連続テレビ小説「おちょやん」 (第52回・2021/2/16) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第52回/第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
千代(杉咲花)の思い込みとは裏腹に、みつえ(東野絢香)の好きな人は一平(成田凌)でなく、商売敵・福富の跡取り息子・福助(井上拓哉)だった。しかも、すでに二人は恋仲に…。それでも二人の間にそびえ立つ壁は高く険しい。犬猿の仲である母親のシズ(篠原涼子)と菊(いしのようこ)の存在だ。千代は二人の仲を認めさせようと、みつえと福助に加えて、岡安のかめ、富士子、節子、玉を巻きこむ大芝居を仕掛けるのだが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:大嶋慧介(敬称略)
台詞にしないで、映像で見せて欲しかった…
開始5分頃に、台本の手直しをしている一平(成田凌)に、千代(杉咲花)がこんなことを言った。
千代「うち ほんまは よう分からへんねん。親心いうの?」
こう言う部分って、本作にはとても大事だと思う。ただ、困るのは、こうやって都合の良い時にだけ引っ張り出して、台詞にしちゃうこと。それでなくても、最近の本作の千代は怒鳴ってばかりで、台詞が言葉に聞こえない場面が多い。だから、映像で見せるべきなのだ。
"ビー玉"を使って、千代の母への思いを描けば良いのに…
例えば、親心が分からない一平に聞いたところで、名回答が出るわけないのだから、その夜の布団の中で “ビー玉” に向かって「お母ちゃん、可愛い娘のためでも譲れへんこともあるやろか?」みたいなのを1シーン入れるだけで、千代への亡き母への思いが見える。
芝居で上手く行かない夜にだって、“ビー玉” に向かって、「どない芝居をしたらええのやろう?」と問い掛けるとか。そう言うシーンの積み重ねこそ、いや、そう言う積み重ねしか、千代が応援したくなるヒロインになる道は無いように思う。それ以前に、あの “ビー玉” は何処へ行ったのか? と言うそもそも論もあるが…
なぜ千代の稽古や練習を描かないの? 千代は暇なの?
上↑の台詞の直後に、一平が「母親の無償の愛情」を描いた演目『母に捧ぐる記』を書いていると言う場面があった。「稽古までに残り2本」と言う一平の台詞もあったから、千代が “暇” で、みつえ(東野絢香)の恋バナに首を突っ込んでいると、好意的に解釈は出来る。しかし、この好意的な解釈は正しいだろうか。
だって、千代は「鶴亀撮影所」時代は “中堅女優” 止まり。「鶴亀家庭劇」では、たった一度だけ初興行の千秋楽で、客たちの笑いを取って成功しただけ。だったら、ここは、女優になるための勉強期間に使うべきでは?
せめて、ルリ子(明日海りお)たちと発声練習でも良いからやってはいるが、みつえのことが気がかりで身が入らない… みたいな描写があって然るべきでは?
なんか、今の千代を見ていると、正に似た者親子の父・テルヲ(トータス松本)と一緒で、自分が良かれと思ったことを、ただ自分勝手にやっているだけ。それも、芝居も女優もそっちのけで。これでは、千代の何処を応援すれば良いのか、全く見えて来ないのだが…
あのコントで分かったことは、一平の脚本力の無さ
で、唐突に、みつえと福助(井上拓哉)の “馴れ初め” が始まったと思ったら、そのまま続けて、千代と脇役たちでコント。まあ、このコントで分かったことは、一平の脚本力の無さ。恐らく、次回で台本『母に捧ぐる記』は、千之助(星田英利)によって大幅に書き直されてしまうに違いないってこと。
シズがみつえを諭すシーンは、私には不快に映った…
ただ、正直言うと、14分過ぎのシズ(篠原涼子)がみつえを諭すくだりの馬鹿馬鹿しさに比べれば、脇役の恋バナのためのコントなんて、冷めた目で見ているだけで良いのだから、いくらかマシだ。それ位に、シズがみつえを諭すシーンは、私には不快に映った。
確かに、普通のドラマ、普通の設定、普通の朝ドラなら間違っていない。母親が反対する恋人を何とか認めてもらいたいと、仲間たちで母親の気持ちを動かそうと企むのは、まあ普通と言うか、正しいくらいだ。恐らく、脚本家も、そう言うつもりで、このシーンを書いたのだと思う。
シズは、千代たちのお陰で"恋愛を全う"出来た経験を持っているのでは?
ただ、前段で脚本家に “ビー玉” が忘れられているように、ここで脚本家が忘れていることがある。いや、脚本協力がいるから、どちらかが忘れている可能性もあるが…
それは、以前に描かれた、若かりし頃のシズが、歌舞伎役者の早川延四郎と駆け落ちの約束をするが、シズが来なくて破局。その20年後、余命いくばくかの延四郎とシズが再会し逢引きを持ち掛けるが延四郎が身を引いた。そして、病魔に侵されている延四郎に再会するのを、千代たちが手助けをしたことで、1か月後に息を引き取る延四郎と再会出来た… と言うくだりだ。
シズは、千代たちのお陰で、ある意味 “恋愛を全う” することが出来た経験を持っているのだ。だから、ここでシズが頭ごなしに、みつえを諭すのは疑問しかないのだが…
あとがき
まだ、水曜日辺りから、『母に捧ぐる記』の中に、一平がシズの昔話も盛り込んで、シズが改心して、みつえを応援するようなくだりが盛り込まれるなら良いですが、恐らく千之助に別の作品に差し替えられてしまうから、その路線はないですよね。
でも、シズが許すのは見えています。だとすると、シズとみつえ、千代と「鶴亀家庭劇」は絡まずに、同時並行で描かれる? だったら、女優を目指す千代は、週の後半でしか描かれないってことですね。う~ん、そう言うのが見たいのではないのですが。で、シズがみつえを許すのも、安易にお涙頂戴とかやめて欲しいです…
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
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