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半沢直樹[2020] ([第2部] 第8話・2020/9/13) 感想

半沢直樹[2020]

TBSテレビ系・日曜劇場『半沢直樹[2020] 』公式
[第2部] 第8話『まさか頭取が…!? 極悪政治家の不正を暴け!』、ラテ欄『倍返しを信じて…! 悪徳政治家を倒せ!!』の感想。
なお、原作の池井戸潤「ロスジェネの逆襲」(小説)池井戸潤「銀翼のイカロス」(小説)池井戸潤「半沢直樹3 ロスジェネの逆襲」(小説)池井戸潤「半沢直樹4 銀翼のイカロス」(小説)は未読。



大和田(香川照之)は、帝国航空の債権放棄を押し切ろうとした紀本(段田安則)の進退を問うが、紀本は「まだ決着がついていない」と発言。半沢(堺雅人)は紀本とつながる進政党幹事長・箕部(柄本明)の圧力を確信する。そんな中、半沢はタスクフォースによる再建案が「銀行の債権放棄ありき」で作られていることに驚き、政府が銀行を従わせられると考える根拠を探る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:池井戸潤「ロスジェネの逆襲」(小説)
   池井戸潤「銀翼のイカロス」(小説)
   池井戸潤「半沢直樹3 ロスジェネの逆襲」(小説)
   池井戸潤「半沢直樹4 銀翼のイカロス」(小説)
脚本:丑尾健太郎(過去作/下町ロケット、ノーサイド・ゲーム) 第1,2,3,4,5,6,7,8
   金沢知樹(過去作/カサネ、シメ)シ 第5,8
   谷口純一郎(過去作/警視庁・捜査一課長3、僕とシッポと神楽坂) 第6,7
演出:福澤克雄(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、下町ロケット) 第1,2,3,4,8
   田中健太(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット) 第5,7
   松木彩(過去作/下町ロケット2018 第10話のみ、グッドワイフ第7話のみ) 第6,8
音楽:服部隆之(過去作半沢直樹、ルーズヴェルト・ゲーム、下町ロケット、陸王)

今回も、分かり難い金融業界の仕組みを分かり易く描いた!

今回も、前回の感想にも書いた通り、私自身は基本的に金融に詳しくないし無頓着。しかし、本作は、ドラマの進行を妨げずに、分かり難い金融業界の仕組みを、限られた時間の中で分かり易く描こうとしていることを、今回も大いに評価したい。

第8話までの内容を、金融業界に疎い私なりにまとめると…

そこで、前回も評判が良かったので、今回も私のような金融に詳しくない読者さんのために、第5話から「第2部」になった今回(第7話)までのストーリーを私なりにまとめてみた。とは言え、どんどん長くなって申し訳ない…

第5話では。東京中央銀行(準主力銀行)が700億円、開発投資銀行(主力銀行=メインバンク)が2500億円を、帝国航空に融資(債権)していた。

しかし、帝国航空の経営悪化に伴い、このままでは倒産しそうだと言うことで、支持率アップのために進政党(政権与党)と、進政党が作ったタスクフォース(緊急性の高い特定の課題を達成するため、一時的に設置される組織)が「融資の7割をカットしろ!」と言い出した。

第6話では、東京中央銀行の半沢(堺雅人)がとても生意気な態度をとるから進政党政権は、幹事長・箕部(柄本明)の指示で東京中央銀行へ金融庁検査に入った。一方、帝国航空は人員削減のための受け入れ先としてスカイホープ航空を見つけ出す。

しかし、そのスカイホープ銀行も、進政党政権の国土交通大臣・白井(江口のりこ)から、ハワイ航路や国内のドル箱路線への増設の認可が下りないと言う妨害を受けた。

第7話では、半沢はタスクフォースの言う債権放棄を断固拒否すると言う結論に達した。そこで政府は何とかきちんと東京中央銀行に債権放棄させるために圧力をかけられた常務・紀本(段田安則)が役員会議で反論した。

