連続テレビ小説「おちょやん」 (第51回・2021/2/15) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第51回/第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
鶴亀家庭劇の初興行は、大盛況のうちに幕を閉じ、次の公演はひと月後と決まった。一平(成田凌)は、以前却下された台本を書き直し、千之助(星田英利)に次の興行はこれをやりたいと伝える。それは「母に捧ぐる記」という題名で、母親の無償の愛を描いた台本だった。そんな最中、シズ(篠原涼子)のひとり娘、みつえ(東野絢香)に縁談話が持ち上がる。しかし千代(杉咲花)は、みつえの本当に好きな人が一平だと思い込み…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:大嶋慧介(敬称略)
アバンタイトルで "先週のケジメ" を描いたのは良かった
予告編から想像した限りでは、今週は明らかに脇役の恋バナで放送尺の埋め合わせと、主要な登場人物を演じる俳優たちの休憩時間だと思ったが。アバンタイトルは私の予想を大きく裏切って、先週で描いた「鶴亀家庭劇」の存続問題の決着を描いた。やはり、先週末が宙ぶらりんで終わったから、こうして週明けでも、ケジメを描くのは良いことだと思う。
一平におべっかを使ったり、みつえと「女の友情」を話す千代は悪くない
そして、主題歌明けは、アバンの続きで、次の公演の演目の台本は、千之助(星田英利)が書いた作品に決まったことを一平(成田凌)が座員たちに告げた。座員たちもノリノリの調子で。その後は、ちょっと唐突気味に、「岡安」の朝食シーン。でも、まだ、千代が “いい役” を貰いたいために、一平に “おべっかを使う” のはいい感じだ。
二人の関係性も見えるし、ちゃんと千代が日常の中で芝居や女優のことを考えているようにも見えるし。また、千代とみつえ(東野絢香)の「所詮 女の友情なんて お澄ましみたいなもんやなあ」なんてやり取りも悪くない。
やはり、本作が描くべきなのは、千代がどんな過程を経て大女優になるのか? だと期待しているから、千代の頭の中も、常に「本気で大女優になりたい!」になっていないと困るのだ。
元奉公人の千代が、シズたちと一緒に朝食を食べるならワンクッション欲しかった…
ただ、ちょっとだけ、朝食シーンに違和感と言うか何と言うか。まあ、既に、シズ(篠原涼子)と宗助(名倉潤)とハナ(宮田圭子)がいい人で、許していると言う設定になっているようだし、過去を振り返れば、千代が “元奉公人” であっても差別しないと言う設定は “アリ” だとは思う。
でも、やはり、1シーン、1カットで良いから、例えば「舞台が成功したのだから、今日から一緒に食べよう」みたいなのがあったら、千代が図々しく映らなかったとは思う。
老舗茶屋の縁談話を、大店が早朝電話でアポ取りするかな?
このまま、新しい演目の台本で稽古するシーンでも繋がるかと思いきや、突然の急ブレーキ。なんと、想像通りに、「脇役の恋バナ」にドラマがハンドルを切っちゃった。
劇中に時代設定の表記があったか見逃したが、千代のモデルである浪花千栄子さんの史実から鑑みると、劇中の時代は昭和5年(1930)だ。そんな時代に、道頓堀の老舗の芝居茶屋の縁談話を、大店(おおだな)が朝食の時間に電話を掛けてアポ取りなんてしたのだろうか?
ここは一手間かけても、大店が「岡安」にやって来て縁談話をするのを、千代とみつえが “立ち聞き”。そう言うのが朝ドラでないのか。
みつえと福助の恋仲に至るワンクッションも欲しかった…
で、千代が勝手に勘違いをして先走って… と言う展開は悪くない。ちゃんと、本作のヒロイン・千代らしく、あちこちに首を突っ込んで騒動を作ったのだから。
ただ、少々納得いかないのは、その千代らしい描写が、あっと言う間に勘違いであることが分かってしまう上に、みつえと老舗芝居茶屋「福富」の一人息子・福助(井上拓哉)が恋仲だったと言う設定になっていたこと。
私の記憶では、何回か福助のトランペットをみつえが川に投げ捨てただけの、ただの “異性の幼馴染” ってだけ。やはり、ここも、それこそ先週の芝居を見に行く時に、みつえと福助が手を繋いで劇場に向かうとか1カット、1シーンでも入れたら、かなり緩衝材になったはず。
コロナ禍の撮影の上に、NHKの働き方改革に対応せざるを得ないのは分かるが、物語がきちんと連続性が担保されるよう、最低限の描写はやってもらわないと困る…
「うちの親は違うけど、普通の親は…」と千代に自虐させたら良かったのに…
まあ、今回は困る描写が多いが、今回で最大に困ったのが、終盤14分頃に千代がみつえに言った、次の台詞だ。
千代「親は 子の幸せを願うもんやろ?」
う~ん。これ、ドラマを離れれば、確かに一般論に違いない。また、もしかすると、千代の夢や憧れなのかも知れない。でも、千代の親は、千代のことを思っているのか半信半疑の描写の上に、あの大騒動を起こして、千代の方から捨てた父・テルヲ(トータス松本)なのだ。
ここは、自分の勘違いから発生した騒動なのだから、サクッと自虐ネタとして「うちの親は違うけど、普通の親は…」と台詞を書いたら良かったのでは?
少しは、"新しい台本の内容" に触れた方が良かったと思う
なんか、今週は月曜日からおかしい。これは完全な想像の域だが。前段で次の芝居の台本の内容に触れなかった。と言うことは、のちに出て来るのは間違いない。だとすると、次の演目と、みつえの縁談話が、何らかでシンクロして進むのかも知れない。
まっ、一週間「脇役の恋バナ」で引っ張るわけにはいかないだろうから(話数が少ないから)、恐らく、千代が「演目」の役から何かを学んで、みつえと福助のために何かをやってやるのだと思うが。
やはり、少しは芝居の内容を先に視聴者へ見せた方が良いと思う。それをしないと、テルヲの騒動にしても、千代の恋バナにしても、全部 “後出しジャンケン” に見えてしまうから…
あとがき
演出家が第7週『好きになれてよかった』を担当した大嶋慧介氏へ交代となりました。第7週と言えば、千代(杉咲花)が助監督の小暮(若葉竜也)に惚れて、その小暮は女優・高城百合子(井川遥)が好きで… と言う「恋バナ週間」。ですから、大嶋慧介氏の当番となった可能性がありますね。
とにかく、「脇役の恋バナ」はしょうがないとしても、上手く千代が首を突っ込んで、それが少なくとも千代の成長に繋がるエピソードにして欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37 38 39 40 土
第9週『絶対笑かしたる』
41 42 43 44 45 土
第10週『役者辞めたらあかん!』
46 47 48 49 50 土
第11週『親は子の幸せを願うもんやろ?』
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