連続テレビ小説「エール」 (第115回・2020/11/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第23週『恋のメロディ』の
第115回の感想。
※ 本作は、2020/10/29 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
御手洗ティーチャー(古川雄大)がタロット占いで、運命の人にもう出会っていると予言をしていた通り、アキラ(宮沢氷魚)のリハビリを手伝ったことをきっかけに、華(古川琴音)とアキラは急接近。普通の人でも厳しい目で見そうなのに、同業者の上にロカビリー歌手のアキラを裕一(窪田正孝)が認めるかどうか、音(二階堂ふみ)は気をもむ。そんな折、裕一が病気で倒れて華の病院に入院することになる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原案:林宏司 ●作:吉田照幸 ●演出:吉田照幸、安食大輔、谷口尊洋(敬称略)
アバンの「吉と出るか凶と出るか」みたいなくだりって…
本当は(先週までは)、アバンタイトルでの、喫茶バンブーを舞台にした音(二階堂ふみ)と梶取保(野間口徹)の会話のような展開を期待していた。
保「えっ ロカビリー歌手なの?」
音「(前略)同業者の上に ロカビリーだなんて…」
保「音楽家であることが吉と出るか凶と出るか
ロカビリーが 吉と出るか凶と出るか…」
火曜日には、「管理人の妄想は当たるから読みたくない」と言う人はスルーして構いませんとしておいたが、もう、金曜日だし、次週は最終週だから、 私が今週のサブタイトル『恋のメロディ』の意味付けを考えたことを、もう一度書いてしまう。それは、こう言うものだ。
ロカビリー歌手の霧島アキラ(宮沢氷魚)が、華へのプロポーズのために自作自演で歌をプレゼント。その歌を聞いた裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)が、アキラの華(古川琴音)への真剣な思いを理解しつつ、結婚前に裕一が音に言った「あなたは… 僕の音楽のミューズ。女神様です」に繋がり、結婚前の自分たちを娘たちに重ねて結婚を認める。だから、『恋のメロディ』。
ねっ。華の結婚相手が、音楽家であることを活かして、娘の幸せを自分たちの結婚当時と重ねて応援する… このようになると思っていたのだ。
しかし、もう二度と振り返りたくもない前回の病院と看護師とリハビリの超が付く程の雑な描写のあとの、今回のアバンで、サングラスを使った面白くもない演出と演技で、娘や、常連さんの結婚を「吉と出るか凶と出るか」と、まるでゲームのように描写するのは如何なものかと。
普段の朝ドラなら、ここまで辛辣な感想は書かないが…
いや、普段なら前回の感想もそうだが、最終週直前となった朝ドラの感想をここまで辛辣に書くことはない。ただ、今作はコロナ禍の影響で話数で10回、週にして2週間分も減っているのだから、「描くべき部分を間違えるな!」と、言いたいのだ。だって、多くの人たちが見たいのは主人公・裕一の物語なのだから。
譜面の書き直しで過労気味なのを撮影する時間もなかった?
主題歌明け、何だか唐突に、いや、やっつけ仕事と言った方が適切だろうか。裕一が突然に入院した。まあ、それならそうで、もう少し前段で、ロカビリーのレコードで驚くのを撮影する暇があるなら、譜面の書き直しで過労気味なのを撮影しておくべきだったと思うが。
コミカルも振り切らないから空振りとなり印象にも残らない
で。うん。頑張っているのは分かる。娘の交際相手から「お父さん」と言われて戸惑う父なんて言う展開は、古今東西の作品で良くあるシーンだ。だから、今週の脚本家と、(3人もいる)演出家たちが、今作風にコミカルに描いたつもりなのだろう。
頑張ったのも、面白くしたつもりなのも分かるが、面白いかどうかは別の次元の話。脚本も演技指導も振り切っていないから、そう、ハッキリ言って印象に残らないのだ。空振り、空回りなシーンになった。何度も書いて恐縮だが、話数が減っているのだから、「描くべき部分を間違えるな!」と。
華の恋バナは、月曜日に「ナレ婚」で済ませて欲しかった…
病室のシーンに続いて、ラーメン屋のシーンも含めて、とにかく、私としては、特段に興味のない脇役の結婚ネタを、空回りの演出で見せられた挙句に、週跨ぎ… って?
