浦安鉄筋家族 (12発目/最終回・2020/9/25) 感想

テレビ東京系・ドラマ24『浦安鉄筋家族』(公式)
12発目/最終回『続・大沢木家トラベリン』の感想。
なお、原作の浜岡賢次「浦安鉄筋家族」(漫画)は未読。その他、過去に制作されたCDドラマ版やテレビアニメ版も未見。また、本作は既に(7/10)全話撮影終了しているため、要望などは書きません。
家族旅行がかなわず落ち込む大沢木家の面々は、テレビで驚きのニュースを目にする。なんと大鉄(佐藤二朗)が「トリッキーな運転をするタクシードライバー」として、米サンタモニカで話題だという。さっきまで一緒だった大鉄が、なぜサンタモニカにいるのか。一方、2カ月前にタイムスリップ中の大鉄は、自分の行動が過去の不思議な出来事とオーバーラップしていることに気付く。海を越え、時空を超えて爆走する大鉄のタクシーは、どこにたどり着くのか。千葉・浦安に残された家族は、ある行動を起こす。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:浜岡賢次「浦安鉄筋家族」(漫画)
脚本:上田誠(過去作/雨天中止ナイン、ちょい☆ドラ2019) 第1,2,3,5,8,11,最終話
諏訪雅(過去作/脚本作品は不明) 第4,6,7話
酒井善史(過去作/映画「俺たち賞金稼ぎ団」) 第9,10話
演出:瑠東東一郎(過去作/おっさんずラブ1,2) 第1,2,3,4,5,8,11,最終話
吉原通克(過去作/「VISION 殺しが見える女」第10話) 第9,10話
諏訪雅(過去作/演出作品は不明) 第6話
松下敏也(過去作/探偵が早すぎるスペシャル:助監督) 第7話
音楽:瀬川英史(過去作/勇者ヨシヒコシリーズ、今日から俺は!!、朝ドラ「エール」)
鈴木真人(過去作/花のち晴れ、トップナイフ-天才脳外科医の条件-)
オープニングテーマ:サンボマスター「忘れないで 忘れないで」
エンディングテーマ:BiSH「ぶち抜け」(avex trax)
本作がその辺のコミカルな連ドラやホームドラマと違うのは
前回の感想でも書いたように、本作がその辺のコミカルな連ドラやホームドラマと違うのは、企画段階から「全12回」の構成がしっかりと組み立てられ、ゲストを呼んだ各放送回の時に、伏線用のシーンやカットを同時に撮影して、最終回直前の前回と最終回に、回想シーンを含めて、巧みに作り込まれていることだ。
全12回の構成がしっかりと組み立てられ撮影された面白さ
もちろん、私の想像の域を出ないが、1発目の “マザーファイト” や、6発目の “大食いチャレンジ” は完全に、コロナ禍の影響で撮影が中断する前に撮影された映像。また、9発目の “覆面ドロボー” もきっちりと、あとで使うことを想定して同時に撮影してないと、最終回のような組み立ては出来ないから、恐らく間違いないだろう。
CP阿部氏の統括力、脚本と演出の選択方法が成功の秘訣
また、恐るべきは、終盤の2話で使う予定のシーンやカットの脚本家と演出家が異なることだ。全話を通して同じ脚本家と演出家ならば、全体の辻褄合わせや、映像演出の違いは表れにくいのは当然だが、違う脚本家と演出家が作っているのに、全体のしっかりと一つの作品に仕上がっていること。
これには、『モテキ』に始まり、『孤独のグルメ』、『みんな!エスパーだよ!』、『東京センチメンタル』、『きのう何食べた?』、『コタキ兄弟と四苦八苦』などのテレ東の攻めた深夜ドラマを次々と生み出して来たCP(チーフプロデューサー)・阿部真士氏の統括力と、脚本家と演出家の最善の選択方法に秘訣があると思う。
やはり、連ドラは全話をしっかり束ねる人がいないと、あちこちほころぶし、やがて崩壊するものだから…
"時空局"を登場させ、更にぶっ飛んだドラマに仕上がった
実は、前回で、タイムスリップやタイムパラドックスが登場し、更に「タクシー」が登場する時点で、私は竹野内豊さん主演のTBS連ドラ『素敵な選TAXI』(2014年10月~12月放送)との類似点が気になっていた。
もちろん、「タクシーが時間を行き来する」ことが類似点なのだが、『素敵な…』が、ほんわかしたファンタジーだったのに対して、本作は大鉄(佐藤二朗)のタクシー常連客(滝藤賢一)を “時空局” の者だったことにして、更にぶっ飛んだドラマに仕上げた。この “時空局” の設定のお陰で、本作の世界観が “宇宙級” にまで広がって、全ての辻褄が見事に合った。
ミクロとマクロの視点を上手く使い分けて独特の世界観を
そして、“宇宙級” な壮大なドラマだからこそ、ミニチュアによる描写が輝いた。ミクロとマクロの視点を上手く使い分けたことで、「全体・抽象的」と「個々・具体的」が同時並行に描かれたからこそ、作品全体が本作でしか表現できない世界観を創出したに違いない。
本作こそテレ東がかっ飛ばした"カッコいいホームドラマ"だ
終盤で、順子(水野美紀)と桜(岸井ゆきの)と小鉄(斎藤汰鷹)がサンタモニカにいる大鉄に会いに行き、サンタモニカ経由で浦安の地に戻って来た。そして、浦安の地で改めて再会を果たした大鉄が、妻や子どもたちから「おかえり(字幕ママ)」と言われ、激しく涙を堪えながら「くだらねぇ…」とつぶやいた。
いやぁ、大鉄は最後の最後まで、だらしなくて、ダメ親父だったが、父親としてのカッコ良さを見せたのが良かった。これぞ、極上のホームドラマ。ただただ、ひたすらに大切な家族を思う家庭を描くだけ。それこそが、テレ東がかっ飛ばした、カッコいいホームドラマだった。
あとがき
好みの差は出る作品ではありましたが、私はずっと大好きでした。ブレないテーマ、魅力的な映像美、演技全開の俳優さんたち。どれもが愛おしい「通算6か月間」でした。是非とも、連ドラでの続編を期待します。コロナ禍の中でいろいろありましたが、最後まで放送して下さったスタッフとキャストの皆さんに感謝です!
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