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35歳の少女 (第5話・2020/11/7) 感想

35歳の少女

日本テレビ系・土10ドラマ『35歳の少女』公式
第5話『子供時代を懐かしく感じ始める望美。急速に大人びて来た思春期のような望美と結人の関係を、多恵は不安げに見守るが…。』、ラテ欄『母を捨て彼の元へ』の感想。



望美(柴咲コウ)から純粋な思いをぶつけられた結人(坂口健太郎)は、心が年齢に追いつくまで待つよう諭す。進次(田中哲司)は仕事も家庭も問題が山積。そんな中、結人との関係についてけん制する多恵(鈴木保奈美)に、望美は将来的に結人との結婚を考えていると言い放つ。一方、相沢(細田善彦)から仕事で頼られ充足感を得る愛美(橋本愛)は、結人とハグしている姿を望美に見られる。
---上記のあらすじは[[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:遊川和彦(過去作/〇〇妻、家政婦のミタ、女王の教室、同期のサクラ)
演出:猪股隆一(過去作/怪盗 山猫、家売るオンナシリーズ、ニッポンノワール) 第1,2,5
   明石広人(過去作/過保護のカホコ、トドメの接吻、正義のセ、わたどう) 第3
   伊藤彰記(過去作/過保護のカホコ、ハケン占い師アタル) 第4
音楽:平井真美子(過去作/映画『60歳のラブレター』、ハケン占い師アタル)
主題歌:King Gnu「三文小説」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

米国SF映画『セルフレス/覚醒した記憶』を思い出した

唐突だが、この第5話を見て、ふと、2016年に劇場公開された米国SF映画『セルフレス/覚醒した記憶』を思い出した。興味がなければ次の章に進んで構わないが、出来れば少しだけお付き合い頂きたい。

映画のストーリーは、余命半年と宣告された超セレブの建築家の男が、天才科学者が最新科学で培養した「新車」の肉体へ、68歳の男の頭脳を転送すると持ち掛け賛同するが、実は彼の肉体は妻子のいる特殊部隊の兵士の「中古車」の肉体だった。こんな話。

本作の面白いところは、「中古車」の肉体が持つ能力や記憶や身体能力が、次第に「宿主」の記憶や身体能力を侵食して行き、侵食する速度は “ある飲み薬” の副作用で調節出来てしまうところだ。そう、「不老不死」と「臓器移植」を根底に敷いたSFアクション映画の皮を被った「親子愛」「夫婦愛」「友情」「アイデンティティー」を真正面に捉えたヒューマン映画なのだ。

『35歳の少女』と映画『セルフレス』には"共通点"が見える

なぜ、今回を見て、映画『セルフレス/覚醒した記憶』を思い出したのかと言うと、その映画では、2つのことが描かれる。1つは、68歳の男が、余命宣告を受けた肉体を “脱皮” する選択をすること。もう1つは、「転送された68歳の頭脳」が「中古の肉体」の記憶や身体能力に次第に “覚醒” されていくこと。

この2点が、本作『35歳の少女』と、私の中で被ると言うか、重なると言うか、何となく共通点があるように見えたのだ。


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本作はSF映画の要素を巧みにホームドラマへ組み込んでいる

さて、本作の第5話の感想に入る。これまでの4話分で描かれたのは、10歳の心と35歳の肉体を持った奇異な境遇の主人公・望美(柴咲コウ)の “事故の後遺症” による “心と体のアンバランスさ” と、そんな主人公の突然の目覚めによって翻弄される周囲の人たちだ。

これを映画『セルフレス/覚醒した記憶』に置き換えてみる25年前の最新科学で保存されていた「10歳の望美の頭脳」が、25年後の最新科学で「35歳の自分の身体」に転送された… とも受け取ったらどうだろう。主人公以外は25年間を生き続けているのも同じだ。そう、『35歳の少女』はSF映画の要素を、巧みにホームドラマに組み込んでいるのだ。

前回までの"後遺症"を、今回から"成長"に変えたのが秀逸

しかし、映画『セルフレス』と違うのは、映画では “覚醒” として描写された部分が、第4話までは “後遺症” と表現され、この第5話では遂に “成長” として表現されたことだ。

主人公の望美自身はもちろんのこと、望美と結人(坂口健太郎)の関係性や感情のやり取りにも “成長” が見えた。それは、母の多恵(鈴木保奈美)との関係でもそうだし、妹の愛美(橋本愛)とは姉妹喧嘩をするまでになり、終盤では父の進次(田中哲司)まで成長、変化した。

本作の"肝"は望美の成長と変化が周囲に与える影響の映像化

この、本作が “覚醒” ではなく、あくまでも人間としての “成長や変化” として、主人公自身と主人公が周囲に与える影響を与える過程こそ、本作が視聴者に魅せる最大の見せ場だと思う。

だから、全部で何話か知らないが、恐らく第5話は “折り返し地点” だろう。いや、今回の序盤で明らかに主人公の成長を描写して来たことこそが、“折り返し視点” であることの証明だし、一気に望美が “普通” へ戻って行く後半への、良い意味での「第二章」の始まりと言って良いと思う。

10歳と35歳のギャップが埋まりつつある望みをどう描くか?

これから、どんどん「心身ともに35歳の望美」になっていく「第二章」が抱える問題があるとすれば、10歳と35歳の “差” が縮まっていくことによる、物語や映像的なギャップや違いの面白さに頼り難くなっていくことだろうか。となると、今後の肝になってくるのは、成長し続ける望美と結人、母との関係性だろう。

であるなら、今後は、もっと新しい「時岡望美」と言う “大人になった主人公の個性” を創り、押し出して行くのが賢明だと思う。その意味で、「明るく無邪気で能天気で、すぐに感情が爆発するタイプで喜怒哀楽が激しい」と言うキャラ設定の他に、もう少し味付けが欲しい。今後の脚本と演出に期待したい。

あとがき

次週からの「第二章」的な展開が楽しみですね。家出をしたところで、母親たち家族とは縁を切れるわけではないでしょうから。


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35歳の少女 第5話

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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