[再]連続テレビ小説「エール」 (第39回・2020/8/12) 感想

NHK総合・[再放送]連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第8週『紺碧(ぺき)の空』の
第39回:裕一の母・古山まさ(菊池桃子)の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
【告知】個人的なことですが、8月以降も元のように仕事が動き出しそうにないので、毎朝起きると辛いです。従いまして、『エール』の再放送の感想は、出来るだけ前向きな内容に書くことにします。もちろん、「ここをこうした方が良かった」と言うのは書くつもりですが、済んだことに、あれこれ言っても、虚しさが募るだけですので… ※暫く“テンプレ”です。
裕一(窪田正孝)の曲がなかなか採用されず自信をなくす中、音(二階堂ふみ)は書き置きを残して豊橋に帰る。裕一が東京で動揺している一方、音は豊橋で、光子(薬師丸ひろ子)や吟(松井玲奈)、梅(森七菜)、そしてはじめて会う吟の婚約者・鏑木智彦(奥野瑛太)に裕一のことを相談する。以前は、音のために曲をつくっていた裕一だったが、「誰かのために作っていないからうまくいかないのでは?」と言われた音は…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原作:林宏司 ●作:清水友佳子 ●演出:橋爪紳一朗(敬称略)
私の好きな『第39回』の、母まさの解説は全部良かった!運動音痴で、スポーツ全般に興味のない私だが、『エール』でベスト5に入るくらいに好きなのが、この第8週『紺碧の空』の 『第39回』。
だから、今回だけは前回のような菊池桃子さんによる “裕一の母” の「古山まさ」になり切った副音声による解説が、まさ本人が知らないことまで過剰に解説するのは止めて欲しかった。そして、その願いは叶った。幾つも、まさの「いい解説」があったから、シーンを追いながら紹介しようと思う。
アバンタイトルを短い尺にして、本編に尺を割く作戦
やはり、まさの「いい解説」が多いと、感想を書く気も乗って来る。この第39回は木曜日分だから、1週間区切りとしては残り1回しかない。
だから、サクサクと進めなければいけない訳で、前回を見ていない視聴者にも、夫婦の心に大きな壁が出来て、音(二階堂ふみ)が「豊橋に帰ります」と書き置きを残して家を出てしまったことだけ伝えた。こう言うシンプルなアバンタイトルだからこそ、主題明けに多くの時間が割けると言う仕掛けは上手いと思う。
サクサク感を出すから、光子の「どうしたの?急に」が活きる
主題歌明けの演出も考えられている。音は、主題歌中に東京から豊橋に “瞬間移動” したことになる。ヒロインの “瞬間移動” は朝ドラのお約束みたいなものだが、ここの春化に移動は不自然でない。アバンの「朝」には音は家に不在で、豊橋の実家に着いたのが「夜」。
それも、音が光子(薬師丸ひろ子)や吟(松井玲奈)、梅(森七菜)に相談したくて溜まらない気持ちの表現として、普通なら夜の関内家の全景のカットに音が足早に帰って来る…と、やりそうなところを、映像的には、夜の関内家の全景カットには音はいなくて、吟の「それに…」の台詞が先行して、関内家の中にカメラが入る。
吟たちの会話が進んだところで、今度は音が玄関を開ける効果音と「ただいま~」の台詞をオフ(その人物が画面に映っていないのに、台詞などが聞えること)にすることで、サクサク感が出る。サクサク感を出すから、光子の「どうしたの? 急に」が活きる…と言う仕掛けだ。
吟の婚約者の軍人・鏑木の台詞も良かった
私が『第39回』を好きな理由の一つが、吟の婚約者・鏑木智彦(奥野瑛太)が、「深刻な家族会議」になるはずのシーンにいる意味があること。部外者である鏑木に、光子が現状をどう思うか問うと、こんな言葉が返って来た。
鏑木「軍人が命を懸けて戦えるのは 誰かのためだからです。
祖国 両親 友人 戦友のために戦うのです」
裕一(窪田正孝)は誰かのために作曲をしてこそ本領を発揮する人。このことを、音や光子に気付かせる役が、鏑木の存在意義だ。作曲に苦悩している側の裕一が、藤堂先生(森山直太朗)や鉄男(中村蒼)や久志(山﨑育三郎)に相談して解決してしまう展開にせずに、一度、関内家、それも赤の他人の鏑木の言葉を挟むことで、戦争と言う時代も描けるし、その先の早慶戦の重要性も見えて、ドラマに深みが出たと思う。
「…で?」の編集と演技の面白さ!
