SONGS「森山直太朗 山崎育三郎」 (2020/10/31) 感想
©NHK
NHK総合・SONGS『森山直太朗 山崎育三郎』(公式)
第554回 森山直太朗 山崎育三郎 × 『エール』がつないだ二人の歌の感想。
『エール』で話題の森山直太朗と山崎育三郎が揃(そろ)って登場!撮影を通じて意気投合した二人がドラマでも印象的な鉄男のおでん屋を舞台に思い出の「エール」名シーンを振り返り、撮影秘話を語る。また『エール』を彩った名曲をメドレーで送るほか、山崎が大好きな森山の名曲「さくら」をSPコラボ。さらに森山が山崎のために書き下ろした「君に伝えたいこと」を初披露する他、映画の主題歌として話題の森山の最新曲「落日」も
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
鉄男の「おでん屋」のセットが登場!
約3分間の連続テレビ小説『エール』の概要説明を含めたプロローグが終わると、先代のおでん屋店主・山根(花王おさむ)から鉄男(中村蒼)が引き継いだ「おでん屋」のセットが登場。
いつもは、鉄男が立っている背景は壁になっているが、この時は二面分の壁が取り外された状態でセッティングされていた。もう、これを見ただけで、『エール』のファンならお宝映像だ。
藤堂先生でない森山直太朗さんと、久志でない山崎育三郎さんのスペシャル対談
「おでん屋」での、藤堂先生でない森山直太朗さんと、久志でない山崎育三郎さんのスペシャル対談も面白かった。
実は、劇中に於いての「藤堂先生と久志」は完全に「先生と生徒」だから年齢差は気にならなかった。しかし、調べてみると森山直太朗さんは44歳で、山崎育三郎さんは34歳で10際の差があった。因みに森山直太朗さんの『さくら』がヒットしたのが2003年3月で、直太朗さんが27歳、育三郎さんが17歳だから「青春時代の大ヒット」と言うのも頷ける。
更に因みに、直太朗さんがボケて言っていたケツメイシの『さくら』は2005年2月発売。
歌唱力抜群の二人のハーモニーの美しさが、歌詞を遠くまで深く届ける
そして、コラボの1曲目は、森山直太朗さんの『さくら』。ハイトーンの直太朗さんの歌声に続いて、育三郎さんの裏声から入るBメロの美しさに冒頭から感動だ。
これまでも、自分は仕事柄、音楽をお客様に聴かせる機会が多いから歌詞を良く聴く方だと思っていたが、先日放送された『エール』の第100回での『栄冠は君に輝く』を見聞きして以来、余計に歌詞を聴くようになった。すると、これまで以上に『さくら』に込められた思いが伝わって来た。
もちろん、歌唱力抜群の二人のハーモニーの美しさが、歌詞を遠くまで深く届けることは間違いないが…
直太朗さんの「大きくは"ライブ"であるからNGではない」が印象的
森山直太朗さんが選んだ『エール』の名シーンは、運動が苦手な小学生時代の裕一(石田星空)が運動会の徒競走で転んで周囲から笑われるのを、藤堂先生率いるハーモニカ部のメンバーの演奏が “エール” となって背中を押され、結果的に裕一が音楽の力に魅了されると言う印象的なシーンだった。
撮影秘話は、本来は藤堂先生がゴールして来た裕一をガッツリと抱き抱える…だったのに、転んでしまったカットが使われたと言うもの。これは、先日の『あさイチ』に育三郎さんが出演された時に、久志の出征祝賀会に久志が登場する際にカッコよく滑り込んでキメようとしたのにズッコケたテイクを本番で使われてエピソードに繋がる話だ。
「大きくは “ライブ” であるからNGではない」と言う名言が直太朗さんがおっしゃっていたが、それこそが、撮影現場のリアル感だと思う。
育三郎さんが選んだのは「久志と御手洗(古川雄大)の初対面のシーン」だった。全部、二人のアドリブで、笑い声まで入ったこのシーンは、何度見ても楽しい。
直太朗さんが「歌うスイッチを入れずに演じた」名シーン
音楽の力を感じたシーンも、お二人が選んでいた。
直太朗さんが選んだのは、小学生時代の久志(山口太幹)が漁師の離婚で落ち込んで、大雨の中を歩いて漸く学校まで辿り着いたところへ、藤堂先生がやってきて一緒に『ふるさと』を歌って、久志に歌手の道を薦めると言う久志のターニングポイントになった重要なシーンだ。
直太朗さんが「歌うスイッチを入れずに演じた」とおっしゃっていたが、藤堂先生は励ますでもなく、押し付けるでもなく、ただ好きな声の久志と一緒に歌いたかった…のだろうと、私はあのシーンで思った。
裕一も久志の歌声が好きだから『栄冠は君に輝く』を歌ってもらいたかったと言う、「久志の歌声の魅力」と言う共通項になっていると思う。また、育三郎さんが選んだのは、第100回の『栄冠は君に輝く』を久志が歌うシーンだった。
