妖怪シェアハウス (第四怪/全8話・2020/8/22) 感想

テレビ朝日系・土曜ナイトドラマ『妖怪シェアハウス』(公式)
第四怪/全8話『アマビエ』の感想。
大家で神主の水岡(味方良介)から、シェアハウスの災いの原因だと言われた澪(小芝風花)は、引っ越しを決意。資金づくりのため書籍化される記事を書こうと、自ら妖怪達との体験談を投稿する。ひょんなことから澪の記事が注目を浴び始める中、シェアハウスに妖怪アマビエ(片桐仁)が現れ、澪にある予言をする。直後、原島(大東駿介)が澪の記事を書籍化すると決め…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:西荻弓絵(過去作/民王、女囚セブン、リーガル・ハート) 第1,2,3,5,7,最終話
ブラジリィー・アン・山田(過去作/東京センチメンタル、サイレント・ヴォイス) 第4話
綿種アヤ(過去作/不明) 第6話
演出:豊島圭介(過去作/マジすか学園シリーズ、特捜9 season2) 第1,4話
山本大輔(過去作/おっさんずラブ1、映画おっさんずラブ) 第2,3話
音楽:井筒昭雄(過去作/民王、99.9、トクサツガガガ、病室で念仏を唱えないでください)
主題歌:miwa 「DAITAN!」(ソニー・ミュージックレコーズ
脚本家が交代し「勧善懲悪もの」のスカッとさが薄まった…
脚本担当が、第一、二、三怪を担当した西荻弓絵氏から、本作初担当のブラジリィー・アン・山田氏へ交代した上に、両者の元々の脚本力に差があるため、これまでの「勧善懲悪もの」とも違うし、ゲスト妖怪を目立たせながらレギュラー妖怪も満遍なく描き、無駄と思われる描写も多く、今までとは若干違った雰囲気のエピソードになった第四怪。
但し、演出担当は、第一怪を担当した豊島圭介氏だから、映像的な雰囲気、特に澪が働く「こんじゃくプロダクション」は、今までで一番しっかり描かれた…感じだ。
今どきのSNSの問題を盛り込んでアマビエで解決するお話…
エピソード自体は、コロナ禍で注目を浴びている「妖怪アマビエ」を登場させて、今春に話題になった「100日後に死ぬワニ」の騒動や、SNS上の情報から個人や場所を特定する人物「特定厨」やSNSで横行する誹謗中傷の問題を盛り込んで、アマビエは澪(小芝風花)に降り掛かったトラブルを、澪の同居人である妖怪たちは力を終結して、妖怪シェア蓮の存続問題を解決した…と言う感じだ。
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水木しげる先生と『ゲゲゲの鬼太郎』へのリスペクト
妖怪漫画の名作『ゲゲゲの鬼太郎』を書いた水木しげる先生をモデルにした、2010年度上半期放送の朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』で「貧乏神」を演じた片桐仁さんが「妖怪アマビエ」を演じ、今回の劇中にも「令和のシゲル・ミズキ」も登場し、明らかに『ゲゲゲの鬼太郎』へのリスペクト感じた。
初見の人には分かり難いし、妖怪より澪が中心になり過ぎ…
しかし、恐らく第四怪の評価は分かれると思う。やはり、これまでの「勧善懲悪もの」のスカッと感には乏しいし、今回が本作初見の視聴者には登場人物らの設定が説明不足で分かり難い。
楽しく面白いのは認めるが、どうやら今回から、妖怪よりも主人公の人間の成長が物語の中心にシフトして行くようで、少なくとも、これまでを面白かったと思っていた私は、「見たいのは、これじゃない!」感が強まったのが、ちょっと残念でならない…
あとがき
次回の脚本担当は、西荻弓絵さんに戻るので「第五怪」に期待します。また、全8話と短い連ドラの “ここ” で急に路線変更して、世間の評価の分かれ目にならなければ良いですが。それとまた、“私と「土曜ナイトドラマ」枠は相性が良くない説” が私の中で浮上して来ました…
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