国際共同制作 特集ドラマ「太陽の子 GIFT OF FIRE」 (2020/8/15) 感想

NHK総合・国際共同制作 特集ドラマ『太陽の子 GIFT OF FIRE』(公式)
『戦時下の科学者の苦悩を描く青春群像劇。核エネルギーの研究をする科学者たちに、海軍から兵器開発の密命が下る。時代に翻弄された若者たちの姿を8K映像でドラマ化。』の感想。
第二次世界大戦末期、京都大学の物理学研究室に海軍から下された密命は、核分裂のエネルギーを使った新型爆弾を作ること。核エネルギーの研究を進める一方で、科学者として兵器開発を進めていくことに苦悩する研究者たちの姿を描く。柳楽優弥、有村架純、三浦春馬ら、人気俳優が戦争に翻弄された若者たちを演じる。国際共同制作で作られた映画「太陽の子」とは違う視点で描く、もう一つのドラマ。BS8K、BS4K同時放送。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
●作・演出:黒崎博(過去作/ひよっこ1,2、容疑者Nと刑事の15年)
まるで「本編120分の長編ドラマのダイジェスト版」のよう
これ、番組企画の初期段階から「放送尺は80分間」と決まっており、それを前提に脚本を書いたのだろうか? そんなことさえ、疑いたくなるような、まるで「本編120分の長編ドラマのダイジェスト版」のような仕上がりだった。
登場人物らの初期設定の説明不足のままの見切り発車が…
やはり、一番物足りないのは、意外と少ない主要な登場人物なのに、その各人の個人的な初期設定の説明不足のままの見切り発車。これによって、最初から私はドラマから置いてけぼりを食らった。もちろん、好意的な脳内補完をすれば分からなくもない。
しかし、戦争のドラマは、例えば「敵と味方」、「戦地に行く人と送る人」、「生き残る人と亡くなる人」と、大きな括りで描くことが多いが、本作はそれをそのままやってしまっている。
でも、本作は、第二次世界大戦末期、京都大学の物理学研究室に海軍から下された「核分裂のエネルギーを使った新型爆弾を作る」との密命を受けた研究者・石村修(柳楽優弥)を中心に描くべきなのに、まるで主人公も群像劇の中に埋没してしまったまま終了。
映像は美しくても、登場人物の掘り下げが中途半端では…
流石に、オリジナル映像が8K撮影だから、ピントの合い方もボケ方も、4Kや地デジ放送とは比較にならない。ただ、美しい映像が続いたところで、やはり、人物設定の掘り下げを中途半端にしながら進めても、私に伝わるのは、「ふ~ん、こう言うこともあったのか…」程度。
エピソードを厳選して少なくし、ドラマに強弱やメリハリを
やはり、序盤での主要な登場人物の初期設定の説明をしっかりとやった上で、もっとエピソードを厳選して少なくし、描くポイントを絞り込み、その上で、ドラマに強弱やメリハリを作らなければ、ラストシーンを見ても、「石村修」の科学者としての気持ちは伝わらないと思う。
あとがき
説明不足と盛り込みすぎが、本作が今一つな作品になってしまった原因だと思います。今年は、終戦75年の節目の年ですから、コロナ禍であっても、戦争を描く骨太のドラマがなくて、本作に期待をしていただけに残念です。これなら、先日8/9にNHKで再放送されたアニメーション映画『この世界の片隅に』の方が良かったです。
【お願い】読者の皆さんも大変な状況とは思いますが、仕事激減の折、勝手なお願いで恐縮でございますが、Amazonと楽天市場からお買い物する際は、当blogのリンク経由で買って下さると、皆さんのおかげで私にポイントが貯まる上に、何よりもブログを書き続けるモチベーションアップになりますので、引き続き、ご協力の程、よろしくお願いいたします(謝) ※暫く“テンプレ”です。
「楽天市場」からのおすすめ商品
「Amazon」からの最新のお知らせ
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/14517/
【2017年からのスペシャルドラマの感想一覧】
2020年のスペシャルドラマの感想一覧
2019年のスペシャルドラマの感想一覧
2018年のスペシャルドラマの感想一覧
2017年のスペシャルドラマの感想一覧
【新型コロナウイルス関連の投稿】
これまでの新型コロナウイルス関連の投稿一覧
- 関連記事
-
- 妖怪シェアハウス (第三怪/全8話・2020/8/15) 感想 (2020/08/16)
- 未満警察 ミッドナイトランナー (第8話・2020/8/15) 感想 (2020/08/16)
- 国際共同制作 特集ドラマ「太陽の子 GIFT OF FIRE」 (2020/8/15) 感想 (2020/08/16)
- MIU404 (第8話・2020/8/14) 感想 (2020/08/15)
- [再]連続テレビ小説「エール」 (第42回・2020/8/15) 感想 (2020/08/15)