やはり、『エール』はハーモニカとオルガンが良く似合う
コラボの2つ目は山崎育三郎さんの『栄冠は君に輝く』と、二人による『ふるさと』だった。『栄冠は君に輝く』を歌い終えた育三郎さんからカットが切り替わると、横長の黒板の前に立つ森山直太朗さんに向かって、学校の椅子が並ぶ中をゆっくりと歩いていく育三郎さん。
©NHK
『ふるさと』のハーモニカのイントロが、なぜか、あのシーンを思い出させる。そして、あのシーンでも流れたオルガンの音色も。やはり、『エール』はハーモニカとオルガンが良く似合う。それにしても、主旋律を謳う育三郎さんの安定感と、ハモリまくる直太朗さんの歌唱力に圧倒された。
直太朗さんが育三郎さんのために書き下ろした『君に伝えたいこと』を初披露
続いてのコーナーは、直太朗さんが育三郎さんのために書き下ろした『君に伝えたいこと』を初披露。
♪僕が急に立ち止まってしまったら
「らしくないよね」って君に笑われそうだから
もう行くよ 振り向かず目の前のこの道を
だから言うよ 君といたその季節に笑って
「ありがとう」と
この歌詞、『エール』の様々な登場人物に当て嵌まるような気がした。裕一の父・三郎(唐沢寿明)、ハーモニカ倶楽部の会長・館林信雄(川口覚)、音の父・安隆(光石研)、馬具職人の岩城(吉原光夫)、戦死した藤堂先生、ハーモニカが好きだった弘哉(山﨑聡真)、そしてカフェー パピヨンの希穂子(入山法子)もその一人かも知れない。
「死」を思わせる悲しい楽曲にも聴こえるし、「未来」や「生命力」を感じさせる力強い楽曲にも聴こえる。素晴らしい一曲に出会えたことに「ありがとう」と…
育三郎さんの「それぞれが覚悟を持って参加している」が心に響いた
終盤では、コロナ禍で撮影中止になった時、そして再開した撮影現場で感じた覚悟と結束について話された。
私なんて陳腐で小心者で出来損ないだから、3月からずっとブログを通して、「仕事が激減してる…」と愚痴っているばかりだが、直太朗さんの「自分本位な悩みの中にいたな」の一言に、後頭部をガツンと殴られたような気がした。
また、「現場」と言う単語が幾度も出て来たが、私事で申し訳ないが「現場」がない苦しさもある。でも、たまに「現場」に行くと、育三郎さんがおっしゃっていたように「それぞれが覚悟を持って参加している」と言うのを実感する。
だって、ホテルでの披露宴は「三密」こそ避けられてはいるが、マスクを外して食事はするし、どんな人がやって来るのかも分からない。でも、いつも以上に安全・安心をお客様に提供しつつ、楽しく思い出に残る宴席にしたいと思ってやっている。
どんな仕事、職場もコロナ禍の今では、ある種の “命懸け” であることは間違いないわけだから、「覚悟と結束」と言うのは、本当に心に響いた。
直太朗さんが、撮影休止などコロナ禍の経験を経て書き上げた新曲『落日』
番組の最後は、直太朗さんが、撮影休止など、コロナ禍の経験を経て書き上げた新曲『落日』が披露された。私はこの日に初めて聴いたのだが、前述の藤堂先生が幼少期の久志に歌った『ふるさと』に通じるものを感じた。
強く背中を押す楽曲でもなく、気持ちを上げていこうと言う楽曲でもなく、強がっている人にも、弱虫になっている人にも、必死な人にも、諦めかけている人にも、そっと寄り添ってくれる優しさと愛に満ち溢れた曲。
そして、新型コロナウイルスで亡くなった全ての人たちへの鎮魂歌のようにも聞こえた。改めて、「うつさない」、「うつらない」ようにしなければ…と、思った。
あとがき
読者さんから、この番組の感想のリクエストを頂きました。私も、番組を見ながら「これの感想は書こう!」と思いましたが、30分間を見終えて、寝ようと布団に入っても、心が興奮しているのか、胸の何処かがざわざわして、なかなか寝付けませんでした。夕方から仕事があるので何とか感想を書き上げました。皆さんは、この番組、どう思われましたか?
また、文中で「直太朗さん」、「育三郎さん」と馴れ馴れしい表現をしてしまい、ファンの方は不快に思ったらすみません。でも、『エール』をずっと見て来て、毎日感想を投稿している視聴者の一人として、敢えて親しみを込めて呼ばせて頂きました。
NHKプラスでの見逃し配信は、下記のリンクからどうぞ。
https://www.nhk.jp/p/songs/
再放送は、 [NHK総合1・東京] 2020年11月07日 午前1:30 から 午前2:00 (30分)です。
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