アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋 (第6話・2020/8/20) 感想

フジテレビ系・木曜劇場『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(公式)
第6話『病気に大きいも小さいもない』の感想。
なお、原作の荒井ママレ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(漫画)は、第1巻のみ既読。
みどり(石原さとみ)はくるみ(西野七瀬)や小野塚(成田凌)らと地域住民センターで高齢者の服薬指導をする。そこで倒れた女性・早苗が入院し、治療が行われるが、症状は改善しない。七尾(池田鉄洋)が「耐性菌」を疑う中、瀬野(田中圭)は早苗自身を見るよう助言。みどりは、服用薬はないと告げた早苗の言葉を考える。一方、くるみは生理痛に悩む患者の服薬指導をするが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:荒井ママレ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(漫画)
脚本:黒岩勉(過去作/僕のヤバイ妻、ストロベリーナイト、モンテ・クリスト伯、グランメゾン東京)
演出:田中亮(過去作/医龍、BOSS、コードブルー3、コンフィデンスマンJP) 第1,2,5話
相沢秀幸(過去作/グッド・ドクター、トレース~科捜研の男~、モトカレマニア) 第3,4,6話
音楽:信澤宣明(過去作/義母と娘のブルース、映画「ニセコイ」)
主題歌:DREAMS COME TRUE 「YES AND NO」(ユニバーサルシグマ)
「遠野倫さんですよね?」は本人確認になっていないのでは?
くるみ(西野七瀬)が初の服薬指導を遠野倫(山谷花純)に対して行う際に、医療従事者側から本人確認をするのに「遠野倫さんですよね?」は、ほぼ絶対に有り得ない。だって、これ本人確認になっていないから。
本来は「生年月日とお名前をお願いします」なのだが、何かと手抜きをするのが本作の萬津総合病院だから、「服薬指導依頼書」に「生年月日」の記載は無くて、「氏名と年齢」しかなかった。でも、せめて「本人確認のため、お名前をお願いします」が普通では?
でも、のちに、くるみは「カルテ」も持っていたから、誕生日の確認は出来たと思う。そもそも、薬剤師だろうが、どんな医療従事者だろうが、受付や診察室から「○○さん」と名前を呼ばれることはあっても、治療に関する本人確認で、薬剤師だろうが、どんな医療従事者だろうが、医療従事者が「○○さんですよね?」は、私の長い患者経験でも一度もないのだが…
優秀な薬剤師なら遠慮して「小川さん」と声掛けするのでは?
本人確認のやり方への違和感に似ているのが、みどりが患者を「下の名前」で呼ぶのも気になる。
冒頭で、区民センターで開催された服薬指導教室からの帰り道で倒れた患者小川早苗(高林由紀子)のことを、早速「早苗さん」と呼んでいた。
確かに親しみを込めて、いや、心を開いて欲しいと言う思いがあるのは理解するが、明らかに高林由紀子さんの演技は、早苗はみどりから距離を置きたい、みどりと話したくないと言う表現になっているのだかから、本当に患者と向き合いたいのなら、優秀な薬剤師なら、ここは遠慮して「小川さん」と声掛けするべきだったと思う。
こう言う現実の病院では起こらないことを、本作の中では当然に描くから、いくらフィクションとは言え、説得力がないのだ。
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本作は複数のエピソードを盛り込むと、ほぼ必ず失敗する!
どうやら、世間では、石原さとみさんと同じ位に西野七瀬さんに注目が集まっているから、みどり(石原さとみ)とくるみ(西野七瀬)で1本ずつエピソードを作って、同時進行させて視聴率稼ぎを目論んでいるのかも知れないが、そもそも、本作は複数のエピソードを盛り込むと、ほぼ必ず失敗するから止めた方が良いのに、また今回も…だ。
素人目でも危なっかしい新人薬剤師に服薬指導を丸投げ!?
そして、21分には、くるみが一人で暴走したから、やっぱり、みどりが指導係につくと言う無駄な展開。あくまでも、主人公はみどりなのだから、初めからきちんとみどりがくりみをフォローしながら服薬指導をやりつつも、くるみが自分勝手に走り出して、みどりがアフターフォローをする展開の方が良かったと思う。
いや、病院って、素人目でも危なっかしい新人薬剤師に服薬指導を丸投げするの!? と、実際に通院する患者の立場として、医療ドラマとして私は適切な描写ではないと思う。医療ドラマは、医者役が患者役を回復させて、なんぼのドラマ。そこを揺るがすようなドラマを医療ドラマとは呼びたくない…
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なぜ今回は病院を抜け出して早苗の家宅捜索をやらないの?
さて、このところ、院外薬局に努める薬剤師・ 小野塚(成田凌)の出番が増え、活躍するシーンも増えたのは、先日投降した『「アンサング・シンデレラ」で薬剤師が大活躍し過ぎるのは調剤会社4社がCMスポンサーの異常事態が原因?』が要因なのは、ほぼ間違いない。
小野塚もスポンサーの要望通りに大活躍だ。しかしだ。なぜ、今回のみどりは、小川早苗が抗生剤を服用しているか、本人から直接聞き出そうとしかしなかったのだろう? これまでの彼女なら、いや、今回こそ開業医の長崎医院から抗生剤が処方されているのは事実なのだから、さっさと病院を抜け出して、小川早苗の家の家宅捜索をやったら良かったのに。
やる必要が無い時にやって、やるべき時にやらないから矛盾が生じるのだ。どうせ、本作の萬津総合病院は個人情報を活用して、患者を助けるのが常套句なのだから。
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ネットで調べたにわか知識で食生活の指導までやる薬剤師…
本作の萬津総合病院は個人情報を活用して、患者を助けるのが常套句と言えば、今回のくるみは、先輩から「患者を見ろ」とアドバイスされて、患者・遠野倫のインスタをチャックして、ハーブティーの原材料まで調べて、食や睡眠など生活全般の改善までアドバイスしていた。
くるみの頑張っている姿を描きたいのは分かるが、せめて、せめて、インスタで得た情報は、薬剤部部長の販田聡子(真矢ミキ)経由で、医局に情報提供するべきでは? 薬剤部部長の販田聡子が、立場上の仕事をしな過ぎる!
患者の本人確認すらまともに出来ない新人薬剤師に、ネットで調べた情報をプリントアウトして、にわか知識で食生活の指導されるなんて、私ならこんな病院、怖くて二度と行きたくないが。
あとがき
褒める部分がほぼ無い第6話ですが、幾つかの「医療制度の問題提起」などは認めます。でも、やはり致命的なのは、みどりとくるみの2つのエピソードに “共通項” が皆無なことです。脚本家は、「町医者も薬剤師も、患者の悩みに向き合った」のが “共通項” だと思っているのでしょうが、そうはなっていません。
例えば、どちらの患者も孤独を癒すために過剰に薬を服用していたとか、どちらの薬剤師も患者のSNSから服薬暦を調べたとか。そう言う “共通項” を設定しないから、どちらのエピソードも「薬剤師の自己陶酔」にしか見えないのです。
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