連続テレビ小説「エール」 (第87回・2020/10/13) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第18週『戦場の歌』の
第87回の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
前線から戻った中井(小松和重)の話で、裕一(窪田正孝)は戦況が絶望的な事を知る。記者の大倉(片桐仁)から、藤堂先生(森山直太朗)がビルマにいる部隊の隊長として配属されていることを聞いた裕一(窪田正孝)は、危険な状況の中行くべきかしばらく悩んだ末、慰問を申し出る。一方、音(二階堂ふみ)は福島でまさ(菊池桃子)や浩二(佐久本宝)、華(根本真陽)とおだやかな毎日を過ごしていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原案:林宏司 ●作:吉田照幸 ●演出:吉田照幸(敬称略)
藤堂先生が裕一に会いに来る方が、ずっと簡単に描けるのに
予告編を見た時に、裕一(窪田正孝)が、ビルマの戦線で藤堂先生(森山直太朗)に出会うシーンがあったから、どうして簡単に前回の従軍記者の大倉憲三(片桐仁)のように、藤堂先生の方から裕一に会いに来れば、話が簡単に済むのに…と思っていたのだ。戦地のシーンも撮影しなくてはならないからコストも時間もかかるわけだし。
脚本と演出が同一人物だから、難しい描写を選択したのか?
しかし、今週は、吉田照幸氏が脚本と演出を担当している。従って、他の演出家には任せられないが自分なら上手く映像化できると言う脚本を書くことだって出来る。
そう言うことは、進行台本と舞台監督と言う仕事の端くれの私としても良くあることだ。自分が演出するなら、ここは複雑に演出出来るが、他の人だとイメージが変わってしまうから止めておこうみたいな感覚だ。
そんなディレクターの端くれとして、吉田照幸氏がわざわざ面倒で難しい方を選んだ理由がハッキリと見えたのが、冒頭3分の裕一に洋画家・中井(小松和重)が行った台詞だ。
中井「古山さんの音楽は国民を戦いに駆り立てる音楽だ。
そのことに良心の呵責を覚えていませんか?
自分の作った音楽がトゲになっていませんか?」
ここで、"裕一の心をかき乱す係"を投入したのは良かった
このように、これまで裕一が戦時歌謡やニュース歌謡の作曲にも携わるようになり、裕一自身の心の中のモヤモヤに対して、田ノ上五郎(岡部大)らが、若い命を戦場に送るような国家に加担するな…的なことを言って来た。
しかし、裕一は “自分は作曲でお国のために働くと言う信念” を貫いて、謂わば、五郎たちの反対を振り切って、遂にビルマの戦線までやって来たわけだ。そして、今回では、中井が新たな “裕一の心をかき乱す係” になった…と言うこと。
やはり、先週がかなり箇条書きで詰め込み過ぎだったから、今週の序盤で、改めて “裕一の心をかき乱す係” を登場させて、(恐らく)今週末になるであろう終戦までに、しっかりと裕一の “戦中の思い” を視聴者に伝えようと言う策だと思う。
洋画家・中井と作曲家・裕一の対比は、本当に難しいと思う
それにしても、中井の「戦場に意味はありませんよ」と言う台詞を幾度か繰り返すことで、戦争そのものを後世に伝えようとする中井の立場と、今の兵隊たちを励ます立場の裕一の対比は、本当に難しいと思う。
前述の通りに、会いたい裕一のもとへ、藤堂先生を連れて来るだけで、裕一の “ある種の自己満足” であり、“作曲家としての尊厳や存在意義” は簡単に描けてしまうのだから。そこを敢えて、茨の道の方を選択したのは、今の劇中が正に “茨の道” を描いているからかも知れない…
あとがき
なんとなく長閑なコンサートの練習風景が、明日か明後日に部隊へ何かが起こるフラグなのでしょう。今週も残り3日しかありませんから、その “何か” が悲劇で、その気持ちを引き摺って帰国する裕一から、またドラマが動き出すはず。この2日間が見せ場であり、裕一の人生の分岐点なので、丁寧に描いて欲しいです。
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