連続テレビ小説「おちょやん」 (第38回・2021/1/27) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第38回/第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
千代(杉咲花)が臨んだ新作映画「鳥籠」の主演選考会の結果は“合格者なし”だった。その裏で鶴亀撮影所のスポンサー令嬢の滝野川恵が主演に決まったことを知る千代。そのことに激怒したテルヲ(トータス松本)は、社長の大山鶴蔵(中村鴈治郎)に掴(つか)みかかるが、所長の片金(六角精児)に返り討ちにあう。気を取り直し、カフェーで開催されるビール月間で売り子1位を目指す千代。その矢先、店の前にガラの悪い連中が…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:盆子原誠(敬称略)
千代がテルヲを見捨てても、説き伏せてもしっくりこない…
今日は、水曜日。基本的には、週の前半を受けて、木曜日と金曜日のための “ネタ振り” をする役割の日だ。
その意味に於いては、ついに、借金を返すために娘の「貯蓄預金通帳」と印鑑を持ち逃げしようとしたところを、千代(杉咲花)に見つかったのだから、クズ親父を遂に見捨てるのか、それとも説き伏せるのか? と言うところへ進みそうだが、どうも、千代がどちらを選択してもしっくりこない。これが今週の良くないところだ。
テルヲが騒いでいる印象だけ強烈に残るから全体が見えない
要は、先週の金曜日から登場し続けているテルヲを使って、何を描きたいのか見えて来な過ぎるのだ。一週間の “芯” が水曜日なのに見えて来ないのだ。なぜ、見えて来ないのかの原因は簡単だ。テルヲがただ自分勝手に騒いでいるだけの描写が、強烈な印象で残ってしまう脚本と演出になっているからだ。
だから、例えば、前回の終盤で千代がテルヲに言った「おおきに」で表現されるべき “親への感謝” や、今回での「鶴亀撮影所」の所長・片金平八(六角精児)が千代に言った “女優として生きる覚悟” のようなものが、薄まってしまう。
強烈なテルヲの陰で薄まるべきでなかった千代の3つの台詞
また、最も薄まっていけなかったのが、美髪部の主任・柳たつ子(湖条千秋)に零した次に千代の台詞だ。
千代「うち ほんまは ずっと分かってたんだす。
なかなか上に行かれへんのは
滝野川 恵のせいでも お父ちゃんのせいでもない。
ただ うちのお芝居があかんのやて」
本来は、金曜日の終盤から、水曜日の10分過ぎまで、テルヲが騒いでいる描写なんてやらずに、3年前に大部屋女優になってから、中堅女優になったものの、そこから上へ這い上がれず、女優としてもがき苦しむ千代を描くべきだったのだ。更に、こんなことも千代は言った。恐らく、「土曜日版」では、この辺を強調して補強すると思うが。
千代「ええ気になってしもて…
これでええんやて自分に言い聞かしてた」
流石に、好意的に見ている私でも、千代が、3年間で意外ととんとん拍子に売れて、「ええ気になって」、「言い聞かしてた」ようには見えなかった。意地悪な見方をすれば、テルヲが騒いで棚ボタで役がもらえたら、それはそれで “運” だから… と、言いそう。その上で、千代は、こうも言った。
千代「うち お芝居 大好きだったのに…」
まあ、分かるのだ。でも、助監督の小暮(若葉竜也)が書いた脚本のシャシン(映画)に出演するのを期待していた千代が、本当に「「うち お芝居 大好き」には見えなかった。
やはり、今週は "描いていることが多過ぎる" と思う
やはり、描いていることが多過ぎるのだ。不景気で、撮影所の経営が困難で、小暮は実家に帰るかどうかの瀬戸際で、借金まみれの父・テルヲが騒いで、千代は女優としての将来に不安を感じて。
これらを、「週5回」に盛り込むこと自体が無茶なのに、映像的に印象深いのは「テルヲが騒いでいる」ことになる脚本と演出だから、堂々巡りになるが、何を描きたいのか見えて来ないのだ。
演出が、全体的に "強烈な印象付け重視" なのが気になる
また、「働いテルヲ」と台詞に書く脚本家もどうかと思うが、そんな脚本を受けた演出家の演出が、テルヲに限らず、終盤の千代が驚いた表情などを見ても、全体的に強烈な印象付け重視になっているから、全体の流れが途切れてしまう。
結局は、演出家が交代しても、テルヲが出て来ると、第1,2週でやっていた、テルヲが騒いでいるだけと同じなのだ。もうそろそろ、千代の女優人生に関係ない脇役は、父親でも登場させない方が得策だと思う。
あとがき
あんなテルヲを許し続ける千代を応援したくないと言う視聴者も増えそうな気がします。もちろん、僅かではありますが、「クズでも父親だから」と言う千代の心情は描かれていますが、流石に、その心情と、テルヲのクズっぷりがアンバランス過ぎるように思います。
「大阪のお母さん」と言われた浪花千栄子さんをモデルにしたなら、生き抜く賢さや、優しさや強さのある母性を感じさせるヒロインにして、応援したくなる主人公にして欲しいです。
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
「楽天市場」からのおすすめ商品や企画
「Amazon」からの最新のお知らせ
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15101/
【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34 35 土
第8週『あんたにうちの何がわかんねん!』
36 37
- 関連記事
-
- 連続テレビ小説「おちょやん」 (第39回・2021/1/28) 感想 (2021/01/28)
- 相棒 season19 (第14話・2021/1/27) 感想 (2021/01/28)
- 連続テレビ小説「おちょやん」 (第38回・2021/1/27) 感想 (2021/01/27)
- オー!マイ・ボス!恋は別冊で (第3話・2021/1/26) 感想 (2021/01/27)
- 青のSP(スクールポリス)―学校内警察・嶋田隆平― (第3話・2021/1/26) 感想 (2021/01/27)