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連続テレビ小説「おちょやん」 (第9回・2020/12/10) 感想

連続テレビ小説「おちょやん」

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』公式サイト
第9回第2週『道頓堀、ええとこや~』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


女優・高城百合子(井川遙)の美しさと情熱的な演技に、魅了された千代(毎田暖乃)は、手に入れた台本で、文字の勉強を少しずつ始める。そんなとき、一平の父、天海が突然、亡くなってしまう。劇場では盛大な葬儀が行われた。鶴亀株式会社の社長、大山鶴蔵(中村鴈治郎)は、一平に二代目を継がせるよう一座の面々に伝える。一方、千代は隣近所だった小林と道頓堀で遭遇。父テルヲ(トータス松本)たち家族の近況を聞かされる…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

●作:八津弘幸 ●脚本協力:吉田真侑子 ●演出:梛川善郎(敬称略)

喜劇王・チャップリンの名言を引用して綴ってみようと思う

見ていない読者さんには恐縮だが、毎週月曜日の夜にテレ東で放送されていた連ドラ『共演NG』の最終回で、サスペンスの巨匠・ヒッチコックの名言が台詞に引用され、とても効果的に活用されていたから、今回の私の感想では、道頓堀の笑いを扱う朝ドラ『おちょやん』らしく、世界の喜劇王・チャップリンの名言を引用して綴ってみようと思う。

紙吹雪と葬儀が、ミスマッチに見えないようにして欲しい…

まず、序盤の天海が突然に亡くなってしまい、盛大な劇場葬が執り行われた。その葬儀のシーンで、「曾我廼家五郎」がモデルとされる「須賀廼家万太郎一座」を率いる喜劇王・須賀廼家万太郎(板尾創路)が棺桶[に色とりどりの紙吹雪を舞い散らす場面があった。

恐らく、喜劇王らしさと皮肉を表現するための道具だとは思うが、そもそも、「曾我廼家五郎」がモデルである亡くなった初代 天海天海(茂山宗彦)のことすら、満足に視聴者へ状況説明されていないのに、あれを見せられても、どう受け止めて良いのやら。チャップリンの名言に、以下の言葉がある。

Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot.

人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。

by Charlie Chaplin (チャップリン)

要は、人生は悲劇の連続に見えるが、思い返してみれば笑えるようなことばかりだ… と言う意味だ。しかし、残念ながら今回のこの場面では、クローズアップが喜劇(紙吹雪)で、ロングショットが悲劇(葬儀)になっている。

「起承転結の承」に十分な尺が取れないから「転」が盛り上がらない

先週から前回までは、ぎりぎり、クローズアップが悲劇(千代の生い立ちや境遇)で、ロングショットが喜劇(家を出られて仕事も得られて目標も見えて来た)になっていた。こう言うチグハグが生まれる原因は、恐らく「週5回放送」と「ストーリーの週単位の縛り」によるものだと思っている。

週5回放送によって、月曜日と火曜日の半分が「起承転結の起」に割かれる。金曜日は当然に「起承転結の結」だ。となると、必然的に木曜日は「起承転結の転」にならざるを得ない。となると、ここに大きな問題が発生する。「転」を盛り上げるために絶対に必要な「起承転結の承」が1日と少ししかないのだ。

「承」が盛り上がらないと「転」で予想外の展開になり難い。今週は「承」である前回が良い方に期待を裏切って、「普通」になっただけに、無理に「転」にせず、前回を踏襲して「普通」にやったら良かったのだ。

やはり、前作『エール』は諸事情で止むを得なかったとしても、今作は諸事情を分かって作っているのだから、もっと前向きに「週5回放送」を意識しつつ、逆に「週縛り」に拘らなくても良いと思う。

そのための「土曜日版」があるのだから。と言っても、「土曜日版」を見ていない視聴者も多いから、ここは番宣を大量にやって、「土曜日版」を見てこそ次週が楽しめる… とすれば良いだけだと思う。

「笑いを取るシーン」か「泣かせるシーン」かの二択しか無いように見える

一平(中須翔真)が橋の上で、自分が持ち上げらないほど大きな石を持ち上げようと唸っている場面もあった。

あんな細い橋に、いつ誰があんな石を置いたのか知らないが。「もともと、そこにあった」と言う設定だと言われればそれまでだが。両岸を見ても、あれほどの大きな石はない。まだ、橋桁近くに大きな石がゴロゴロ転がっているなら、一平が転がして橋の中央まで持って来たように考えることも出来るが、この状況設定ではそれが無理。

父が急死した息子の心境の「転」を描きたいのだろうが、前回での千代(毎田暖乃)が女優・高城百合子(井川遙)の美しさと情熱的な演技に魅了されたのと一緒で、唐突過ぎるのだ。なぜ、きちんと助走をつけてジャンプしないのだろう。

序盤の「紙吹雪」を全カットして、父を亡くした一平と、とうとう夜逃げまでしたダメ父ちゃんでも生きているだけで幸せだと思う千代を単純に対比させたら、前回の続きとして「普通」の朝ドラらしくなったと思う。

どうも、本作は悲劇(「あのことがあったお陰で…」と言うことや、実はその後の人生を好転させるために必要不可欠な出来事だったと思うようなこと)の描写が下手だと思う。ただ単純に、ドラマ的に「笑いを取るシーン」か「泣かせるシーン」かの二択しか無いように見える。

そこを改善しないと、この先、毎日、次のチャップリンの名言を思い出しながら、『おちょやん』を見ることになってしまうと思う。

A day without laughter is a day wasted.

無駄な一日。それは笑いのない日である。

by Charlie Chaplin (チャップリン)

あとがき

恐らく、女将シズ(篠原涼子)が、「千代が帰る家が無いことを知らなかった」と言う次回の「起承転結の結」を経由して、来週は、数年間の時間経過で杉咲花さん登場ですね。

それこそ、貧しい家庭に生まれた千代が、自分から “口減らし” のために、実家を出て女中奉公をすると言うのでも良かったような。なんか、遠まわしと的外れのエピソードの連続で、何を描きたいのか、まだ見えて来ません。

但し、唯一の救いは、千代に行動力と想像力があることです。ただ、むやみに行動するのではなく、想像してから行動しますよね、千代ちゃんは。実家を出る時も、岡安を出る時も、「ここに居てもダメか?」と想像して、行動します。この辺は、「応援したくなるヒロイン」に近づいているように思います。

とは言え、まだまだ「口が達者で機転がきく少女」とは言えません。でも、行動力と想像力で、早く女優の道を選ぶエピソードに進んでしまった方が良いと思います。と言うか、「千代が帰る家が無いことを知らなかった」の一件から、シズと千代の間に “何か” が生まれたら良いなぁと思います。


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【これまでの感想】

第1週『うちは、かわいそやない』
1 2 3 4 5 
第2週『道頓堀、ええとこや~』
6 7 8

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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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