ディレクターの目線blog@FC2

本家「ディレクターの目線blog」の緊急時&トラックバック用ブログです。コメントは本家のブログへ!

●このブログは、本家ディレクターの目線blog』の緊急時&トラックバック用ブログです。

●記事の閲覧やコメントの投稿は、本家ディレクターの目線blog』をご利用下さい。


0

六畳間のピアノマン〔全4回〕 (第2話・2021/2/13) 感想

六畳間のピアノマン

NHK・土曜ドラマ『六畳間のピアノマン』公式
第2話〔全4回〕『優しい息子』の感想。
なお、原作の小説、安藤祐介「六畳間のピアノマン(改題:逃げ出せなかった君へ)」は、未読。



夏野(古舘佑太郎)の父・泰造(段田安則)は定年退職日、かつて息子にパワハラをした上河内(原田泰造)を目撃。建設現場作業員として笑顔を見せて働く上河内の姿に泰造は怒りを覚える。「人に優しく」と育てたため息子は弱い人間になったと悔いる泰造。だが、その人柄が同級生の都(福田麻由子)らを和ませていたと知り、さらに「六畳間のピアノマン」たる息子の動画を見て…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:安藤祐介「六畳間のピアノマン(改題:逃げ出せなかった君へ)」
脚本:足立紳(過去作/佐知とマユ、いつかティファニーで朝食を)
演出:野田雄介(過去作/スカーレット、西郷どん、マッサン、天地人) 第1,3
   泉並敬眞(過去作/わろてんか、スカーレット、まんぷく、これっきりサマー) 第2,4
音楽:伊賀拓郎(過去作/歌舞伎町シャーロック、私に天使が舞い降りた)

夏野誠の父・泰造は定年退職日、偶然笑顔の上河内に出会う

夏野誠(古舘佑太郎)の父・泰造(段田安則)は定年退職日、かつて息子にパワハラをした上司・上河内(原田泰造)を偶然に目撃する。現場作業員として “笑顔” で働く上河内の姿に泰造は怒りを覚えるが、身体が動かない。

その晩、泰造の同期・砂岡(中村育二)と二人だけの送別会が小料理屋で開かれる。「明阪建設」の専務である砂岡は、頼れる同期の泰造へ嘱託勤務をして会社を助けて欲しいと願い出るが断られてしまう。

泰造の孤独な一日と、昼間の自動お湯はりの完了のメロディの切なさ…

定年退職日の翌日だろうか。朝、仏壇の息子と妻に手を合わせると、孤独な一日が始まった。

昼間からソファーに寝転んでテレビ三昧。外が明るいうちに、ノーリツのリモコン自動お湯はりの完了をお知らせする「人形の夢と目覚め」の通知メロディーと、音声合成器で作られた合成音声の「お風呂が沸きました」の声が、広い家の中に響き渡る。


NORITZ (ノーリツ)のおふろの曲 - YouTube

また、風呂に入りながら通知メロディーを鼻歌で歌い、まるで合成音声と「お風呂が沸きました」と呟く会話が、泰造のこの日の唯一の会話であるような雰囲気も。何とも切ない…

ずっとベンチに座って上河内を見ているだけの泰造がどんどん切なくなっていく…

風呂上りに缶ビールを飲みながらリビングへ戻って来ると、部屋の傍らにあるアップライトピアノで生前の息子が『ピアノマン』を楽しそうに弾き語りをしている自分を思い出す。ビールを大きく一飲みすると、何か決心を固めたように、スニーカーを履いて電車に乗って、泰造が向かったのは、上河内が笑顔で働いていた “あの工事現場” だった。

怒りは込み上げては来るものの、それ以上のことは出来ぬまま、作業場は終業時刻になり、泰造も帰路につく。きっと、自分が上河内へ怒りをぶつけても、何の解決にもならないことが分かっているに違いない。それだけに、ずっとベンチに座って上河内を見ているだけの泰造がどんどん切なくなっていく…

自分が帰宅する際の、家の中の灯りの安らぎが上手く活かされた

夜、帰宅すると家に灯りが点いている。「自分が出掛ける時は消したはず」だと分かっていても、どこか心を弾ませて家の中に入ってみるが、やはり “ただの消し忘れ” だった。それだけ、今も笑顔で働き続ける上河内を放っておけないと言う怒りが先走ったのだろう。

