連続テレビ小説「エール」 (第79回・2020/10/1) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第16週『不協和音』の
第79回の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
音(二階堂ふみ)は豊橋から来ていた梅(森七菜)に、せっかく歌を歌えるチャンスをなぜ生かさないのかと言われて、自分には向いていないと敬遠していた音楽挺身隊に参加することにする。音楽挺身隊は軍需工場や戦時産業に関わる施設への慰問を通じて、戦意高揚に務める役割を担っていた。懐かしい音楽学校の仲間と再会し、緊張しながら慰問に訪れた先で自分たちの歌に喜んでもらえた音は手ごたえを感じる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原案:林宏司 ●作:清水友佳子 ●演出:橋爪紳一朗(敬称略)
今回で印象的だったのは、裕一が裕哉にあげた楽譜
今日、印象的だったのが、9分頃、裕一(窪田正孝)が 弘哉(山時聡真)に、自身がハーモニカ倶楽部に在籍した際に使っていた楽譜をあげるシーン。一番上にあった楽譜のタイトルは副音声にもなかったが、「皇帝円舞曲」(映像では「円」の漢字が古い「圓」)だった。
ヨハン・シュトラウス2世と裕一の人生が重なって見える
「皇帝円舞曲」と言えば、第3週『いばらの道』の 『第13回』での「定期演奏会」で演奏された楽曲だ。明治22年(1889)、オーストリアのワルツ王、ヨハン・シュトラウス2世が作曲した曲。ヨハン・シュトラウス2世は、 父親が音楽家なのに、音楽家になることを反対され、一時は音楽家になる夢を諦めるが、自ら楽団を作り、音楽家としてのデビューし、のちにウインナ・ワルツの黄金期を築いて、ワルツ王と呼ばれた人。
一部の応援団はいたものの、家族に反対されつつも、音楽の道に突き進んだ裕一に重なる。そして、歌は音痴でも、ハーモニカで音楽に関わろうとする裕哉にも、どこか通じるから、裕一が裕哉に「皇帝円舞曲」の楽譜をあげたのは、なかなか良い流れだと思う。夕日が差し込む部屋で、裕一と裕哉が一緒にハーモニカ演奏する映像も良かった。
吟が音に嫌味を言っているのか愚痴を言っているのか不明瞭
良く分からなかったのが、12分頃の音(二階堂ふみ)と吟(松井玲奈)のやり取り。引っ掛かったのが、次の吟の台詞だ。
吟「あんたは そうやって いつだって
好きなことしかやんないのよね」
これ、音は「好きなことしかやんない」と “嫌味” を言っているのか、吟自身が「やりたくないことをやっている」と “愚痴” をいっているのか、判断が難しい。両方なのかも知れないが。
いずれにしても、そこが不明瞭だから、姉妹間の “不協和音” を描いているつもりなのに、吟の言うことに反論する音が、理解力不足と自分勝手に映っているのは、音楽挺身隊の存在を含めて、脚本と演出上で不利なのでは?
やはり、ここは、吟の音への感情は明瞭にすべきと思う。また、もう一つ明瞭にすべきは、吟の地区の婦人会の会長が、何ゆえにエリアを越えて音を参加させたいのか。ここが明瞭になると、姉妹間の “不協和音” が明瞭に聞こえて来ると思う。
なぜ梶取夫婦が勝手に"嫉妬"と決めちゃうの!?
13分頃の「喫茶・竹」での梶取保(野間口徹)と恵(仲里依紗)の台詞も、良く分からなかった。映像的には、音は三姉妹で、下の二人は才能があって、長女にはこれと言った才能がないから、前述の吟の台詞は、妹二人への “嫉妬” と解釈したようになっていた。保と恵の夫婦って、そもそもこんなことを言う人たちだったろうか?
でも、映像は更に、梶取夫婦の “音への嫉妬” と言う見立てに対して「う~ん…」と、とぼけた様子。これ、吟の台詞の意味を不明瞭のまま、梶取夫婦が勝手に理由を決めちゃったから、吟が何で怒っているのかと、音が鈍感であることを強調してしまったのだ。
監視や梅と出版社がこじれようが、辻褄合わせをして欲しい
まだ、他にも分かり難い描写はある。 関内家は軍御用達の馬具製造会社だし、長女の吟は陸軍士官を婿養子に向かえ、次女の音の夫は愛国歌謡でお国のために働いている立場。確かにキリスト教で特に目を付けられる宗派だと先日言っていたが、それが理由だけで監視が付いたり、 梅(森七菜)と出版社の関係がこじれたりするだろうか。
いや、監視が付こうが、梅と出版社がこじれようと、きちんと辻褄が合えばどうでも良いのだ。
あとがき
「不協和音」と言うサブタイトルが、実際の内容とだいぶ乖離しているように思います。「戦争の足音」くらいにざっくりとした感じに留めておいた方が良かったような。本作は基本的に内容が週を跨ぎませんから、この状況では明日で全部決着をつけるのは難しいですね。
何となく、音は音楽挺身隊の活動に疑問を抱き、裕一は益々愛国歌謡へ…として、月曜日は大きく時間経過かな? ちょっと今週は箇条書きと詰め込み過ぎだと思います。
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