半沢直樹[2020] ([第2部] 第6話・2020/8/23) 感想
![半沢直樹[2020]](https://blog-imgs-140.fc2.com/d/m/e/dmesen/hanzawa_naoki2020_dra.jpg)
TBSテレビ系・日曜劇場『半沢直樹[2020] 』(公式)
[第2部] 第6話『ついに半沢、敗北!? 牙をむいた政府の刺客、黒崎登場!』、ラテ欄『半沢敗北…!? 政府の刺客! 黒崎が』の感想。
なお、原作の池井戸潤「ロスジェネの逆襲」(小説)、池井戸潤「銀翼のイカロス」(小説)、池井戸潤「半沢直樹3 ロスジェネの逆襲」(小説)、池井戸潤「半沢直樹4 銀翼のイカロス」(小説)は未読。
財務部長・山久(石黒賢)と共に、帝国航空の再建計画に着手した半沢(堺雅人)達。そんな中、白井(江口のりこ)が東京中央銀行に現れ、重ねて債務放棄を要求する。半沢は反発するが、常務・紀本(段田安則)が一度精査すると言って場を収める。一方、帝国航空では人員整理が難航。半沢は同社メインバンク「開発投資銀行」の企業金融部次長・谷川(西田尚美)に会う。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:池井戸潤「ロスジェネの逆襲」(小説)
池井戸潤「銀翼のイカロス」(小説)
池井戸潤「半沢直樹3 ロスジェネの逆襲」(小説)
池井戸潤「半沢直樹4 銀翼のイカロス」(小説)
脚本:丑尾健太郎(過去作/小さな巨人、下町ロケット、ノーサイド・ゲーム) 第1,2,3,4,5,6話
金沢知樹(過去作/カサネ、シメ)シ 第5話
谷口純一郎(過去作/警視庁・捜査一課長3、僕とシッポと神楽坂) 第6話
演出:福澤克雄(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、下町ロケット) 第1,2,3,4話
田中健太(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、ブラックペアン、下町ロケット) 第5話
松木彩(過去作/下町ロケット2018 第10話のみ、グッドワイフ第7話のみ) 第6話
音楽:服部隆之(過去作半沢直樹、ルーズヴェルト・ゲーム、下町ロケット、陸王)
今回も、分かり難い金融業界の仕組みを分かり易く描いた!
今回も、前回の感想にも書いた通り、私自身は基本的に金融に詳しくないし無頓着。しかし、本作は、ドラマの進行を妨げずに、分かり難い金融業界の仕組みを、限られた時間の中で分かり易く描こうとしていることを、今回も大いに評価したい。
第6話の内容を、金融業界に疎い私なりにまとめると…
そこで、前回で評判が良かったので、今回も私のような金融に詳しくない読者さんのために、前回から「第2部」になったため、前回と今回のストーリーを私なりにまとめてみた。
東京中央銀行が700億円、開発投資銀行(メインバンク)が2500送苑を、帝国航空に融資(債権)していた。しかし、帝国航空の経営悪化に伴い、このままでは倒産しそうだと言うことで、支持率アップのために進政党(政権与党)と、進政党が作ったタスクフォース(緊急性の高い特定の課題を達成するため、一時的に設置される組織)が「融資の7割をカットしろ!」と言い出した。ここまでが前回。
今回は、東京中央銀行の半沢がとても生意気な態度をとるから進政党政権は、幹事長・箕部(柄本明)の指示で東京中央銀行へ金融庁検査に入った。
一方、帝国航空は人員削減のための受け入れ先としてスカイホープ航空を見つけ出す。しかし、そのスカイホープ銀行も、進政党政権の国土交通大臣・白井(江口のりこ)から、ドル箱路線である東京・ホノルル間の新規路線の認可が下りないと言う妨害を受ける。
では、東京中央銀行は、どんなルール違反があったのか。それは、帝国航空への700億円の融資が前回(1年以上前)の金融庁検査では “合格” していたが、合格していたのは “誤り” がある「再建案」だった。それを、東京中央銀行が、帝国航空の財務部長・山久(石黒賢)のミスと言うことにして、東京中央銀行・審査部次長の曾根崎(佃典彦)が裏で動いてバレてしまった。
