連続テレビ小説「エール」 (第107回・2020/11/10) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第22週『ふるさとに響く歌』の
第107回の感想。
※ 本作は、2020/10/29 にクランクアップ(撮影終了)しています。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
裕一(窪田正孝)は、鉄男(中村蒼)とつくった母校の福島信夫小学校の校歌のお披露目会に出席するため、鉄男と一緒に福島に向かう。福島の実家で、久しぶりにまさ(菊池桃子)とリンゴ栽培を福島に広める仕事に取り組む浩二(佐久本宝)と顔を合わせた裕一は、お互いの近況を報告し合う。楽しそうな一家のやりとりを笑顔で見ていた鉄男は、その夜小さい頃に夜逃げした後の話を裕一に語りはじめる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原案:林宏司 ●作:清水友佳子 ●演出:松園武大、丸山文正(敬称略)
今週は、スピンオフ的な一週間だと月曜日に割り切った
今週は、スピンオフ的な一週間だと月曜日に割り切った。そのお陰で、主題歌明けに大人に成長した裕一(窪田正孝)と鉄男(中村蒼)が前回の感想で触れた “橋と小川” を歩くシーンがあったので、一先ず満足だ。
「村野鉄男」は、意外とエピソードが少ないキャラだから…
実は、いくらスピンオフ的な一週間だと割り切ったとは言え、不安があった。それは、「村野鉄男」と言う男は、“福島三羽烏” として裕一とのエピソードの分量は明らかに久志の方が多いし、夜逃げしてからのちのエピソードも極端に乏しく、気が付いたら再登場していたような登場人物だから、どうやって「鉄男物語」を構築するのかよく見えなかったからだ。
鉄男の夜逃げ時代を別途撮影し、回想にするアイデアは良案
しかし、第1回から継続して見ている視聴者なら、子役時代の、詩を書くのが好きで、妙な正義感のある “大将” だった鉄男(込江大牙)の印象は強く残っている。そこで、鉄男の夜逃げ時代を新規(別途)に撮影して、回想シーンとして盛り込むと言うアイデアにしたわけだ。
これなら、本編チームとは別に、山小屋の村野一家だけ別撮り出来るし、独特な雰囲気も、元・魚屋「魚治(うおはる)」の店主で父親の善治(山本浩司)も登場させれば、意外と簡単に作ることも出来る。コロナ禍で話数減少の中では、なかなかのアイデアだと思う。
子役の鉄男と、大人の鉄男と裕一のやり取りの組合せも良好
中盤で鉄男の夜逃げ時代の回想が終わり、古山の実家に舞台が戻る。夜逃げしてからのことを裕一に語った鉄男との、こんなやり取りがあった。
鉄男「俺は どうしようもねえ人間だ」
裕一「大将がさ… 誰よりも あったかい人間ってことは
みんな知ってるよ。
いっつも 自分のこと 後回しで 周りのことばっかに 一生懸命でさ
大将は強い… 強くて優しいよ。
だから もうこれ以上 自分を責めないでよ」
「ないものねだり」と言う言葉があるが、裕一は鉄男に “自分の中にないもの” を小学校時代から感じていたのは、初期の頃に散々描かれた。それが、子役の鉄男が画面に映し出させたことで、ずっと今まで感じ続けていたように見えた。
「回想シーンをやたらと遣うのは野暮」だが、今回は別!
「回想シーンをやたらと遣うのは野暮」だと常に言ってはいるが、今回の山小屋の回想シーンは “描かれなかった時間” の “橋渡し役” として効果的だったと思う。そして、長い “間” を空けて鉄男が言った「優しいのは… おめえだ」によって、二人の共通項も見えたのも良かった。
第1回にも登場した「福島信夫小学校校歌」の歌詞を紹介
そして、校歌のお披露目会。劇中では「福島信夫小学校校歌」として歌われたが、この校歌の歌詞は、第1回の6分頃、裕一が通っていた当時は「福島師範学校付属 信夫小学校」と言う校名で、東京五輪開会式当日のシーンで教室の壁に額縁に飾られていた歌詞と同じだ。因みに、こんな歌詞だ。
福島信夫小学校校歌
作詞 村野鉄男
作曲 古山裕一
吾妻の嶺を仰ぎ見し
我等の郷に栄えあれ
修身専念 先人の
尊き教え敬いて
強度の礎ならんとす
阿武隈川に抱かれし
我等の郷に幸多かれ
献身尊崇 心寄せ
白虎の誇り 胸刻み
郷土の護りならんとす
※旧字体は変換してあります
鉄男の講演は昔の鉄男自身へのエールにもなっていたと思う
そして、お披露目会の最後の、鉄男の講演も良かった。
鉄男「子どもの頃の自分に会えんなら 言ってやりてえ。
大丈夫だ。おめえ…
おめえ なかなか悪くねえ人生 送れっぞって」
これなんて、貧しくて苦しくて辛かった昔の自分自身への “エール” になっている。
清々しい表情で母校の校舎を振り返り鉄男の笑顔が印象的…
また、教壇から一段降りて、教室にいる子どもたちに向けた次の言葉も良かった。
鉄男「たとえ… 今 つらくても 未来は変えられます。
皆さんも 人との縁を大切に
自分の道を切り開いていって下さい」
もちろん、劇中の子どもたちに向けた台詞だが、何となく、コロナ禍の今、多くの人たち、特に、に贈られた “エール” のようにも聞こえた。特に個人的には先日に投降した…
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V6の愛なんだ2020 (2020/11/3) 感想
上記の二つの記事にも書いた、コロナ禍の影響でいつもの春のような楽しく踊るような気分になれない辛さや、学校を含めた日常生活が失われた体験したことのない非日常の日々を送った子ども世代への “エール” にもなったように思う。
これ、上手く調整して、1週間放送を早めて、子どもたちも見やすい「文化の日」に放送したら、もっと良かったかも知れない。
講演を終えて、清々しい表情で母校の校舎を振り返り見る鉄男の笑顔が印象的だった。
あとがき
クレジットタイトルに、理髪店の店主として「三上典男(泉澤祐希)」と表記がありました。そして、劇中で鉄男が弟のことを「典男っつうんだ」と言っていましたから。そう言うことなんでしょうね。前回で愚痴った “橋と小川” を歩くシーンもあって良かったです。
個人的なことですが、この投稿の下書きをしている時に良いことがありました。昨年11月6日に他界した実母の一周忌を、コロナ禍で大勢が参集するのは望ましくないとの家族会議の結果、菩提寺へお手紙とお布施を送り、住職様に法要をお願いしていたのですが、お寺から無事に一周忌法要が済んだとの連絡がありました。これで、本当に喪が明けた気がします。外も小春日和で気分が良いので、今回の感想は良いところだけ拾いました。
ただ、一つだけ。もっと脚本家や演出家が「村野鉄男」と言う男をしっかりと掘り下げて、第1回から裕一の “生涯の親友” であることを丁寧に描き続け、ホームドラマとしての朝ドラ『エール』の中で、“孤独だが頼りになる優しい男” として、もっと活かしていれば、今回の15分間は、より感動出来たと思います。
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