/14) 感想 (2021/03/15)