アノニマス~警視庁“指殺人”対策室 (第5話・2021/2/22) 感想

テレビ東京系・ドラマプレミア10『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室』(公式)
第5話『奪われた居場所』の感想。
指対に人気動画配信者さわてぃ(橋本淳)から依頼が入る。SNSでの中傷が急増し、脅迫まで届いて怖くなったという。さわてぃは暴言により強制退会させた元オンラインサロンメンバーの星野(萩原利久)が犯人とにらんでいた。捜査を進める万丞(香取慎吾)らが星野の説得を試みる中、脅迫行為がさらされて現実でもインターネットの世界でも居場所を失った星野は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:小峯裕之(過去作/家政夫のミタゾノ1,2,3、SUITS/シーツ2) 第1,2話
玉田真也(過去作/JOKER×FACE、40万キロかなたの恋)) 第3,5話
入江信吾(過去作/相棒シリーズ4-7,6-6、警視庁捜査一課9係シリーズ) 第4話
演出:及川拓郎(過去作/刑事7人シリーズ、刑事ゼロ、ケイジとケンジ) 第1,2,3話
大内隆弘(過去作/健康で文化的な最低限度の生活、僕はどこから) 第4話
湯浅弘章(過去作/増山超能力師事務所、ワカコ酒、探偵が早すぎる、死役所) 第5話
音楽:山下宏明(過去作/新町川、東野圭吾カッコウの卵は誰のもの)、丸橋光太郎
OPテーマ:アイナ・ジ・エンド「誰誰誰」(avex trax)
主題歌:香取慎吾 feat.WONK「Anonymous」(Warner Music Japan)
終盤の"生配信"の場面、あれだけ警察官がいるのに…
終盤の “生配信” の場面で、あれだけ警察官がいるのに、暴言により強制退会させた元オンラインサロンメンバーの星野秀一(萩原利久)の自死行為を阻止できなかったのは、少々 “結末ありき” で残念だったが…
ドラマとしての "スタイル" が確定した!
ただ、全体としては、かなり良かった。まず、ネット上で起きていることを中心に物語を構成した上で、現実の出来事も上手く絡めたバランスが良かった。また、主人公の思いも、新人刑事の単独行動も、チームを描くことに一役買っているし、各自の役割分担もハッキリしており、ドラマとして “スタイル” が確定したように思う。
生配信や羽鳥の使い方も上手い
また、ネットと現実の中間的要素として “生配信” を盛り込んだことで、「指殺人」の怖さを表現したのも上手い。また、上手いと言えば、万丞(香取慎吾)の元同僚・羽鳥(山本耕史)の使い方も前回同様に事件に絡めつつ、“縦軸” にも絡めつつで上手かった
"アノニマス"と山名でドラマとしての完成度の高さを魅せた
そして、最も良かったのは、“アノニマス(「匿名」の意)” と言う本作に於ける最重要ファクターを、事件解決に巧みに活かした構成もなかなか。もちろん、星野が利用する図書館の司書・山名栞(鞘師里保)を使ったオチもさり気なくて、ドラマとしての完成度の高さを魅せたと思う。
前後編にして"澤田、星野、山名"をもっと描き込んだのも見たかった…
でも、今回のエピソードで惜しかったのは、人気動画配信者 “さわてぃ” こと澤石啓太(橋本淳)と、星野、そして図書館の山名の3人のキャラクターが良かっただけに、もっと描いても良かったと思うこと。
特に、澤石と星野の関係性の部分を、プリントした紙で済ませずに、ちゃんと捜査している映像で表現し、更に、星野と山名のやりとりも僅かな回想シーンだけに留めず、心のやり取りを映像で見せたら、星野の苦悩がより際立っただろう。
また、星野と山名の結末、いや、未来も輝いただろうし、何より碓氷(関水渚)が星野に言った「あなたを受け入れてくれる人も 居場所も 必ずあります」が、より強調出来たと思う。もしかしたら、前後編にして、補強したら、もっと面白くなったかもしれないと思うだけに、敢えて惜しかったと言いたい…
あとがき
走る電車を上手く使った、星野と碓氷の携帯電話のやり取りの撮影と編集は秀逸でした。それと、図書館のシーンのベージュ系のトーンの映像も良かったです。今回の演出担当が『死役所』のメイン・ディレクターだった湯浅弘章氏であることに納得です。
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