現役時代の帰宅時、灯りが点いて温かく自分を迎えてくれた我が家を今の自分と重ねるのかと思いきや、仕事で疲弊してる息子へ「大変な時こそ 人にやさしくするんやぞ」と言ったことを思い出す。きっと、通り一辺倒な言葉をかけただけで、息子の本心に気付けなかった自分を後悔したのだろう。

「優しい人間になれ」と育てた父と、「強い人間になれ」と育てられた息子の会話も良かった

翌朝も泰造は “あの工事現場” へやって来た。そして、その次の日も、また次の日も。そして、ある日、泰造の怒りは沸点を超えて、遂に上河内に直接「殺してやりたい!」と襲い掛かるが、公園で別の騒ぎが起こって、上河内に逃げられてしまう。

自暴自棄になった泰造は、偶然通り掛かった地下道で不良少年たちに自らから絡んで行ったのだが、現実はボコボコにされる。そこへ、警察官の脇見敏弘(細田善彦)が通り掛かり救い出す。「優しい人間になれ」と励ますしか無かった父親としての泰造と、警察官の父親から「強い人間になれ」と教育された警察官の脇見の会話で、何となく気持ちが少し浄化されたように見えた泰造が印象的なシーンだった。

そして、泰造を助けた警官が、誠が交通事故に遭った際に、その事故現場に臨場した交通課の警官だったのは、誠の導いた “偶然” なのだろうか…

息子の同級生の都たちに、息子を褒められ、余計に悔いる父

翌日、息子の同級生の都(福田麻由子)たち3人が、息子の仏壇に手を合わせにやって来た。命日でもないのにやってきた理由は、小学校6年生の時の息子・誠のタイムカプセルを渡すためだった。

都たちから、誠は人に優しい人間だったと褒められるが、「優しい人間になれ」と育てたために息子は弱い人間になったと悔いる泰造は素直に受け止められない。「不誠実で傲慢で ひきょうな人間でも… あそこから逃げ出せる人間に育てるべきでした」と反省した。

泰造たちはビールを飲みながら、泰造が知らなかった誠の話に花が咲いた

しかし、都の「本当に弱い人は 人に優しくなんてできません。つきあってた私が言うから本当です」の一言から、雰囲気は一変して、泰造たちはビールを飲みながら、泰造が知らなかった誠の話に花が咲いた。

そして、「優しい人間になれ」と育てた誠の人柄が、当時も今も和ませていることを知り、その夜、泰造は「六畳間のピアノマン」と名乗る息子の動画を初めて見ると、その内容は、今回の前段で回想シーンで使われた “父とのあの日” のことを嬉しそうに話す内容だった。

そして、動画の中の息子が電子ピアノで弾き始めたのが、あの “ノーリツのリモコン自動お湯はりの完了をお知らせする「人形の夢と目覚め」の通知メロディー” だった…

泰造は若い世代の助けになるために委託勤務を引き受ける

アホみたいなチェックリストの山に押し潰されそうになっている若い社員たちを、これがエスカレートして行ったらブラック企業一直線の会社を救ってくれと言う同期・砂岡の願いを請けて、泰造は若い世代の助けになるために委託勤務を引き受ける。

誠の分のビールを注文した泰造の気持ちと、『ピアノマン』のBGMの偶然が感動的だった

そして、ある日、あの工事現場に立ち寄ると、工事は終わっており、そこで、居酒屋「わっかない」の黒人スタッフ・ワッカナイ(MAX)に呼び込みされて、店に入ると店長・溝口真治(上地雄輔)にビールを2つ注文する。もう1つのビールは、息子と一緒に飲むためだった。

で、偶然に店内BGMとしてビリー・ジョエルの『ピアノマン』が流れて来る。やはり、この偶然も誠の導いた “偶然” なのだろうか…

「一人の優しい男の死」を通して、彼に関わった人たちの人生を描くオムニバス・ドラマ!

とにかく、無駄な説明が一切省かれて、登場人物たちのやり取りと、回想シーンと、動画サイトの映像だけで、ここまで濃厚なヒューマンドラマを構築するのが素晴らしい。

また、前回を見た限りでは「経験を持つ社労士が、同じ境遇の人を助ける連続ドラマ」だと勝手に予想したが…

第2話を見終えた印象では、“六畳間のピアノマン” こと、夏野誠(古舘佑太郎)にまつわる人たちのオムニバス形式のドラマであることが見えて来た。「一人の優しい男の死」を通して、彼に関わった人たちの人生を描くオムニバス・ドラマ。見応え十分で、次回も楽しみだ。

なぜ、このドラマにビリー・ジョエルの名曲『ピアノマン』が使われているのか?