その結果、今回の金融庁検査では「不合格」となり、頭取の中野渡(北大路欣也)が金融庁から「業務改善命令」を受け取り、今回の支援は終わった。そして、今後の見所は、前回の金融庁捜査で合格となった「再建案(誤)」を作った黒幕は、常務・紀本(段田安則)なのか、現取締役の大和田(香川照之)なのか…
実際に起きた「JALグループ再生中期プラン」を調べてみた
前回の感想のコピペになるが、「第2部」のストーリーのもとになっている、2009年に実際にあった「2008~2010年 JALグループ再生中期プラン」を振り返ってみると、実際にはどうだったのか? も調べ直してみた。
JALの一番のメインバンクであった日本政策投資銀行の借入金残高が2,346億円で、二番目のみずほコーポレート銀行が759億円、因みに三番手が三菱東京UFJが738億円、四番手の三井住友銀行が443億円。
当時、民主党政権が誕生した直後の2009年9月25日に、前・自民党政権が作った「JAL再建案」を当時の前原国交相が不十分だと言って、「JAL再生タスクフォース」を組織して、100名程度のチームを作った(その中に、銀行員はいなかった)。
しかし、世間や野党からは、そもそも「JAL再生タスクフォース」は大臣の諮問機関であって法的根拠が無いと言われたり、10億円もの経費がJALの資金と言うおかしな再生プランだった。そして、実際に行われたことは、事業の見直し、経営陣退陣、債権カット(自民党案では、債権カットでなく、債権を遅らせる…だった)の3つ。
もちろん、この当時の前原国交相の諮問機関「JAL再生タスクフォース」はぐちゃぐちゃになり、結果、約1か月後に「JAL再生タスクフォース」は解散し(民主党政権の最初の失敗と言われている)、「企業再生支援機関」と言う別の組織へ依頼することになり。同年10月29日に会社更生法申請により、翌年1月19日にJALは倒産し、株券は紙くずになった…
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描かれなかった急きょ黒崎に交代した理由が今後の複線か?
黒崎(片岡愛之助)が再び金融庁に戻って来た理由が、ちょっとした台詞で分からせたのは上手いなと思う。また、本来は「落合検査官」が金融庁検査に来る予定が、急きょ黒崎に交代した意味は敢えて描かれなかったと言うことは、この「落合検査官」と言う存在も、今後の何か伏線になっているのかも?
本作でしか出来ない表現を多用しているのは、とても評価
前回から、脚本がメインライターの丑尾健太郎氏と、もう一人の二人体制になっているが、二人の連携が取れているようで、今回も複雑な展開を分かり易く、且つ、面白い台詞を盛り込んで、本作らしさを醸し出したと思う。とにかく、本作でしか出来ない表現を多用しているのは、とても評価できる。
本作初担当の演出家になり、全体の緩急が少し薄まった…
その一方で、今回の演出は『半沢直樹シリーズ』を初担当する松木彩氏に交代したため、全体の雰囲気、いやメリハリが若干薄まって、常に全力投球と言う感じになって、やや疲れる映像になったのは残念。もちろん、黒崎のくだりは、いつも通りの面白さがあったのは大いに認める。
でも、最後の頭取室でのやり取りは、もっと “濃く” 演出して良かったと思う。だって、これだけ東京中央銀行が大きく揺さぶられた展開だったのだから、金融庁からの最悪の通達である「業務停止命令」の一つ前の「業務改善命令」になったのだから、もっとガツンと魅せても良かったと思う。
あとがき
現実の「2008~2010年 JALグループ再生中期プラン」が “勧善懲悪” とは事情が異なるので、「第1部」のような “裏で暗躍する悪のボス” のような存在がいないから、この「第2部」は “勧善懲悪もの” のような部分が少ないですね。
でも、やはり、『半沢直樹』の一番の見所は “半沢の正義” なので、是非とも勧善懲悪ものらしい構図を、そろそろチラ見せをさせて欲しいです。
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