連続テレビ小説「エール」 (第77回・2020/9/29) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第16週『不協和音』の
第77回の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
戦争が激しくなるにつれて、音(二階堂ふみ)が近所の子供たちを集めて開いている音楽教室は、一人また一人と生徒たちがやめていってしまう。そして、とうとう生徒は弘哉(山時聡真)だけになってしまう。ある日、音は吟(松井玲奈)に連れられて、さぼりがちな婦人会に半ば強制的に参加することになるが、婦人会の班長(峯村リエ)たちの熱心さに圧倒される。そんな音にある手紙が届く。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原案:林宏司 ●作:清水友佳子 ●演出:橋爪紳一朗(敬称略)
必要なエピソードだけに、出来るだけ絞り込んで欲しい
「土曜日版」を見ていない人も多いと思うが、先週の「土曜日版」では、 音(二階堂ふみ)の音楽学校や、吟(松井玲奈)の国防婦人会、豊橋の五郎(岡部大)のエピソードをバッサリと削除したから、一週間で描きたいもの、見せたいものが浮かび上がった。
まあ、コロナ禍の放送であるし、10回分の話数を減らさなくてはいけない事情もあるから、制作現場は早々以上にドタバタしているのは理解する。でも、だからこそ、必要なエピソードだけに出来るだけ絞り込んで、物語を紡いで行く必要があるのでは?
4分以上もあった婦人会もナレーションを付ければ数秒で…
今回、アバンタイトルは別にして、最初に描かれたのが、吟(松井玲奈)の国防婦人会のエピソードだ。時代の雰囲気を醸し出すためには不要なシーンだとは言わないが、音が全くやる気がない時点で、4分以上も描く必要があるだろうか。「婦人会では孤独な音でした…」のナレーションを入れれば、数秒で済んだような。
まだ、婦人会の面々が、「あなたが、あの古山裕一さんの奥さんなの?」とちょっと騒いで、婦人会の会長・克子(峯村リエ)が全員にピシャリと釘を打つくらいの描写があれば、「音楽」に繋がるエピソードになったのに、そう言う工夫をしないから、孤立したエピソードで終わってしまった。
「喫茶竹」のシーンは…
国防婦人会が終わったら、喫茶バンブー、改め「喫茶竹」。国防婦人会で疲れた音が、気休めなのかやって来て呑気にお茶するエピソード。音の台詞の中に、裕一のことが出て来ただけマシだし、これまた時代の雰囲気を醸し出すには有効だと思うが、必要かどうかと問えば、無くても困らないエピソードだと思う。
弘哉、あれで音楽が克服できたことになっちゃったのか…
喫茶竹が終わると、今度は音楽教室。詳しい内容について拾い上げるのはやめておくが、驚いたのは、弘哉(山﨑聡真)の母・トキコ(徳永えり)の次の台詞だ。
トキコ「音先生たちのおかげで克服できました」
えっ?! 歌を習いに来ていた弘哉が音痴だからハーモニカを吹いていて、最後の音楽教室でも歌っていなかったのに、克服した事になっちゃったの? 流石にエピソードを端折り過ぎではないだろうか。せめて、一度くらいは、女の子たちと、いや華(根本真陽)とだけでも一緒に歌うシーンくらい入れたら良かったのに。
それに、 裕一(窪田正孝)の親バカぶりを楽しく見る人はいると思うが、必要だろうか。前回の感想に書いたように、10分過ぎまで、3つのエピソードが描かれたが、3つは時代の雰囲気を醸し出すには必要だが、前回同様にほぼ箇条書き。なぜ、大切な一週間なのに箇条書きになってしまったのだろう?
箇条書きに見えるのは、演出の工夫が足りないからかも?
そして、今度は 吟(松井玲奈)の夫・智彦(奥野瑛太)の出征が決まるお話。直前の明るい古山家とコントラストを付けているつもりだろうが、あまりに唐突に描かれたため、シリアスさが中途半端になったのが残念。どうやら、この箇条書き風なのは、脚本よりも演出に原因があるように思えて来た。
エピソードとエピソードの繋げ方が全てシーンが直結してしまっているから箇条書きの印象が強くなるような。例えば、配給から婦人会に繋ぐ時にさり気なく、「行きたくないなぁ」と音が見上げた青空をインサートカットするとか、婦人会から喫茶竹に行く時も道端の花を映すとか、音楽教室の直前には夕景のワンカットを入れてもいいし、吟の直前には月に雲がかかる情景カットがあっても良かった。
それらがあるだけで、全てのエピソードが1日の出来事に見えるから、それでだいぶ箇条書きなのが気にならないくなったと思う。もったいない…
音に音楽挺身隊の手紙が来るシーンを強調すべきだった…
音が畑仕事を始めるシーンだけは、そんなに悪くなかった。
と言うか、食事の内容を少しでも豪華にしたいと言うエピソードをやりたいのなら、婦人会で「裕福な家の奥さんはいいわねぇ」と嫌味を言われ、「よし、なにかやってやろう!」と思ったところへ喫茶竹で恵(仲里依紗)が「うちもやってるけど、家の庭で野菜でも作ったら?」と言うだけで済んだ話。
これなら完全にアバンタイトルで出来たのでは? 今週は、音が音楽挺身隊に参加するかどうかが一つの大きな柱なのは予告編で分かっているのだから、あの畑仕事と手紙のくだりにもっと尺を割くべきだったと思う。
あとがき
今回で必要だったのは、音に音楽挺身隊の手紙が来たことと、次回の前振りのために五郎(岡部大)がやって来たシーンだけでは? それ以外は、ナレーション処理で済むし、わざわざ尺を割いてまで描くことでしょうか。
ただ、丁寧に描いているのは認めます。でも、丁寧に描いたから面白いとは限りません。やはり、ここまで箇条書き状態だと、ドラマとしての面白味に欠けます。くだらないエピソードでも、笑えるとか泣けるとか、そう言う部分を少し強調して演出した方が良いと思います。
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