レンタルなんもしない人 (第12話/最終回・2020/9/30) 感想 ※追記あり

テレビ東京系・ドラマホリック!『レンタルなんもしない人』(公式)
第12話/最終回・ラテ欄「夫婦に最大のピンチ! レンタルさんの答えは!?」の感想。
なお、原作のレンタルなんもしない人「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」(書籍)と、原作協力のレンタルなんもしない人「〈レンタルなんもしない人〉というサービスをはじめます。」(書籍)は未読だが、原作者のドキュメンタリー番組等は視聴済み。
レンタルさんこと森山(増田貴久)の元に、希美(松本若菜)から「好きだった人が自殺したため、彼の白いハンチング帽をかぶり、一緒にお茶をしてほしい」という依頼が届く。希美は何かできることがあったのではと悔やんでいた。また、活動を続けるか悩むレンタルさんの元に、神林(葉山奨之)がやって来る。神林は活動を有料化すべきだと提案。そして意外な言葉を口にする。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:レンタルなんもしない人「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」(書籍)
原作協力:レンタルなんもしない人「<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。」
脚本:政池洋佑(過去作/マッサージ探偵、絶対正義) 第1,2,3,4,7,8,11,最終話
本田隆朗(過去作/ヒガンバナ警視庁捜査七課、ハル総合商社の女) 第5,9,10話
竹川春菜(過去作/不明) 第6話
演出:草野翔吾(過去作/びしょ濡れ探偵) 第1,2,5,10,11,最終話
タナダユキ(過去作/昭和元禄落語心中) 第3,4話
棚澤孝義(過去作/半沢直樹、砂の塔) 第6,7,8話
進藤丈広(過去作/映画「青の生徒会 参る! season1」) 第9話
音楽:加藤久貴(過去作/びしょ濡れ探偵 水野羽衣)
主題歌:NEWS 「ビューティフル」(Johnny's Entertainment Record)
カフェのテラス席での森山と希美のやり取りが感動的だった
“レンタルさん” こと森山(増田貴久)の元に、希美(松本若菜)から「好きだった人が自殺したため、彼の白いハンチング帽をかぶり、一緒にお茶をして欲しい」とのという依頼が届く。
カフェで、希美が彼が好きだった「チーズケーキ」を一緒に食べようと提案するが、生憎、“残り一つ” しかチーズケーキが無かった。どうやって分けようかと二人が悩んでいると、希美がこんなことを言った。
希美「彼は きっと真ん中で半分に分けて
大きいほうをくれる気がします」
そして、希美はチーズケーキを “尖ったほう” と “尖ってないほう” に切り分けた。
希美「でも どうぞ 大きいほうを食べてください」
と、言う。きっと、希美は森山に “大きいほう=尖っていないほう” を差し出すことで “彼” の気持ちになったのかも知れない。しかし、森山は黙って “小さいほう=尖っているほう” へフォークを刺して、パクリと一口で食べた。意外な行動に出た森山に一瞬驚く希美の表情がすぐに明るくなって、こんなことも言った。
希美「彼もそうやって おいしいものを
しっかり おいしそうに食べる人でした」
森山は、いつも食べ物は美味しそうに食べる人だし、きちんと気が利く人だから、希美に “大きいほう” を差し出すのは “いつも通り” なのだが、希美が森山がクリームソーダが好きなのを以前のツイートを読んで知っていたことから、二人の “波長” がどこか似ているような所があって、だから、希美は森山に依頼したのかなぁと…
『おカネの切れ目が恋のはじまり』の主人公の口癖「良き」
自殺した彼・奥山康弘(前原滉)は、好きなものに「マルをつける」と言う習慣があったと言う。それで、希美の人生にはたくさんの「マル」が増えて幸せだったと。
ここ、見ていない人には分からないと思うが、今放送中の松岡茉優さん&三浦春馬さんが初共演の連ドラ・『おカネの切れ目が恋のはじまり』の主人公・九鬼玲子(松岡茉優)は、自分が好きなものに出会うと「良き」と言うのが口癖。
「良きこと」の略なのだが、この「良き」と言う言葉が、劇中をとても優しい雰囲気にしてくれる。細かいことは避けるが、なんか二つのドラマがシンクロしているような複雑な気持ちになった…
約52秒間の台詞無し、環境音だけの無音のシーンが印象的
希美は、彼に何か出来ることがあったのでは… と悔やんでいた。「どこかでストッパーになってあげたら…」と希美が言ってから、次の「最後に会った日」と切り出すまで、約52秒間の台詞無し、環境音だけの無音のシーンがあった。
かなりの長尺の無音シーンだが、松本若菜さんの感情が一度昂ぶり、再び落ち着いて来る演技が素晴らしいのと、増田貴久さんがじっと希美を見守る横顔が良くて、とても印象的なシーンになったと思う。
彼の帽子は "周りをしっかり見たい人が被る帽子"…
彼の帽子を被った森山に “被り心地” を聞いた希美。すると、森山は、歩かないと被り心地は分からないと言って、テラス席から店の庭を歩かずに、なぜか店内を歩いて席に戻った。
森山は、自分が何時も被っている帽子は、「つば」が曲がっていて他の人の目を遮断するが、彼の帽子の「つば」は平べったくて、周りをしっかり見たい人が被る帽子だと言う。森山の「しっかり見たい」に反応した希美。
そう言えば、彼は「しっかり おいしそうに食べる人」でもあったから、何事にも “しっかり” と言う気持ちがあった人なのかもしれない。
森山が旅行券をあっさり受け取ったことが希美の負担を…
彼が自殺した理由は分からないが、大切な人が自死された残された人の複雑な心境を、本作らしく丁寧に描いたと思う。特に、「旅行券」のくだり。森山が意外にあっさり受け取ったことが、かえって希美の負担を軽減したように見えた。何でも、意味を持たせたり、意味を感じたりして行動することばかりが、「マル」でないことが、少しわかったような…
金田の次の言葉に、森山が動いた!