また一方で、政府が開発投資銀行に対して “民営化” を進めていた。今は政府(財務省)が100%の株を保有している “政府系” の開発投資銀行を、国が株を放出して一般国民が株主にすると言う案だ。

そして、白井大臣を含めて「民営化案」を政府が賛成したことで、開発投資銀行は政府の言いなりになりたくないし、“民営化” もされたくないから、債権放棄を拒否した。

そして、第8話。序盤でタスクフォースが再建案を作って来たが、実はその再建案が、半沢が作っていた再建案の丸パクりだったが、羽田-伊勢志摩路線の存続案だけが残されていた。なぜなら、伊勢志摩は進政党幹事長・箕部(柄本明)のお膝元だったから。そして、東京中央銀行と箕部幹事長は繋がりがあった。

旧東京第一銀行(半沢が入行した産業中央銀行[旧S]は、2002年に東京第一銀行 [旧T]との合併を経て、世界第三位のメガバンク・東京中央銀行となった)が箕部幹事長に20億円融資をしていた。その融資の目的はマンションの建設資金と書いてあったのだが本当にそうだったのは分からぬ上に、そもそも5年間無担保で20億円も融資するのは不正。

そこで箕部幹事長の不正の証拠となるクレジットファイル(取引先の詳しい融資情報)を見つけて、箕部幹事長と紀本常務(段田安則)を追い詰めることが出来ると思ったが、箕部幹事長が、旧東京第一銀行は他にも多額の不正融資をしていた過去があり、その融資先の一つの怪しい会社から旧東京第一銀行は多額のキックバックを貰っており、その一部を元副頭取(故人)・牧野(山本亨)が貰っていたことを暴露した。

この過去の事実を金融庁に暴露したら、以前のように金融庁捜査が入り、ルール違反となり、業務改善命令が出されて、場合によっては業務停止命令だと、箕部幹事長が「銀行には時効というものがないもんね」と半沢たちを “脅し返し” をして、半沢も謝罪をせざるを得なかった…


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実際に起きた「JALグループ再生中期プラン」を調べてみた

前回の感想のコピペになるが、「第2部」のストーリーのもとになっている、2009年に実際にあった「2008~2010年 JALグループ再生中期プラン」を振り返ってみると、実際にはどうだったのか? も調べ直してみた。

JALの一番のメインバンクであった日本政策投資銀行の借入金残高が2,346億円で、二番目のみずほコーポレート銀行が759億円、因みに三番手が三菱東京UFJが738億円、四番手の三井住友銀行が443億円。

当時、民主党政権が誕生した直後の2009年9月25日に、前・自民党政権が作った「JAL再建案」を当時の前原国交相が不十分だと言って、「JAL再生タスクフォース」を組織して、100名程度のチームを作った(その中に、銀行員はいなかった)。

しかし、世間や野党からは、そもそも「JAL再生タスクフォース」は大臣の諮問機関であって法的根拠が無いと言われたり、10億円もの経費がJALの資金と言うおかしな再生プランだった。そして、実際に行われたことは、事業の見直し、経営陣退陣、債権カット(自民党案では、債権カットでなく、債権を遅らせる…だった)の3つ。

もちろん、この当時の前原国交相の諮問機関「JAL再生タスクフォース」はぐちゃぐちゃになり、結果、約1か月後に「JAL再生タスクフォース」は解散し(民主党政権の最初の失敗と言われている)、「企業再生支援機関」と言う別の組織へ依頼することになり。同年10月29日に会社更生法申請により、翌年1月19日にJALは倒産し、株券は紙くずになった。

因みに、第7話で描かれた「民営化」の話も実際にあった。それは、前述の日本政策投資銀行の民営化だ。リーマンショック(2008年)以前から民営化の話はあったが、リーマンショックがあったために先延ばしされ、今でも先延ばしは継続中であり、株式会社ではあるが民営化はされていない。こんな事実を、原作者の池井戸潤氏が、巧みに物語に組み込んだ…と言うわけだ。

流石に、内容が濃いために今回の冒頭にあった「これまでの振り返り」だけでは細かな展開は分かり難いが、毎回の内容が金融関連の難しい内容を丁寧に分かり易く説明しているから、本編が始まるとすぐに思い出せる。ここが、まず本作の人気の秘訣だと思う。


