監察医 朝顔[2] (第12話・2021/2/1) 感想
![監察医 朝顔[2]](https://blog-imgs-140.fc2.com/d/m/e/dmesen/asagao2_2020_dra.jpg)
フジテレビ系・月9『監察医 朝顔[2]』(公式)
第12話『つぐみはどこに!? 娘の家出に涙… あの人が帰ってくる!?』の感想。
なお、原作の漫画、香川まさひと 画・木村直巳 監修・佐藤喜宣「監察医 朝顔」は未読。
つぐみ(加藤柚凪)がいなくなったと忍(ともさかりえ)から連絡を受けた朝顔(上野樹里)は、桑原(風間俊介)と共に長野の事故現場から自宅へ急ぎ戻る。山倉(戸次重幸)らも協力する中、付近を必死で捜す朝顔は自らを責める。法医学教室には薬物を過剰摂取した若者の遺体が相次いで運ばれ、警察は頻発する薬物事件との関連を捜査。一方、平(時任三郎)の症状は進んでいた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:香川まさひと 画・木村直巳 監修・佐藤喜宣「監察医 朝顔」
脚本:根本ノンジ(過去作/監察医 朝顔1、相棒シリーズ、フルーツ宅配便)
演出:平野眞(過去作/監察医 朝顔1、モンテ・クリスト伯、ガリレオ、シャーロックUS) 第1,2,5,7,9,11話
阿部雅和(過去作/監察医 朝顔1、婚活刑事の第8話のみ) 第3,4,8,10話
三橋利行(過去作/コンフィデンスマンJP、トレース) 第6,新春SP,12話
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔1、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド)
主題歌:折坂悠太「朝顔」(Less+ Project)
つぐみ役の加藤柚凪さんの演技が上手いのは大いに認めるが
子どもに「自分が大切な宝物」と教えるのではなく、「大切な宝物」である我が子を夜逃げさせないようにするのが子育てじゃないの? とは言え、毎度、感想に書いて恐縮だが、タイトルが『監察医 朝顔』と言うドラマなのに、冒頭で即 “旅行(移動)” して、20分過ぎまで、『監察医 朝顔の娘・つぐみの日記』をやっただけ。
ここまで監察医を描かないのは、ネタ切れなのか、子役で視聴率稼ぎを企んでいるのか。どちらにしても、子どもでお涙頂戴するのは “あざとい” し、子役で客寄せするのは “不快” でしかない。但し、つぐみ 役の加藤柚凪さんの演技が上手いのは大いに認めるが…
父親のことを、夫に報告するのは間違っていないが
そして、20分過ぎからは、いつも通りの「ホームドラマ」へ切り替わった。父親のことを夫に報告するのは間違っていないが、前回を見た視聴者にとっては単なる “二度見” と同じわけで、要は話が進んでいない。
前回の感想にも書いたが、本作は誠に主人公の “旅行” が多い。せめて、主人公が、父親か夫の近くに引っ越し、もしくは同居していれば、それだけ無駄が省ける。無駄が省ければ、テンポも良くなるし、話も進む。本作の作り手に、こう言う考えはないのだろか?
今回の桑原の言動には、違和感だらけ
28分過ぎ、取って付けたように、且つ、唐突に「監察医のドラマ」が始まった。始まったのは良いことだが、本編の半分以下の分量しか残っていない時点で始まっても、「どうせ、20分後には解決知っちゃうんでしょ?」と思ってしまった。
桑原「茶子先生が辞任して
朝顔に仕事が集中しちゃってるみたいで」
え~と、どこをどうやって見て、解釈すれば、桑原(風間俊介)が言っているように見えるのだろう? だって、毎回、朝顔(上野樹里)は “旅行” ばかりして、監察医の仕事も中途半端、親の面倒を見るのも中途半端。だから、桑原が、家に帰って来る? おかしいでしょ? いくらなんでも。
それに、やっと始まった「監察医のドラマ」も、いつの間にか桑原と平(時任三郎)の話に切り替わっているし。これ、本気で「視聴者のファンだけが見て楽しめれば視聴率はそこそこ稼げるレベルでよい」と思って、作っているのだろうか。そうだとしたら、視聴者にも出演者にも失礼過ぎると思うが…
単純に、法医学教室のシーンが少な過ぎる!
やっと、画面が法医学居室に戻ったと思ったら、今度は、検査技師・高橋涼介(中尾明慶)と、第10話から突然登場したパンの移動販売店・ホワイトベーカリーの店員・下北村愛菜(矢作穂香)のくだり。
まあ、違法薬物捜査の流れの一環だから、関連性はゼロとは言わないが、これを「監察医のドラマの一部」と解釈するわけにはいかない。やはり、脱線し過ぎだと思う。
異論反論あろうが、コロナ禍で制作・放送されるドラマは…
それと、本作は、新型コロナウイルス感染拡大が始まった中で「半年間」の放送が決まった作品なのだから、もう少し世間の人たちの感情と言うのを汲み取っても良いと思う。
本来は、次のようなドラマの見方は間違っているかも知れない。しかし、未曾有のコロナ禍で制作・放送されるドラマは、少しで良いから、コロナ禍で見ている視聴者を意識すべきと思っている。
だから、前期の朝ドラ『エール』だって、平時だったらドラマとしては秀作とは言えないが、コロナ禍のドラマとしては、多くの視聴者に “エール” を送ったと思っている。
その意味で、これだけ日本国民が不要不急も外出の自粛を求められている中で、本作の主人公(夫も)はあまりにも “旅行(移動)” し過ぎる。もちろん、「そこまで言わなくても…」と本作を擁護する人もいると思うし、それも間違っていない。
ただ、やはり未曾有のコロナ禍だから、何とかスタッフが知恵を絞って、 朝顔が思い付きであちこちに “旅行” しないエピソードは作れないのかと思うのだ。
あとがき
せめて、序盤の『監察医 朝顔の娘・つぐみの日記』と、終盤の薬物中毒死をした娘に面会する母親のエピソードを上手く繋げたら、何となく「母が娘を思う気持ち」のエピソードとして、やり方次第では “らしく” まとまったのでは?
とにかく、ここまで、東日本大震災で亡くなったとされる母親のくだりを “縦軸” として、がっつり盛り込むなら、朝顔一家が東北に引っ越して、東北の法医学教室と警察署へ勤務させて、そこで「監察医ドラマ+刑事ドラマ」をやって、休暇の日に “縦軸” と「ホームドラマ」をやった方が、どんなにか自然な展開のドラマになると思いますが。
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【これまでの感想】
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