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連続テレビ小説「エール」 (第94回・2020/10/22) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第19週『鐘よ響け』の 第94回の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の音楽を無事書き上げた裕一(窪田正孝)に、池田(北村有起哉)は映画「長崎の鐘」の主題歌を作らないかと声をかける。原爆の現実を克明に描いたこの作品と向き合うことで以前のような恐怖がぶり返さないか、音(二階堂ふみ)は裕一の事を心配するが、裕一は前に一歩進むために自ら進んでこの依頼を受ける。裕一は原作者の永田医師(吉岡秀隆)に会うために、長崎に向かう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

●原案:林宏司 ●作:嶋田うれ葉、吉田照幸 ●演出:吉田照幸(敬称略)

音と裕一の台詞は"逆"の方が、第1回に繋がるのでは?

前回で、確かに裕一(窪田正孝)は “大きな壁” を乗り越えた。そして、アバンタイトルの序盤で「2ヵ月」の時間経過。そして、古山家の裕一と音(二階堂ふみ)の図。僅か2ヵ月で何もなかったように “元” に戻っているように見えたのは私だけだろうか。

流石に、裕一の立ち上がり、立ち直りが早過ぎやしないだろうか? その上、こんな台詞まで飛び出した。

 音「大丈夫? 戦争の恐怖が ぶり返すんじゃないかって?」
裕一「うん… だからこそ やってみたい。
   もう一歩 前に進むためには必要なことだと思うから」

これ、音と裕一の台詞が逆ではないだろうか?

“慎重派” で、あれだけ戦争歌謡に対して苦悩した裕一に舞い込んだ池田(北村有起哉)からの映画「長崎の鐘」の主題歌の作曲の依頼。僅か2か月しか経っていないのだから、裕一自身が、まだ原爆の現実を克明に描いたこの作品と向き合うことが出来ないと葛藤しているのを、前回でも書いたように問題解決能力に長けている音が、「だからこそ やってみたら?」と促すのが普通の流れでは?

これでは、第1回で東京五輪の開会式出席に怖気づいてトイレに立て籠もった裕一を引き摺り出した音に繋がらない。確かに、第1回が無ければ、前回の感想に書いた通り、現状の展開や流れからしたら、裕一は前を向いて歩き始め、音が裕一を心配するのは、正に “夫婦二人三脚” なのだが、第1回があるから簡単に受け入れるわけにはいかない。だって、それが連ドラに於ける連続性の大切さだから。

もしかしたら、前回までが"1週間分"だったかも?

そして、アバンタイトルが何かおかしいなと思ったら、木曜日の今日から脚本担当に嶋田うれ葉氏が加わり、嶋田氏のあとに吉田照幸氏が併記された。と言うことは、あくまでも私の推測の域を出ないが、恐らく、前回のラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の音楽までが第19週の一週間で、今回から第20週だったのだろう。

ご存知の通り、本作は当初の全130回放送からコロナ禍の影響で全120回に短縮放送が決まっているから、こんな感じで摘まんで全体の尺の調整をするようだ。こうなると、もはや一週間の区切りもサブタイトルもあまり気にしない方が良いかも知れない…

裕一が鉄男と長崎に行った方がいろいろ話を膨らませたかも

さて、個人的に驚いたし、もったいないなぁと思ったのは、長崎に行ったのが裕一ひとりだったこと。確かに、池田は裕一に作曲しか依頼していないが、ここは作詞家の鉄男(中村蒼)と一緒に訪れたら良かったと思う。だって、裕一と音は戦争歌謡について対立した立場であり、互いに真剣に音楽について語り合える関係でもある。

更に、鉄男の幼少期を思えば、戦争孤児たちの気持ちを最も理解出来る登場人物の一人であるのは間違いない。更にさらに、鉄男は第1回で藤堂先生の墓前に裕一の成功を報告する最重要人物でもあるのだから、大人の事情でもない限り、ここで鉄男を使わない手はなかったと思う。

せめて、今回の脚本担当が、第9週『東京恋物語』で鉄男(入山法子)の “悲恋” を描いた清水友佳子氏だったら、鉄男を登場させていたかも知れない…

永田医師の自分の言葉で苦悩を強いた裕一への静かなエール

原爆投下直後の長崎で被爆者の治療に当たり、『長崎の鐘』の著者である永田医師(吉岡秀隆)と裕一のやり取りは良かった。窪田正孝さんと吉岡秀隆さんの共演と言うより、競演にも見応えがあった。

だから、ここに鉄男がいたら、夜に宿に帰って、永田医師の心情を鉄男なりに解釈して裕一を話し合い、 永田医師に対して自分たちがどんな答えを導き出して、名曲が誕生するのかをそのまま一気に描いて欲しかった。そして、最後の永田医師の次の台詞が良かった。

永田「自分を見つめても 見つからんのだがな…」

全てを悟ったと言う感じでなく、地獄を見、多くの被爆者に接して来た永田医師の “虚無感” や “不甲斐なさ” を表した台詞であり、別の意味で、自分の言葉で苦悩を強いてしまった “裕一への静かなエール” にも聞こえた。

あとがき

吟(松井玲奈)の夫・智彦(奥野瑛太)とケン(浅川大治)のくだりは、戦後の雰囲気を醸し出すエピソードとして悪いと思いませんが、そこへの音と吟の絡み方に、全くに戦後の貧しさや苦しさが無いので、あそこだけ浮いていますね。

もっと、「一方、夫を心配する吟は音に相談し…」みたいなナレーションを入れて、前後のエピソードと馴染ませる工夫をした方が良いと思います。本編の裕一パートがそれなりに出来ているので、大きな不満はありませんが。だからこそ、妙な部分が引っ掛かるのです。



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★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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