今回を好きな理由のもう一つが、日本作曲界の重鎮・小山田耕三(志村けん)と裕一の「…で?」の編集と演技の面白さ。
こう言う茶目っ気のある演出が一瞬でも入ると、重苦しい流れに、一服の清涼剤的な効果を発揮して、朝ドラらしい “軽妙さ” が醸し出される。そして、小山田に相手にもされず床に放り投げられた交響曲「反逆の詩」の楽譜に目を通した久志が、「そこまで悪くないと思うぞ」と言うことで、小山田と裕一には描かれていない “確執” や “謎” があることとも見えた。
やはり、小山田の存在は、いつまでも『エール』の中で生き続けて欲しいと思う。
まさの "いい感じ" の解説は続く…
さて。舞台が関内家の作業場に映ったところに、「音さん? そちら、馬の鞍?」と言う、まさの「いい解説」があった。そうそう、こう言うのをずっと期待していたのだ。また、光子が音を心配する場面では、「母は子どもの幸せが一番」の解説が良かった。
母親の光子が娘の音へエールを贈るシーンも見応えがあった
母親の “娘が次々と嫁いでいく寂しさ” を案じて、音が小さな子どもが抱きつくように寄り添って「なるべく帰ってくるようにするから」と甘える。それに対して、光子は、娘の足をポンポンとあやすように叩いて、こう返した…
光子「じゃあ… 帰ってくるなら 孫 連れて帰ってね」
この台詞、今、音は妊娠していないのだから、「最低でも1年以上は辛抱しなさいよ」、「私の娘が簡単に弱音を吐くんじゃないわよ」と、母親が娘にエールを送っているのだ。ここが、如何にも光子が “ 新しい時代に於いては女性も自立すべきであるとの考え” の持ち主であることを表現していて好きなシーンだ。
そして、この台詞の直後にあった、「福島にもね」と義理のお母さんらしい解説も良かった。
ただ「孫が出来たら帰って来てね」と光子が言ったのに、音の “未来” では娘が生まれても、すぐには実家に娘の顔を見せていない。この辺の脚本の辻褄も合わせてくれたら良かったと思う。
「裕一、しっかりと向き合いなさい」と躾ける感じも悪くない
早稲田大学応援部の団長・田中(三浦貴大)と音の激論のあとに、舞台が古山家に戻って、裕一が縁側に腰掛けてボケーとしている時にも、「裕一、葉っぱなんていじってないで…」と、まさが裕一を叱る感じの解説、「裕一、しっかりと向き合いなさい」と躾けるような感じの解説も良かった。
まさの「その重み、感じたわね。裕一」は、とても良かった
この解説に続く、団長が思いを吐露するシーンも、私が今回を好きな理由の一つだ。怪我を負わせた親友への贖罪。それこそが、団長が早慶戦で絶対に勝たねばならない原動力。その原動力のエネルギーを、「頑張ることは… つながるんや」と信じて、自分が出来ることを模索した田中がこう語り出す…
田中「野球の技量はなか。
選手が活躍するために…
応援することしかないんじゃないかって思って」
野球ボールを握り締める田中の手のアップ。応援を懸命にしている田中の回想。
裕一「何で 僕なんですか?」
田中「あっ…。俺は… 器用なやつは好かん。
先生は… 不器用やけん」
裕一「何だ… 賞取ったからじゃなかったのか」
清水のボールが、田中から裕一に投げられた瞬間だ。これこそ “エールのキャッチボール” ではないか! その “エールのキャッチボールを” まさの解説では「清水さんのサインが入ったボール。その重み、感じたわね。裕一…」と表現した。これこそ母の息子へのエールだ。その後の「玄関で聞いてた音さん、ありがとう」も良かった。
あとがき
前回とは全く異なって、今回のまさによる解説は完璧と言って良かったと思います。裕一の母親だからこそのエール。音の義母だからこその感謝。どちらも、丁寧に盛り込まれていました。この調子で土曜日まで進んで欲しいです。
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【これまでの感想】
第1週『初めてのエール』
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第2週『運命のかぐや姫』
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第3週『いばらの道』
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第4週『君はるか』
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第5週『愛の協奏曲』
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第6週『ふたりの決意』
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第7週『夢の新婚生活』
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第8週『紺碧(ぺき)の空』
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第9週『東京恋物語』
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第10週『響きあう夢』
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第11週『家族のうた』
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第12週『アナザーストーリー ~それぞれの愛のカタチ~』
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第13週『スター発掘オーディション』
61 62 63 64 65 土
[再]第1週『初めてのエール』佐藤久志(山崎育三郎)
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[再]第2週『運命のかぐや姫』佐藤久志(山崎育三郎)
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[再]第2週『運命のかぐや姫』関内吟(松井玲奈)
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[再]第3週『いばらの道』関内吟(松井玲奈)
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[再]第3週『いばらの道』藤堂清晴(森山直太朗)
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[再]第4週『君はるか』御手洗清太郎(古川雄大)
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第7週『夢の新婚生活』梶取保(野間口徹)
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第8週『紺碧(ぺき)の空』梶取保(野間口徹)
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第8週『紺碧(ぺき)の空』古山まさ(菊池桃子)
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