連続テレビ小説「おちょやん」 (第35回・2021/1/22) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第35回/第7週『好きになれてよかった』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
監督と衝突していた高城百合子(井川遥)が、相手役と失踪する事件が起き、撮影所は大混乱に陥る。千代(杉咲花)は恋心を抱く相手・小暮(若葉竜也)が、百合子のことを本気で好きだったことを知り、胸が苦しくなるのだった。そんな折「太陽の女・カルメン」を新キャストで撮り直すことが決まり、千代が大抜擢(てき)される。それは百合子の置き土産だった。千代の役は、他の女性を好きになった夫に捨てられる妻という役柄だった
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:大嶋慧介(敬称略)
アバンでの千代の「あります!」は、少々無理矢理な…
アバンタイトルで、何度もダメ出しを食らう千代(杉咲花)へ監督のジョージ本田(川島潤哉)がこんな一撃を食らわせる。
本田「本気で人を好きになったことあるのか~!」
千代「あります。あります」
千代は、少し考えて後で、もう一度、強めに「あります」と言った。でも、水曜日で初めて小暮(若葉竜也)に “胸キュン” して、前回があんな感じの中途半端な描写では、「初恋はしたことあるのか~!」の答えなら「今、やってます」で正解だが、「本気で人を好きになったことあるのか~!」の千代の答えとして「あります」は “少々過ぎ” やしないだろうか。
ドラマの流れとしては間違っていないし、作り手がそう仕向けたいのは理解するが、流石に水曜日から今日のアバンの千代を見て “本気で人を好きになった” と思わせるのは、いくら好意的な脳内補完でも厳しくはないだろうか。
水曜日までの千代と別人に見えてしまったのが残念…
6分頃、小暮が千代と映画(シャシン)を観に行った帰りのレストランのシーンで、小暮に千代がこう言った。
千代「ほんまは うちを励ますために誘てくれはりましたんやろ」
小暮は「どうしても見たいシャシンだったから」と答えを濁したが、なぜ千代はわざわざ「うちを剥げますため」と言ったのだろう? 千代は、小暮に自分への “恋心” はないのは薄々分かっているわけだから、ジョージ本田にダメ出しされっぱなしの千代を “励ますため” なのは当然なわけで。
ここ、小暮に「また千代ちゃんに救われた」と言わせたのなら、これまでの応援したくなるお茶目な千代ちゃんなら、「私を好きになったのと違います?」とお茶らけて笑ったら良かったのに。なんか、水曜日までの千代と別人に見えてしまったのが残念でならない。
千代の小暮への気持ちを、丁寧に描写すべきだったと思う
千代の芝居を全く見ずに、意気込みだかに共感した高城百合子(井川遥)の計らいで得た、千代にとっては代役の大役を、失恋した気持ちをアドリブにした演技で評価された千代。うん、流れは間違っていないし、そうしたいのも理解するが、やはりもっと千代の小暮との初恋、いや千代の小暮への気持ちを丁寧に描写すべきだったと思う。
それが出来なかったのは、強引に今週の中へ一平(成田凌)の出番を作ってしまったからに他ないのだが。一平さえ登場しなければ、普通に、憧れの女優に元気とチャンスを貰った千代が、初恋に敗れた心情を代役の演技にぶつけて大成功。それこそ、有頂天からどん底に落ちた千代が、小暮の気遣い(励まし)で再起した… と、単純になったのに。
もしかして、木曜日分から演出家が交代しているかも?
前回の感想では、「水曜日と木曜日が盛り込み過ぎ」と書いたが、実際は、声を大にしてい言う程、盛り込み過ぎではない。上手く、語りで整理整頓すれば良かっただけのこと。合いの手を入れるのでなく、きちんと千代の心情を補強していれば、今回の千代のアドリブのシーンさえあれば、余裕で納得の回になったと思う。
これ、もしかして、月曜日のクレジットにあった演出家は水曜日までの担当で、木曜日分から来週の演出家に交代しているかも? だって、千代が違い過ぎるから。
インスタントな成功では、視聴者は千代を応援し難いと思う
そして、意外にも来週でなく、今回の残り2分のところで「3年の時間経過」。
折角、先週の「山村千鳥一座」の一件で、何となくだが、千代が「女優になりたい」、「芝居をやりたい」のが伝わって、今週の前半で、撮影所に出入りするようになったものの、大部屋女優たちの新人いじめに遭い、そこを口達者と機転が利くのを利用して美髪部 主任・柳たつ子(湖条千秋)に気に入られ、高城のバックアップでクレジット入りが出来る大役の代役をゲットして、失恋を糧にして映画デビュー。
折角、ここまで描いたのなら、美髪部の仕事と大部屋女優の仕事を掛け持ちして、大忙しの中、少しずつ撮影所内の人たちに認められてきた千代ちゃんを「1日=15分」くらい描いたら良かったのに。
それをやらずに「3年で中堅女優へスピード出世」させてしまったら、折角の千代の「女優になりたい」、「芝居をやりたい」と言う気持ちや思いが見えなくなった。
やはり、視聴者にとって「応援したくなるヒロイン」を描き続けるには、千代らしいお茶目さと賢さと、ある種の図々しさ、そして機転と努力を描き続けないと。インスタントな成功では視聴者は応援し難いと思う。
あとがき
先日の、千代が千鳥(若村麻由美)にマンツーマン稽古をしたみたいな “山場” に、今回のアドリブの台詞が見えたら良かったと思います。そのためには、もう少し “代役” の設定なども解説が入ったら良かったと思います。どうも、今週は後半の拙速さが気になりました。「土曜日版」の補強と、来週に期待します。
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【これまでの感想】
第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 土
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8 9 10 土
第3週『うちのやりたいことて、なんやろ』
11 12 13 14 15 土
第4週『どこにも行きとうない』
16 17 18 19 20 土
『おちょやん よいお年を!』
第5週『女優になります』
21 22 23 24 25 土
第6週『楽しい冒険つづけよう!』
26 27 28 29 30 土
第7週『好きになれてよかった』
31 32 33 34
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