アノニマス~警視庁“指殺人”対策室 (第3話・2021/2/8) 感想

テレビ東京系・ドラマプレミア10『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室』(公式)
第3話『17歳の殺人者』の感想。
少年Aこと名門高校の生徒・蓮(青木柚)がホームレス男性を殺害した事件から1カ月。蓮の個人情報がインターネット上でさらされていた。事実とは異なる中傷も多く、蓮の父親の遼太郎(戸田昌宏)は指対に、最初に情報をさらした人物を捕まえてほしいと依頼する。万丞(香取慎吾)と咲良(関水渚)は、早速捜査に臨むが、交友関係を調べるうちに蓮の本性が浮き彫りになる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:小峯裕之(過去作/家政夫のミタゾノ1,2,3、SUITS/シーツ2) 第1,2話
玉田真也(過去作/JOKER×FACE、40万キロかなたの恋)) 第3話
入江信吾(過去作/相棒シリーズ4-7,6-6、警視庁捜査一課9係シリーズ、釣り刑事)
演出:及川拓郎(過去作/刑事7人シリーズ、刑事ゼロ、ケイジとケンジ) 第1,2,3話
湯浅弘章(過去作/増山超能力師事務所、ワカコ酒、探偵が早すぎる、死役所)
入江信吾(過去作/ドラマ演出作品は不明)
音楽:山下宏明(過去作/新町川、東野圭吾カッコウの卵は誰のもの)、丸橋光太郎
OPテーマ:アイナ・ジ・エンド「誰誰誰」(avex trax)
「少年」にも罪を償わせることは出来ると言う秀逸な"着地点"
本作の設定上、誰かがネットによる誹謗中傷を受けないと、ドラマが動き出せないから、類似作品との既視感は否めない。まあ、第1話も第2話も “どこかで見たような” 内容だったが、この第3話には「少年」と「少年法」を持って来た。
この部分については、かなり丁寧に描かれており、私自身も「少年法」について、改めて考えさせられた。
罪を犯しても「少年」ならば罰せられない「少年法」の矛盾。そこを、本作は、「少年」にも罪を償わせることは出来ると言う “着地点” へ落とし込んだ。これは、前回の「計123人を立件します」と言う結末に通じる “本作らしい結末” だと思う。
指殺人対策室のメンバーに個性と役割が見えたのは良かった
第3話にはこれまでになかった良い部分が幾つもあった。まず、指殺人対策室のメンバーに、それぞれ個性が見えた上で、個々の役割が見えたこと。これは、チームを描く上でとても大切なことだから、キッチリとやるのは良いことだ。
咲良の"刑事としての成長"も盛り込んだのも悪くない
また、これまでと似たような万丞(香取慎吾)と咲良(関水渚)の関係を描きながら、早くも新人が成長しているのも描いたこと。いつまでも、敵対関係をやっていても発展性はないから、(良い意味で)さっさと成長を見せた方が、話が前進している感じもするから良かったと思う。
"縦軸" を1時間の中盤に挿入しなかったのも良かった
まだある。それは万丞の過去のくだり、所謂 “縦軸” を1時間の中盤に挿入しなかったこと。これによって、話の腰を折られた第2話よりも格段に良くなった。
今の香取慎吾さんが演じる"年相応なオジサン刑事"がいい
これに続いて、“縦軸” を番組冒頭に持って来たことで、万丞に刑事としての “貫禄” みたいなものが備わった。そう、例えるなら、ちょっと怖いが落ち着いた敏腕オジサン刑事に見えた。
香取慎吾さんのファンには叱られるかも知れないが、“縦軸” がある限り、万丞刑事は「若造には負けないぞ!」と言わんばかりの “熱血デカ” より、「俺は俺の信じた捜査をやる!」と言う香取さんの実年齢44歳に似合った “敏腕デカ” の方が良いと思う。
あとがき
罪の意識なき「少年」の闇を丁寧に描きつつ、指殺人対策室だから出来るやり方で、罪を償わせようと言うエピソード、なかなか良かったです。あとは、全体のテンポが良くなると、「主人公が機転を利かせて一気に解決へ!」の展開も、よりドラマチックになると思います。
そして、今の香取慎吾さんが演じる年相応なオジサン刑事も、見応えがあって良いです。次回にも期待します。
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