アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋 (第3話・2020/7/30) 感想

フジテレビ系・木曜劇場『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(公式)
第3話『俺はあんた達とは違う』の感想。
なお、原作の荒井ママレ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(漫画)は未読。
透析治療中の小学校教諭・新田(浅利陽介)が入院。新田は大量の服薬が必要で、その管理や指導に疑問を抱いたみどり(石原さとみ)は、処方したドラッグストアへ乗り込む。だが、担当薬剤師の言葉に何も言えなくなる。一方、人手不足に悩む販田(真矢ミキ)は、くるみ(西野七瀬)を連れ、薬科大学へ。そんな中、新田に寄り添おうと悩むみどりに瀬野(田中圭)はある助言をする。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:荒井ママレ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(漫画)
脚本:黒岩勉(過去作/僕のヤバイ妻、ストロベリーナイト、モンテ・クリスト伯、グランメゾン東京)
演出:田中亮(過去作/医龍、BOSS、コードブルー3、コンフィデンスマンJP) 第1,2話
相沢秀幸(過去作/グッド・ドクター、トレース~科捜研の男~、モトカレマニア) 第3話
音楽:信澤宣明(過去作/義母と娘のブルース、映画「ニセコイ」)
主題歌:DREAMS COME TRUE 「YES AND NO」(ユニバーサルシグマ)
序盤の、みどりと小野塚の激論のシーンは良かったと思う
序盤での、院内薬局勤務の薬剤師・みどり(石原さとみ)と、ドラッグストア勤務の薬剤師・小野塚(成田凌)のやり取りは良かった。とくに、小野塚の言っていた “24時間営業の院外薬局” の実情を熱く語って、みどりを論破するのは本作らしからぬ現実的な描写。
ただ、回想シーンで、小野塚が透析治療中の小学校教諭・新田(浅利陽介)に薬を渡していたのは「1剤1袋」なのに、新田が持っていた問題の薬は「一包化」されていた。ここは、1つの袋だけでも「一包化」がたくさん入った大きな袋にしたら良かったと思う。惜しいなぁ。
前回は薬剤管理、今回は患者管理に問題のある病院の設定…
でも、その後のドラッグストアの小野塚の勤務する姿なんて、いい感じだ。な、なのに、また患者が病室から逃亡って? もはや、看護師とか薬剤師とかの問題ではなく、病院自体の患者の管理体制に問題があるように見えてしまった。
そもそも、前回で、劇中に登場する 萬津総合病院は、「医師と看護師や薬剤師が積極的に協力をして薬剤管理をしていない設定」に見えて困ったばかりなのに。今回では、「医療従事者が積極的に協力して患者管理にも問題がある設定」まで加わってしまった。
「騒動」を起こして、そこからドラマの歯車を大きく回そうと言うのを全面否定はしないが、その「騒動」の “きっかけ” が病院側の落ち度ばかりなのが、本当に気になる。
ある程度は原作(未読)に縛られているのだろうが、あれだけ薬剤師が頻繁に病室の患者を訪れるような「患者に優しい病院」であるなら、入院患者が抜け出すのを見逃すはずは無いような気がしてならない。
今回はみどりでなく、小野塚が患者を探す自然な展開へ…
しかし、以前は、みどり自身が病院を飛び出して患者に関わって違和感アリアリだったのに、今回は、勤務が終わった小野塚が機転を利かせて新田先生の居場所を突き止めると言う自然な展開になった。
もう、小野塚が主人公で良いのに…と、思ったら、新田先生の処置が終わった処置室から出て来た瀬野(田中圭)が、唐突に「君 もしかして 小野塚君?」と言っていた。
初対面の、それも自分の病院のミスで抜け出した患者を助けてくれた薬剤師のことは、普通「あなたが薬剤師の小野塚さんですか?」でないの? なんか、こう言うちょっとしたことも気になる。なぜ、こうも「通院したくない病院」に描くのだろう…
お薬カレンダーのシーンも、かなり良かったと思う
後半に差し掛かった頃、新田先生の教え子が来てから、みどりが新田先生に退院後の服薬指導をする場面は良かった。まず、お薬カレンダーを知らない人がいるなら、その人たちへの啓蒙にもなっただろうし。
個人的には、部屋にお薬カレンダーがあると、「自分は病人」って感じがして暗くなるから、百均のダイソーで売っている「7daysピルケース」をお勧めしたい。1週間分の薬を「朝、昼、晩、寝る前」の4つに分けて入れられる。私は出張や旅行に行く時はそのまま持ち出すし、防災グッズの中にも、1ケース入れてある。やはり、薬は指示通りにきちんと飲んでこそ、効果を発揮するものだから。
今回の主人公は、やっと患者に寄り添う薬剤師に見えた
それに、毎回必要以上に患者へ肩入れし過ぎるみどりだが、今回は自然な感じで、患者に寄り添って、薬剤師としての仕事をした。
お薬カレンダーに生徒たちに書いて貰ったカードを入れると言うアイデアは、私も初期のレビー小体型認知症だった母が多剤併用(薬が多い)、複数診療科受診、複数病院受診をしていた時に、家族や母の友人やヘルパーさんたちで、28枚のメッセージカードを書いてやったことがあるから、それもいい感じだ。
薬剤師が病院から出て何かする違和感も、このエピソードなら十分にアリだ。こう言う描写が増えると、リアリティーの欠如も、少しずつ気にならなくなると思う。
薬剤師がバイアルから注射器に薬を引くなんてあるのかな?
一つ気になったのは、終盤での研修会のシーン。救命の処置の描写で、医師が薬剤師の瀬野の「薬剤師さん ベラパミル」と言って、別の薬を提案するまでは良かったのだが、いくら救命の現場でも、薬剤師がバイアル(注射剤を入れるための容器)から注射器に注射剤を引くことなんて、あるだろうか?
少なくとも、薬を注射器に引くのは看護師の仕事では!? 今回は、みどりよりも、清野の描き方に違和感を覚えた。まあ、本作は救命の現場では薬剤師が大活躍するのが定番の描写だから、あれこれ言ってもしょうがないが。
でも、いくら存在感を作りたいからと言って、あまり現実とかけ離れない方が良いと思う。現役&元薬剤師含めて多くの医療従事者も見ているわけだから…
第3話は、これまでの中で、最もベタだけどマシだった
ただ、全体的に、この第3話は、これまでの中で、最もベタだけどマシだったと思う。ちょっとお節介でウザいけど、みどりが小野塚に向き合って、理想と現実の話をするのも悪くなかったし、小野塚が自分の未来に向き合おうと気持ちを変えるのも、医療ドラマらしい清々しさもあった。あとは、新田先生と小野塚のエピソードが、もう少しまとまったら良かったと思う。
エンドクレジットの映像くらいに本編にも力を注いで欲しい
でも、まだまだ物足りない。特に、今回のラストのエンドクレジットの映像なんて、個人的に毎回大好きだし、あれだけ盛り上げられるのならば、本編の方に力を注いで欲しい。主人公が出しゃばらない方がベタで良いなんて本末転倒。きちんと本編で感動させて欲しい。
あとがき
今回は、ほぼ全編が薬剤師のお話でした。まあ、そうなるのも分からなくもないですが、やはりもっと「チーム医療」の今を取り入れて、もう少し薬剤師が医師や看護師と連携して動いているように描いても良いと思います。
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