知ってるワイフ (第3話・2021/1/21) 感想

フジテレビ系・木曜劇場『知ってるワイフ』(公式)
第3話『振り込め詐欺被害を(秘)合図で防ぐ!? 彼女の本当の望みとは…?』の感想。
なお、原作の韓国ドラマ「知ってるワイフ」は、未鑑賞。
自転車で転んだ澪(広瀬アリス)を見掛けて思わず手を貸した元春(大倉忠義)は、タイムスリップのきっかけとなった小池(生瀬勝久)の言葉から澪との縁を考える。澪にひかれる津山(松下洸平)は距離を縮めるべく、ランチデートをすることに。一方、元春は沙也佳(瀧本美織)との生活レベルの違いを実感し、澪とのつつましい暮らしを回想。さらに、津山の話から澪の本当の望みを知る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:韓国ドラマ「知ってるワイフ」
脚本:橋部敦子(過去作/僕らは奇跡でできている、フリーター家を買う、僕の生きる道シリーズ)
演出:土方政人(過去作/大貧乏、明日への約束、SUITS/スーツ1のみ) 第1,2話
山内大典(過去作/サイレント・ヴォイス、海月姫、ストロベリー・サーガ) 第3話
木村真人(過去作/主人公 (配信ドラマ)、絶対零度[4])
音楽:河野伸(過去作/おっさんずラブ、恋はつづくよどこまでも、天使にリクエストを)
主題歌:キミトミタイセカイ/関ジャニ∞
今回で「しばらく様子見」の看板は下ろそうと思う
第1話で離脱するつもりだった『知ってるワイフ』だったが、第2話で「3つの本作らしい良いところ」を見つけて~の、第3話。もう、今回で「しばらく様子見」の看板は下ろそうと思う。そう思わせた理由は、やなり「3つの本作らしい良いところ」の1つである、意外と「夫婦とは何か?」を考えさせられるドラマであることだ。
今回は夫婦を含めた相手との関係性を考えさせる内容だった
また、第3話では、夫婦だけでなく、パートナーや親、友人など、今コロナ禍で直接的な接触が減っているからこそ見失いがちな “自分と相手との関係性” を改めて考えさせてくれるドラマになっていた。
それも、決して説教臭いことはなく、コミカルな描写の中へ上手にシリアスな要素を盛り込んで描かれているから、登場人物たちの悩みと一緒に、視聴者が考えられるような仕掛けが施されているように思う。
「旧世界」の挿入の仕方が、かなり巧みで上手い
その工夫の1つが、タイムスリップによって、「変わった後=新世界」と「変わる前=旧世界」のシーンの行ったり来たりだ。
本来なら、第1話を見ていれば、「旧世界」のシーンをそんなに挿入しなくても良いのだが、本作では意外と「旧世界」のインサートカットが多い。やり方を間違えれば、単純に物語が分かり難くなるし、助長気味にもなり兼ねない。
しかし、特に広瀬アリスさんの “新と旧の澪” の演じ分けが見事だから、本作の面白味にもなっており、タイムスリップのドラマらしさを常に意識させる仕掛けにもなっているのは上手いと思う。
人生をやり直すつもり満々の元春の心境の変化も見逃せない
また、第3話を見ていて、頭の中に幾つかの “ことわざ” が浮かんで来た。例えば、「隣の芝生は青く見える」、「灯台下暗し」、「大山鳴動して鼠一匹」、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」、「二兎を追う者は一兎をも得ず」、「井の中の蛙大海を知らず」などなど。
要は、「物事とその人の本質は、なかなか分からない」ってこと。そして、「自分の心の中に乱れがあると、本質を見抜く力が減衰すること」が、本作の元春(大倉忠義)の言動を見ていると、よ~く伝わって来る。人生をやり直すつもり満々だった元春の心境の変化も見逃せない。
「新世界」と「旧世界」が、"夫婦の擦れ違い"を丁寧に描写
更に「新世界」と「旧世界」を交互に描くことで、夫婦生活をそれなりの期間続けて行くと、自然と生じてしまう “夫と妻の擦れ違い” が丁寧に描写されている。
私のような結婚31年目の夫婦が見ても、ユニークであり、シリアスなこの “夫婦のちょっとした擦れ違い” の描写は、既婚者なら少なからず納得して見ることが出来るだろうし、未婚者ならば「そんなものかなぁ」と予習のように見るのも楽しいと思う。
あとがき
「共働き夫婦の悲喜交々」も描かれていますね。そして、夫婦愛、家族愛、友人愛など、人間関係に生じる様々な “愛” について、フィクションなのに意外とリアルに描写されており、離脱どころか秀作の予感すらした第3話でした。
「運命の出会い」と言ってしまったら安っぽくなるくらいに、夫婦と言う最小に家族単位について、真面目に迫っている作品だと思いました。次回にも期待します。
※原作を鑑賞済みの方、コメントはネタバレ厳禁でお願いします。
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