そして、このドラマ(原作の小説がありますが)に、なぜビリー・ジョエルの名曲『ピアノマン』が使われているのかが分かった。とは言っても、私の独断でだが、自由に作家の意図に思いをはせてみたい…

そのためには、『ピアノマン』と言う歌の解釈をしなければならない。いろんな解釈が出来る作品ではあるし、40歳代後半から50歳代で小中学生時代に洋楽好きだったら、必死に英和辞典を片手に翻訳したとは思うが。

デビューアルバムがヒットしなかったビリー・ジョエルがバーでピアノを弾いて音楽活動をしていた頃の体験をもとに作られた

まず、この曲は、レコーディングの際に、テープの回転数が早い状態でマスタリングされるというミスが生じ、ビリー本人にとっては不本意な形で完成されたデビュー・アルバム『コールド・スプリング・ハーバー~ピアノの詩人(Cold Spring Harbor)』(1971年)がヒットしなかった彼が、ロサンゼルスのバーでピアノを弾いて音楽活動をしていた頃の体験をもとに作られたとされている。

従って、歌詞の中に登場するキャラクターも実在の人物をモデルにしているともされている。出来れば、次の章を読む前に、『ピアノマン』のオフィシャルMVを見て欲しい。


Billy Joel - Piano Man (Official Music Video) - YouTube

タイトルは『ピアノマン』だが、主役は哀愁を誘うバーの客たち

そして、歌詞について解説してみる。この曲のタイトルは『ピアノマン』だが、主役は哀愁を誘うバーの客たちだ。最初は年老いた男性、続いて、バーテンダー、不動産ブローカー、ウエイトレスなどが描かれる。そして、“ピアノマン” に歌をリクエストして、彼の歌とピアノに日々の悩みや疲れを癒している。

そして、当の “ピアノマン” は「俺は、こんな所で終わりたくない」と野心を燃やして力強く鍵盤を叩き、歌うサビに向かうのだ。

『ピアノマン』の歌詞の構成が、"ピアノマン"を中心にした「オムニバス形式」なのだ

もう、お分かりだろう。ビリー・ジョエルの『ピアノマン』の歌詞の構成が、 “ピアノマン” を中心にした「オムニバス形式」風になっているのだ。だから、この『六畳間のピアノマン』も、オムニバス形式で、人と人の繋がりを描いていると思われる。もちろん、この解釈が正しいかは分からないが。

あとがき

息子の復讐を遂げるのでなく、亡き息子とビールを酌み交わし、若者のために老後の人生の捧げようと言う、前向きなストーリーが良かったです。

予告編を見ると、居酒屋「わっかない」の店長・溝口真治が、8年前に働いていた居酒屋で誠と面識があったようなシーンがありました。「美味しいビール」が注げる理由に、誠が関係しているのか、次回も楽しみです。


管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!



〔お願い〕
読者の皆様も大変な状況とは思いますが。コロナ禍で仕事激減の折、勝手なお願いで恐縮でございますが、Amazon楽天市場からお買い物する際は、当blogのリンク経由で買って下さると、皆様のおかげで私にポイントが貯まる上に、何よりもブログを書き続けるモチベーションアップになります。引き続き、皆様のご協力をお願い申し上げます。 m(_ _)m


「楽天市場」からのおすすめ商品や企画


「Amazon」からの最新のお知らせ

ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ くる天-人気ブログランキング



★本家の記事のURL →  https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15175/


【これまでの感想】
第1話

関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

トラックバック

六畳間のピアノマン 第2話「優しい息子」

原作は、安藤祐介の小説『逃げ出せなかった君へ』。ブラック企業でのパワハラを原因に、自死を選んだ社員と関わりをもった人物たちの生き方を描く、6つのエピソードからなる群像劇夏野泰造(段田安則)は、退職の日。帰り道。偶然、8年前。息子・息子の誠(古舘佑太郎)にパワハラして、自死に追いやった、悪い相手。河内秀人(原田泰造)が、工事現場の、交通整理してる姿を見かけます。理不尽な思いが湧き上がり、ひょっ...
My profile

Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

PR


TB送信について

一部のブログサービス(特に、FC2ブログ)宛に、FC2からトラックバックが届かないケースが発生中です。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村  PVアクセスランキング にほんブログ村

楽天市場PR

カテゴリー+月別アーカイブ

 

検索フォーム

PR

FC2カウンター

FC2オンラインカウンター

現在の閲覧者数: