35歳の少女 (第3話・2020/10/24) 感想

日本テレビ系・土10ドラマ『35歳の少女』(公式)
第3話『自分のせいで多恵が父や妹と衝突するのを悲しく思う望美。結人に助けを求めに行くと、偶然にも代行業を手伝うことになる…。』、ラテ欄『母と初恋相手の間で揺れる心…初ゲンカ』の感想。
結人(坂口健太郎)の言葉で前向きになった望美(柴咲コウ)は彼から勉強を教わりたいと頼むが、多恵(鈴木保奈美)は許さず学習塾へ。監視するかのような多恵の行動に進次(田中哲司)は憤る。一方、代行業で結人を呼び出した愛美(橋本愛)は、酒に酔って相沢(細田善彦)の部屋の前で大騒ぎ。結人に介抱される。そんな中、厳しい多恵や家族の不仲に混乱する望美は、結人の代行業に同行し…。
---上記のあらすじは[[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:遊川和彦(過去作/〇〇妻、家政婦のミタ、女王の教室、同期のサクラ)
演出:猪股隆一(過去作/怪盗 山猫、家売るオンナシリーズ、ニッポンノワール) 第1,2話
明石広人(過去作/過保護のカホコ、トドメの接吻、正義のセ、わたどう) 第3話
伊藤彰記(過去作/ヤ過保護のカホコ、ハケン占い師アタル)
音楽:平井真美子(過去作/映画『60歳のラブレター』、ハケン占い師アタル)
主題歌:King Gnu「三文小説」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
今回位に遊川氏の脚本をしっかりと映像化する演出が必要だ
前回は、映像に頼らずに台詞をよく聞き取った方が内容を分かり易い…と、テレビの鑑賞方法としては少々おかしなことを感想に書いた。
しかし、この第3話は全く違った。序盤から、きっちりと現在と過去を映像を多めに切り替えた上に、台詞、特にモノローグを上手く使って、心は10歳のまま35歳の望美(柴咲コウ)を分かり易く描写しているし、その他の人間関係もかなり良く描かれている。
これなら、この第3話から見始めた視聴者でも、第1話と第2話で描かれた内容も、ほぼ理解出来たのではないだろうか。やはり、今回位にしっかりと脚本を映像化する演出を “私は” 望みたい。
望美の子共時代の映像や声を多用した演出が分かり易かった
やはり、演出担当が、第2話までの猪股隆一氏から明石広人氏に交代していた。明石氏は、本作と同じ遊川和彦氏が脚本を手掛けた『過保護のカホコ』や『同期のサクラ』の演出も担当しているから、視聴率や世間での話題性がイマイチな本作の演出方法を第3話から変えて来たのかも知れない。
特に、望美の子ども時代の回想シーンと声を巧みに、且つ多めに入れることで、10歳の望美を演じる鎌田英怜奈さんと、35歳の望美を演じる柴咲コウさんが演技で互いに寄せ合っていることが分かり易くなったのは良いこと。やはり、癖が強い本作の良いところは残したまま、ドラマとして魅せるには、映像的な分かり易さが最も重要だと言うことだと思う。
全体のバランスも良いし、雰囲気も確実に良くなって来た
分かり易い演出によって、人間関係の変化や各登場人物たちの僅かな変化も見えて来たし、主人公・望美の成長もしっかりと見えた。更に、前2回よりも主人公の尺が多いし、物語の中心がきちんと望美になっていた。
そのお陰で、主人公と脇役のバランスも良くなっているし、雰囲気も確実に「目覚めたら全てが変わってしまった世界に、戸惑いながらも未来を生きる主人公の成長物語」に見えた。やはり、幾度も書くが、やり過ぎ位に分かり易い映像づくりに徹した方が、脚本家が本作で描きたいものは着実に見え易くもなると思う。
あとがき
物語の軸足は、きちんと「目覚めたら全てが変わってしまった世界に、戸惑いながらも未来を生きる主人公の成長物語」に置きながら、「目覚めなかった娘が心の拠り所だった母親が、娘が目覚めたことで全てが変わってしまったことに戸惑いつつも生きる成長物語」にもなっていますね。
他の主要な登場人物たちも、変化に戸惑いながらも現在を、未来を生きようとしている姿が描かれており、ヒューマンドラマとして面白くなって来たと思います。
とは言え、遊川和彦氏の脚本だから癖が強く、取っ掛かり難いのは確か。また、ドラマにリアリティーを求める人にとっては「○○さんが□□歳に見えない」などの違和感が邪魔をして、この世界観に入り難い人もいると思います。ただ、これが俗に言う「遊川ワールド」だから、どうしようもないのですが…
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