[再]連続テレビ小説「エール」 (第29回・2020/7/31) 感想

NHK総合・[再放送]連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第6週『ふたりの決意』の
第29回:村野鉄男(中村蒼)の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
【告知】個人的なことですが、8月以降も元のように仕事が動き出しそうにないので、毎朝起きると辛いです。従いまして、『エール』の再放送の感想は、出来るだけ前向きな内容に書くことにします。もちろん、「ここをこうした方が良かった」と言うのは書くつもりですが、済んだことに、あれこれ言っても、虚しさが募るだけですので… ※暫く“テンプレ”です。
音(二階堂ふみ)は、心を閉ざしてしまった裕一(窪田正孝)の音楽の道をさがすために、レコード会社を回って売り込みを続けていた。ある日、吟(松井玲奈)のお見合い相手の鏑木(奥野瑛太)の紹介で、以前訪ねたことのあるコロンブスレコードをふたたび訪れる。その時は、すぐに断られた音だったが、音の再訪を知った廿日市誉(古田新太)が駆け寄ってくる。廿日市の話は驚くべきものだった!
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●原作:林宏司 ●脚本:吉田照幸 ●演出:松園武大(敬称略)
第29回は、アバンタイトルと終盤のギャップの良さが絶妙
前回の感想は、少々手厳しいことを書いたが、あれはあれで再放送に対しての私の本音。しかし、内容については、前回と今回は非常に良く出来ている。
例えば、アバンタイトル。本放送時の感想にも書いた通り、私は、今週から本格的に 「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」を救うのが「問題解決能力、ブレークスルー出来る音」の物語が始まったと言う解釈だから、今回のアバンタイトルのような「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」を視聴者に植え付けるようなエピソードはとても重要。
裕一(窪田正孝)が、つい「鈴木さんが『あのぐらいが ちょうどいい』って言ってた…」と栗が滑ってしまうところや、川俣銀行支店長の落合(相島一之)が裕一に「逃げんなよ 自分の心から」と釘を打つ感じも。裕一を万能選手に描かない方が、音の活躍が際立つから…
「裕一さん 喜ぶかな?」と言う台詞は、想像以上に重要
さて、主題歌明け。初見の時の感想にも、前回の再放送の感想にも書いたが、 裕一の「音楽を続けたいと言う気持ち」と、その延長線上にある「留学したい」と言う夢と、音(二階堂ふみ)が「裕一をレコード会社に売り込む」との間には、それなりの距離があって、そこを埋めて欲しかったのが前回の第28回。
しかし、その埋めて欲しかった部分を、この第29回では、吟(松井玲奈)に(仮なのか本契約なのか分からないが)契約書をチェックして貰った音が、「裕一さん 喜ぶかな?」と言うシーンがある。
このことで、留学をさせるのは金銭的に無理だけど、他のことなら出来るかも? と考えた音が、「問題解決能力、ブレークスルー出来る音」を発揮して、見合い相手から転がって来たコロンブスレコードの伯父の話に食いついて、更に前回での母・光子(薬師丸ひろ子)に 「ぐだぐだ言っとらんで お願いするんじゃない。契約してやるくらいの勢いで行くの! の亡者に 頭なんか下げるな!」と、強く背中を押されて動いた…と、この位の好意的な脳内補完はしても良いと思う。
だから、「裕一さん 喜ぶかな?」と言う台詞は、想像以上に重要だったってことだ。
「いつ、どこで、誰が」をきちんと描くと物語の軸が見える
また、音の行動力と機動力の良さを表すのに、音が呉服店「喜多一」に朝一で訪問する際に、開店前であることと、「朝早くから申し訳ございません。一刻も早くお伝えしたいことがあり」と、しっかりと説明を加えたのも良かった。
時々、本作は「いつ、どこで、誰が」を雑に描くことがあるから、こうしてきちんと描写されると、物語の軸がしっかりと見える。
いつもと違う茂兵衛の一面が見える病室のシーンも秀逸
昨日の感想で、「今週の解説が茂兵衛(風間杜夫)でも良かった」と書いた理由の一つが、8分頃の茂兵衛と裕一が、病床の妻・絹子(村上里美)を見舞うシーンがあるから。
のちに「本当は陶芸家になりたかった」と告白して、裕一と妻となった音を応援する意味を込めて、見た目ではどっちが夫用で妻用なのか区別がつかない手作りの夫婦茶碗を贈ったのを知っている分だけ、妻の手が僅かに動いただけで「動いた! 裕一 手 握ってやってくれ」と嬉しそうにしている茂兵衛の妻への愛情の深さ、源蔵(森山周一郎)と八重(三田和代)に押し付けられているような現状への辛さが心に沁みた。
いつもは威厳のある男だが、実は心根の優しい男の一面が見られる印象的なシーンだと再確認できた。
心を閉ざした裕一に、音と鉄男の声が届かないもどかしさ…
音楽を捨て、音も捨て、養子縁組を成立させることが、自分にとっても、家族にとっても一番良い選択だと必死に思い込もうと必死な裕一が描かれる中で、12分過ぎの教会でのシーンは、何度見てもいい。裕一と音のやり取りの序盤は、三脚に固定されたカメラで撮影されたカットの連続。
それが、音の「これ 断ったら 終わっちゃうよ」の台詞から手持ちカメラになる。(恐らく)都合3台のカメラが手持ちになって、完全に心を閉ざした裕一と、音楽を続けさせたい音をきっちりと描写していく。
そして、そこへ鉄男(中村蒼)が加わり、音楽を続けるように説得するが、この場面での裕一は、序盤にいた「鈍感であり思慮の浅さもある裕一」とは全くの別人で、こう言う15分間の中にしっかりと緩急を入れて来るは、本当にドラマチックだ。そして、このあとの裕一と音とのやり取りも良かった。
裕一「何で…? 何で? 何で みんな… みんな
僕のこと ほっといてくれないんだ」
音「救われたからよ! 励まされたからよ!
元気をくれたからよ!
みんな あなたに幸せになってもらいたいの。
自分の人生を歩んでほしいの!」
完全に、心を閉ざしてしまっている裕一。その裕一の頑なさは、教会を出て、下宿に戻っても、音と鉄男の説得に必死に耐える。そんな中でも、「自分の人生… 家族の人生…」と自問自答して苦悩する裕一。窪田正孝さんの演技力が光ったシーンでもあった。
今週で最も鉄男の解説に工夫があり、聴き応えがあった
今回も、台詞は多いが、ナレーション自体がテンポ良く入っている上に、中村蒼さんによる “乃木大将” こと「村野鉄男」になり切った副音声による解説が、期待以上に感情を込めて入っていて良かった。
また、前回の第28回までは無かった、台詞と台詞の合間に解説が入る場面もあって、鉄男が裕一を心配している気持ちが、台詞と解説の相乗効果で、より鉄男らしさが際立ったと思う。やはり、アバンの銀行のシーンや、新聞社や教会のシーンの解説を聞くと、やはり今回の解説は鉄男で良かったと思う…
あとがき
あれよあれよと、明日は土曜日で、しかも8月1日。鉄男による解説も最終日ですね。そして、内容も第5週の金曜日放送分と言うことでキリも良いです。次回は、裕一が重大な決断をする大切な回。そこを、鉄男がどう解説して、再放送らしさを更に聞かせてくれるのか楽しみです。
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【これまでの感想】
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