連続テレビ小説「おちょやん」 (第20回・2020/12/25) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第20回/第4週『どこにも行きとうない』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
天海一座の千秋楽当日、千之助(星田英利)が突然失踪。さらに公演直前に女形がぎっくり腰で動けず、大ピンチの一平(成田凌)。急きょ千代(杉咲花)を代役として舞台に上げることで何とかしのぐ。千代の初舞台は緊張の連続だったが、図らずも千代の心の奥底からあふれ出した感情と言葉が、客や一平の心を動かすことに。それも束の間、借金取りの迎えの時間が近づいていた。岡安の人々への千代の最後のお願い事は意外なものだった
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:盆子原誠(敬称略)
アバンのラストカットの引きの構図は本作らしくて良かった
今週は、ほぼ箇条書きで詰め込んで来た割に、金曜日は、意外と言っては何だが、しっかりと前回での、緊張と自信に溢れ、口達者な主人公の「千代の初舞台」を受け止めたアバンタイトルから始まった。
大ピンチを救われた一平(成田凌)と、突然に初舞台に立つことになった千代(杉咲花)の “プチ回顧録” 風の静かなシーン。しっかり落ち着いたカメラワークで切り取られて行く二人の心情描写は、第1、2週では見られなかった作風だ。一平を背中だけ映して、劇場を出ていく千代の、広くて奥行きのある構図。
こう言うのが、やがて “本作らしさ” になって行くと、美しい朝ドラになって行くに違いない…
「みんなで、ご飯を食べる」のが千代の願いなのも感動的!
主題歌明けの、「家族みんなで、ご飯を食べる」と言うのが、年季明けのご褒美としての千代に願いだった… と言うエピソードもいいじゃないか。もちろん、本音を言えば、奉公していた8年間が描かれていないから感動こそ薄めにはなってしまうが。
でも、前回での千代が舞台上で言った「どこにも行きとうない」が、十分に効果を発揮し続けているから、ギリギリセーフ。やはり、朝ドラの中の食事のシーンは、一家団欒と騒動の始まりがお似合いだ。その意味で、本当の家族でない千代を含めた食事シーンは、千代の未来にとって大きな意味を持ちそうな気がして良かった。
ハナの一言で、千代が心の中に眠っている"思い"に気付かされるのか…
そんなことを期待していたら、芝居茶屋「岡安」の先代女将・ハナ(宮田圭子)が、突然、千代にこんなことを言い出した。
ハナ「あんた 役者になり。あんたは ええ役者はんになれる」
みつえ「真に受けたらあかんで」
ハナ「ええやないか」
千代「お家(え)さんに そないなこと言われたら
その気になってしまいますやんか。役者か…」
なるほどね。てっきり千代と言う主人公は、前作『エール』のヒロイン・音が、世界的なオペラ歌手・双浦環(柴咲コウ)の美声に聞き惚れて、プロの歌手を目指すように、千代の憧れの女優・高城百合子(井川遥)の演技に魅了されて「女優の道」へ進むのかと勝手に思っていたが…
こう言う何気ない脇役の一言で、千代の心の中に眠っている “思い” に自身が気付かされる… 展開から進んで行くのか。こう言うの、意外に朝ドラのヒロインの将来の道の “第一歩” のそのまた一つ手前の “第一歩” のエピソードとしては、新鮮ではないか。やはり、本作は、過去の朝ドラとは少し違うと思って見た方が良さそうだ。
「千代を逃がす作戦」は、千代の応援団と視聴者が一体となる重要なエピソード
その後の、借金取りたちを騙して、千代を逃がすくだりは、単純に良かった。
これまで何度も書いてきたが。朝ドラのヒロインは視聴者から共感を得て、応援したくなるキャラクターでないと面白くない。そして、残念ながら本作の第3週までは、貧しく辛い千代を強調し、それ以上に千代の父テルヲ(トータス松本)のダメ親父っぷりの方が強調されて描かれたから、多くの視聴者のテルヲへの反発心の方が多かったはず。
ただ、今週の中盤あたりからは、千代の応援団や見方が登場することで、「周囲に愛される千代」が強調された。そのお陰で、視聴者も、千代を応援し易くなった。そんな過程の中での「千代を逃がす作戦」は、恐らく、千代の応援団と視聴者が一体となる重要なエピソードになったと思う。
4週目の最終日で少し遅すぎる気もするが、クリスマスの朝のクリスマスプレゼントのようなエピソードが、年越ししなくて本当に良かった。
乞食たちのリーダー・小次郎が船頭で逃がしてくれるのに涙…
仲良くしていた(世話をしていたとは、表現したくない)道頓堀界隈を根城にしている乞食たちのリーダー・小次郎(蟷螂襲)が、千代を逃がすための船の船頭になって登場した時には、正直泣けて来た。
因みに、蟷螂襲さんは『カーネーション』『ごちそうさん』など数々の朝ドラに脇役として登場しており、最近では『まんぷく』で立花萬平(長谷川博己)が脱税容疑で逮捕された、中野にあるアメリカ第8軍刑務所の服役囚 役で出演しており、同じ服役囚 役の剛田一隆(イッセー尾形)と共演している。
「千代の奉公の8年間」が垣間見えた秀逸な15分間だった!
この15分間を通して、自分が幼少期から蔑まれて生きて来たからこそ、乞食でも偉い人でも分け隔てなく接して、8年間も奉公して来た「千代の奉公の8年間」が垣間見えた。
そして、千代と言う人間の、ひたむきに仕事に向き合う姿や、嘘の付けない明るくさっぱりとした性格が、千代の魅力となり、周囲の人たちを惹きつけ、気が付くと周囲には応援団ばかりになっていた。いい、話ではないか!
あとがき
流石、2013年放送の『半沢直樹1』で、主人公の決め台詞として多用された「倍返しだ!」を大流行させた脚本家・八津弘幸さんの脚本ですね。じっと耐えて耐えて、スカッとさせる。遂に、やってくれたと思いました。
また、今回のラストシーンは屋外ロケですから、手持ちカメラなのは当然ですが、揺れを最小限に抑えつつ、川の揺れとカメラの揺れを同調させて、不自然さがありませんでした。この辺も、第3週までの演出家とは一味も二味も違うところですね。どうやら、この調子なら、この先、楽しめそうな気がしました。
最後に管理人みっきーから読者の皆さんへ一言。今年は、ステイホームでメリークリスマス!
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