もはや、再放送までご丁寧に毎日感想を書いて、コロナ禍の撮影にも、本作そのものにも “エール” を送ってきた身としては、今週の華の恋バナは “ほぼ苦行” といっても過言でない。
それ位に、落胆している。言いたかないが、大人の事情で華とアキラ役の俳優に忖度しているのか知らないが、華の恋バナなんて、ある読者さんもコメントして下さったが「ナレ婚」で十分だと思う。
N「あれから、華は看護学校を卒業し、看護師なりました。
そして、今はロカビリー歌手の青年のリハビリを手伝っています」
この10秒に満たないナレーションを月曜日の冒頭に入れるだけで済んだはず。もちろん、前述のような忖度をしなくていけないとしても、撮影済みの素材を上手く編集して使えば、俳優さえきちんと演技をし存在感で視聴者に魅せれば、誰もが「華役もアキラ役も良かったね」となるはずだ。
もしも、ならなければ、キャスティングが失敗したと言うだけの話。ラジオ番組の音効マン・春日部を演じた日村勇紀さんや、前回のアメリカ帰りの外科医・城畑を演じた本多 力さんだって、ほんの僅かな出番でも爪痕を残せるわけだから、そのようなキャスティングをすべきだったと思う。
この時点で"物語の中心が裕一でない"のは致命的のような…
それにしても、最終週の直前の一週間で、主人公である裕一の仕事はおろか、ストーリー自体が裕一が中心になっていないのは致命的ではないだろうか。
これ、音が… ではなく、裕一が娘の華が嫁に行き遅れるのを過剰に心配して、次々と見合いをセッティングしちゃって、音が「華なら自分で見つけるわよ」と落ち着いて対応して、夫婦が娘の結婚を心配しているのをメインに描くべきだったのでは?
そうしたら、華は患者でカッコいいアキラに一目惚れして、退院と同時に自宅に連れて来ちゃって、裕一と音が大慌て。それで、アキラが作曲して… で良かったと思う。
あとがき
窪田正孝さんがプレミアムトークのゲストである、今日の『あさイチ』の冒頭で、大吉さんが「きょうはてっきり披露宴でもおこなわれるだろうなと。まさか病院でもめているとは」とおっしゃって、窪田さんが苦笑しながら「なかなかうまくいかないのが『エール』なんです」と答えられていたのが、本作の全てを物語っているように聞えました。
※『エール』のファンなら、今日の窪田さんがゲストの『プレミアトーク』は必見です!
一体、今週は、主人公・裕一のエピソードは、どれだけあったのでしょう? 脇役の恋バナに長い尺を割くのが一番どうかと思いますが。音の効率的な使い方が、この時期でも迷走しているのは、脇役のスピンオフに時間を割き過ぎて、音が裕一にとっての “僕の音楽のミューズ” であることを描き続けず、歌手になるだの… に、尺を割いたのも原因でしょうね。
昨日の報道で、窪田さんが「朝ドラ史上例を見ないカタチでの終わり方になると思います」と予告されました。まさか、まさかですよ、本編は木曜日で終わって、金曜日は「みんなでエール」みたいに、出演者が古関裕而さんの名曲の数々を歌うとか!? 流石に、当たらないと思うので、妄想を書きました。ねっ、当たりませんよね。
二日間に亘って、感想が辛辣な愚痴になってすみません。でも、裕一の音楽人生、音楽を愛する夫婦の二人三脚の人生を、最後まで見たかった私にとって、今週の「脇役の恋バナで一週間」は辛かったです。最終週は、父親としての裕一と、第1回に繋がるエピソードに期待します。
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【これまでの感想】
第1週『初めてのエール』
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第13週『スター発掘オーディション』
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[再]第1週『初めてのエール』佐藤久志(山崎育三郎)
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