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脚本と演出が二人体制になった必死な撮影現場に敬意を…

さて遂に第8話が、脚本家と演出家の両方が二人体制になった。勝手に想像するに、やはり撮影現場がコロナ禍の影響でひっ迫した状況なのだろう。とにかく、最終回の期日までクランクアップするために必死にドラマ制作をしてくれているのだと思う。

そのことは先週放送された『生放送!!半沢直樹の恩返し』を見ても、撮影現場のキャストやスタッフさんたちの熱気は、テレビのこちら側まで伝わって来る。それだけに今回も、しっかりと、じっくりと見ていきたい。

『スター・ウォーズ』に通じる演技や演出を感じてしまう…

それにしても、今回を見て感じたのは、劇伴の選曲と使用するタイミングの絶妙さと、ベテラン俳優陣の私は肯定的に受け止めている “顔芸” の抜群のバランスの良さは、SFのスペースオペラの金字塔である映画『スター・ウォーズ シリーズ』を彷彿されるように見えた。まあ、ちょっと買いかぶり過ぎた表現だが。

『スター・ウォーズ』は日本の「歌舞伎」や「時代劇」の演出方法や演技を取り入れているとされているから、強ち大きく的外れはしていないはずだ。特に、顔のアップのカットの使い方、カットの切り返しのタイミング、効果音の付け方など、歌舞伎の “大向こうさん” による「よっ! ○○屋」の掛け声みたいな感じだ。

現代ドラマにこのような日本の伝統的な文化を感じながら観るのも『半沢直樹』ならではの醍醐味だ。

ただ、補足しておくが、“顔芸” と揶揄するのは簡単だが、実は演技力のある俳優がやるから見応えがあるわけだし、全体を見れば “顔芸” 以外の大半では、ベテラン配収陣は繊細な演技をしている。このメリハリも『半沢直樹』ならではの醍醐味だと付け加えたい。


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半沢と大和田と黒崎の「おじさんたちの三角関係の恋バナ」

奇しくも大和田が言った「私と彼は相思相愛ですよ」の台詞を聞いて疑問が確信へ更に近くなったことがある。それは、『半沢直樹』には、恋愛ドラマ、ラブストーリーの要素が盛り込まれていると言うこと。それは、半沢と大和田と黒崎のラブストーリーだ。

「嫌よ嫌よも好きのうち」と言うが、正にこの三人は、常に相手をライバル視、敵視してはいるが、内心では相手の才能や能力を認め尊敬している。それはドラマでも描かれている通りだ。でも、これって、小学生の男の子が好きな女の子にいたずらや嫌がらせをして、注目して欲しい…と言うのと似てやしないか。

または、好きな女の子の前で格好つけて認めてもらいたい…みたいな。その証として、半沢は大和田に「あなたは小学生以下ですか?」と言う台詞もあったではないか。本作が「おじさんたち三人の三角関係の恋バナ」、『東京ラブストーリー』らなぬ『東京中央銀行ラブストーリー』と思ったら、また、違った楽しみ方になると思う。もちろん、今でも十分に面白いが(笑)

なぜ箕部幹事長はクレジットファイルを捨てなかったのか?

さて。なぜ、箕部幹事長はクレジットファイルを捨てなかったのだろうか? 「書類」は自分の敵にもなるが、味方にもなると言うことを銀行員は知っているからだ…と推測した。

戦局がどうなるか分からないから、「書類」は捨てずに隠すのが銀行員や官僚の原則。だから、現実社会で起こった安倍総理に関わる疑惑とされる「森友問題」や「桜を見る会」の時に、官僚たちが資料を捨てたことは大問題になったし、他の官僚たちから見ても意外だったのだ。

あとがき

黒崎が左遷される直前で、半沢に「伊勢志摩ステートを調べなさい」と告げたのは、黒崎からの半沢への “愛” だと思います。そう考えると面白味が増しますよね。次回にも、大いに期待します。



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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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