連続テレビ小説「おちょやん」 (第70回・2021/3/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第70回/第14週『兄弟喧嘩(げんか)』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
過去の因縁のせいで、万太郎(板尾創路)を意識すると力が入りすぎ、脚本も芝居も独りよがりになってしまう…。千之助(星田英利)は、その弱さを誰よりも自分自身がわかっていた。図らずも、千代(杉咲花)にその思いを吐き出せたことで、一平(成田凌)や座員の女優たちにも協力してほしいと素直に頭を下げることができたのだった。そして、鶴亀家庭劇全員で作りあげた新作「丘の一本杉」で、万太郎一座に勝負を挑むのだった…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:小谷高義(敬称略)
第14週から視聴モードを「好意的な解釈」から「様子見」に格下げしております。
「今回は、舞台の内容を見せてくれそう」な期待感のアバン
今週の感想の冒頭には、ついに金曜日にも書くことになった、「今週のアバンタイトルは、先が見たくなる」と言うこと。
まあ、これは、これまで本作が劇中劇の内容を殆ど描かずに進んで来たから、このアバンを見た限りでは、「今回は、舞台の内容を見せてくれそう…」な期待感が高まるように、内容の解説と編集が成されていた。こう言う部分は、良いと思う。
鶴亀家庭劇全員で作り上げた新作「丘の一本杉」の舞台場面
そして、主題歌明け。鶴亀家庭劇全員で作り上げた新作「丘の一本杉」の上演シーン。厳しいことを言えばキリがないが、今の私には、やや物足りない程度。もっと、芝居中の客の反応や、茶子たちのウケみたいなのを盛り込んだら良かったとは思う。
また、内容についても、「須賀廼家万太郎一座」の十八番に勝つ程の “泣き笑いのエピソード” だったかと言えば、それも嘘になる。
「鶴亀家庭劇」が目指す芝居の特徴が僅かでも見えたような
ただ、今回で私が評価したいのは、まず、「鶴亀家庭劇」がやっている芝居の特徴みたいなものが、僅かでも見えたこと。言い換えれば、今回のような「家族の泣き笑いのエピソード」を盛り込んだ喜劇が、「鶴亀家庭劇」で一平(成田凌)と千之助(星田英利)が共に目指しているのがわかったこと。
前述の通り、そんなに大きな特徴は感じないが、とにかく「こんな感じ」が伝わっただけでも、これまでに比べれば、断然にマシだ。大袈裟に言うなら、初演以来、久し振りに「鶴亀家庭劇」の舞台を見た… そんな感じがしたのが良かった。
今回は「道頓堀の芝居一座の朝ドラ」を見ている気分になった
もう一つ評価したいのが、千之助が得意とする “アドリブ芝居” で、客席に来た万太郎(板尾創路)を意識すると力が入り過ぎる千之助が、既存の台詞を利用して、視線の描写だけで万太郎(板尾創路)への本心を伝えようとした場面が盛り込まれたこと。
なんか、本当に、道頓堀の芝居一座の朝ドラを見ている気分になった。もちろん、繰り返すが、予定調和だし物足りないが、これまでに比べたら本当に良いと思う。
黒衣の「これまでにない」と言う的確な補強に説得力あり!
また、今回では、8分頃の次の黒衣(桂吉弥)の解説も良かった。
黒衣(N)「これまでにない大盛況となりました」
こう言う的確な補強こそ、黒衣が果たすべき役割なのだ。特に良いのが「これまでにない」と言う部分。「これまでにない」と言うことは、“数字的に” と “内容的に” と “客のウケ” も、これまでよりも “良かった” ことを明確に示している。この直後の劇場の支配人・熊田(西川忠志)が提示した数字よりも、余程、説得力がある。
だって、数字なんて唐突に提示されたって、比較対象がないのだから。また、ここで脚本が失敗しているのは、熊田に「これまでにない」と言わせることで、「鶴亀家庭劇」の “成長” や “進化” を描いておきながら、「鶴亀家庭劇」と「万太郎一座」の来場者数の対決の方に重心を置いてしまったこと。
これによって、「これまでにない」が薄まってしまった。やはりここは、「鶴亀家庭劇」の来場者数が前回よりどの位増えたのかを描いて、座員たちが一時喜んで、15人差で負けて悔しがると言う展開にして欲しかった。やはり、まだまだ脚本家の詰めの甘さは治らないか…
ナレ、台詞、出しゃばり過ぎない千代、オチまで良く作り込まれていた
と、ちょっぴり苦言を呈したが、今回、ナレーション、台詞、出しゃばり過ぎない主人公、細かいシーン展開、カット割り、そして、山高帽に生卵、女将の百叩きと言ったオチまで、何度も書くが、先週までに比べれば、良く作り込まれていたと思う。最初から、これ位やっていれば、今のように提灯記事の連発はせずに済んだだろうに…
あとがき
昨日。私の知り合いが、「朝ドラを止めて、昼休みに昼ドラとして見るようにしたら、気楽に見られるようになったよ」と私にメールをくれました。やはり、それ位に気を抜いて見る位が、今作はちょうど良いかも知れません。さて、今週から「様子見モード」になったわけですが、今週は普通に楽しめました。
恐らく、演出家の演出術の影響が大きいと思うので、次週以降も演出家次第である心配は残ります。でも、演出次第で、普通に楽しめる朝ドラになる可能性は残っていることも分かりました。次週も主人公特権は程々にして、進めて欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
51 52 53 54 55 土
第12週『たった一人の弟なんや』
56 57 58 59 60 土
第13週『一人やあれへん』
61 62 63 64 65 土
第14週『兄弟喧嘩(げんか)』
66 67 68 69
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