何週間ぶりだろうか。謎の男・金田(古舘寛治)が、いつもの場所に帰って来た。そして、“元アンチ” の神林(葉山奨之)がやって来て、レンタルさんの活動を有料化すべきだと提案。そして、金田の次の言葉に、森山が動いた。
金田「今日いる人間が明日もいるとは思うなよ。
人生は 常に流動的だ。いなくなったときに気づくんだよ。
ただ1人分の人間の存在が大切だったことに」
"ただ1人分の人間の存在が大切だったこと"を描いた秀作!
1案件1万円と言う有料化に踏み出した森山。妻の沙紀(比嘉愛未)も、「ずっと一緒にいてくれるかな」と依頼。少し間をおいて「了解です」の答え。有料化と言う大きな一歩を踏み出した森山。夫に触発された妻。有料化での依頼も入って来た。
どんな未来が待っているか分からないが、“ただ1人分の人間の存在が大切だったこと” を全12話を通して、丁寧に、コミカルに、シリアスに、程良きバランスで描いた秀作だと思う。
あとがき
最終回のゲストが「友情出演 唐沢寿明」になっていました。豪華ですね。
コロナ禍の影響で、第8話と第9話が3か月半も間が空きましたが、最終回まで放送してくれて嬉しいです。あまり世間では話題にならなかった本作ですが、増田貴久さんと比嘉愛未さんの夫婦役は、最初からずっと素敵でしたし、レギュラーやゲストの俳優さんたちも素晴らしかったです。“アンチ” のくだりも、想像していたよりシリアス過ぎずに良かったです。
“ただ1人分の人間の存在が大切だったこと” を忘れないようにします。そして、奇しくも本作放送期間中に、NEWSのメンバーが1人脱退しました。何か運命的なものも感じます。3人のNEWSが主題歌を歌っている姿も素敵でした。最後に、増田貴久さんのドラマをもっと見たいです。【メーカー特典あり】のBlu-ray BOX & DVD BOXも発売決定です。
2020年10月1日 14:30 追記
9月30日(水)放送の『テレ東音楽祭2020秋!」で、主題歌を歌うNEWSと、本物の “レンタルなんもしない人” の、「テレ東音楽祭でNEWSの歌を聴いてほしい」という依頼とのコラボも最高でした。
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
管理人・みっきー お薦めする商品を、Amazonと楽天市場から安心して ご購入して頂けます!
|
【お願い】読者の皆さんも大変な状況とは思いますが、仕事激減の折、勝手なお願いで恐縮でございますが、Amazonと楽天市場からお買い物する際は、当blogのリンク経由で買って下さると、皆さんのおかげで私にポイントが貯まる上に、何よりもブログを書き続けるモチベーションアップになりますので、引き続き、ご協力の程、よろしくお願いいたします(謝) ※暫く“テンプレ”です。
「楽天市場」からのおすすめ商品や企画
「Amazon」からの最新のお知らせ
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/14688/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話 第11話
- 関連記事
-
- 連続テレビ小説「エール」 (第80回・2020/10/2) 感想 (2020/10/02)
- 連続テレビ小説「エール」 (第79回・2020/10/1) 感想 (2020/10/01)
- レンタルなんもしない人 (第12話/最終回・2020/9/30) 感想 ※追記あり (2020/10/01)
- 連続テレビ小説「エール」 (第78回・2020/9/30) 感想 (2020/09/30)
- おカネの切れ目が恋のはじまり (第3話/全4回・2020/9/29) 感想 (2020/09/30)