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連続テレビ小説「エール」 (第50回・2020/6/5) 感想

連続テレビ小説「スカーレット」

NHK総合・連続テレビ小説『エール』公式サイト
第10週『響きあう夢』の 『第50回』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


環(柴咲コウ)から、たとえお腹の子供が危険なことになっても舞台に立つプロとしての覚悟があるかを問われた音(二階堂ふみ)は思い悩む。つわりで体調がすぐれない音に裕一(窪田正孝)は、体を大事にすることが一番だと稽古を休むことをすすめるが、音は機嫌を悪くしてしまう。その後も練習に参加できない日々が続いたある日、音がいなくなってしまう。あちこち探し回った裕一は音の姿を見つけて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---

前回のラストシーンを繰り返さず、アバン無しの選択は正解

・原案:林宏司 ・作:清水友佳子 ・演出:吉田照幸(敬称略)

前回のラストが、環にプロの歌手としての覚悟を問われた音(二階堂ふみ)が思い悩んで(と言うか、怒りを裕一にぶつけて)、更にナレーションで「それから2週間 音は つわりがひどく ほとんど 練習に参加できませんでした」と言った。

まあこう言ってしまっては元も子もないが、計画妊娠をしなかったと言う自業自得が生んだ問題を強調するようなアバンタイトルを作ると、音への、祐一への共感度が下がるから…と言う、演出家の賢明な判断で、火曜日に次いで今週2回目のアバン無しの構成。これで良いと思う。

前回でちょっと気になった所を、上手く修正して来た

さて、主題歌明けは、前回では、ダブル主人公である、音はかなり身勝手な女性に、裕一(窪田正孝)はかなり幼稚な男性に描かれた。そこを修正と言うより、世間の声、一般的な考え方を劇中に登場させて、緩和させようとしているように見えた。

まず、学校で周囲が千鶴子(小南満祐子)に「音の代役の練習をしたら?」と言う意見に耳を貸さない千鶴子なりのプロの歌手を目指す人間としてと、音に負けたと言う人間としてのプライドが美しかった。

贅沢を言えば、藤丸でなく、光子と梅が良かったけれど…

また、鉄男(中村蒼)のおでん屋では、藤丸(井上希美)が、いいことを言う。

藤丸「赤ちゃんの母親である前に
   奥さんだって 一人の人間ですよ。
   歌手を志した これまでのこと これからのこと
   きっと いっぱい悩んでる。
   だから あなたも 父親になることに
   浮かれてばっかいないで
   もっと奥さんの心の内を想像して
   寄り添ってあげなさいよ」

なぜ、藤丸がここまで音のことを知っているのかな? と思ってしまった。

そこで贅沢を承知で言うならば、先日、音の姉の吟(松井玲奈)が古山家を訪ねて来たのだから、それをきっかけに苦悩する音を救済するために、割と先進的なモノの考え方をする母・光子(薬師丸ひろ子)と妹の梅(森七菜)を登場させて、藤丸が裕一に言った台詞を、上手くアレンジして言わせたら、説得力もあっただろうし、連ドラとして面白かったかなって。

だって、祐一の実家には三郎(唐沢寿明)しか味方がいないし、ここは出産経験者が言うのが妥当だったかなと…。

でも、誰かが、祐一にこれを言わないと、音パートでの裕一の存在感が薄くなり過ぎるから、ここは裕一の目を覚めさせる役として、一般庶民の女性の声の代表者で利用するのは、梶取恵(仲里依紗)と藤丸しかいない…のも確かだが。と言うわけで、誰が言おうと、この台詞があったことは良かったと思う。

音が裕一を見つけてくれたことをホッとしたように映った

裕一が家に帰ると、音がいない。あちこち捜し歩いた裕一が見つけた音は、もう朝日が昇っている時間帯に、音楽学校の教室でランタンの明かりを頼りに、楽譜を見ながら立ったまま歌の練習をしている姿だった。その声は、擦れ、呼吸も息切れし不安定だ。

裕一が教室に入って来くると、音は楽譜を畳んで、ソファーに腰掛ける。暗がりで音の表情は良く見えないが、丸まった背中を見ると、音は、ここ(学校の教室)にいる自分を見つけてくれた裕一にホッとしたように映った。

幼少期から思い悩んでなかなか動けないのが裕一と言う男

そんな音に、裕一が、いつもより、少しだけ早口で、こう言った。

祐一「音…。
   今から 僕は作曲家として声楽家の君に伝えたいこと言う。
   君は舞台に出るべきじゃない。
   息が続かないのは致命的だ。
   美しいメロディーも表現できないし
   聴く人 不安にさせる。
   そんな歌しか歌えないんじゃ
   お客さんにも失礼だ」

「祐一、今さら?」と思った視聴者も多いと思う。ただ、吃音の裕一が、いつもよりも早口で、プロの作曲家としての意見を言うシーンを見て、こう考えなおした。

裕一は、自分の考えを的確に音に伝える機会を、ずっと待っていた、ずっと探していた…のだと。そして、藤丸の言葉に背中を押されて、今自分が言うしかないと決意したのだと。確かに「今さら?」なのだが、思い悩んでなかなか動けないのが裕一と言う男。これは、幼少期から変わらない。だから、「今さら」でも祐一にしては上等だと思う。

音の本音が描かれたのが良かった

そして、祐一に言いたいように言われた音は、スックと立ち上がって、裕一の頬を平手打ちする。そして、すすり泣く…

 音「分かっとる… 分かっとる…。
   声も出んし… 息も続かないし…」
祐一「うん」
 音「子どもができたのは うれしい。
   でも… でも… 『何で 今?』って…
   時々思ってしまう自分が嫌で。
   環先生に…
   子どもが死んでも舞台に立つのがプロだって言われた時
   すごく怖くなった」
祐一「うん」
 音「この子を失うなんて絶対に嫌だって。
   この子に会いたい… 歌も諦めたくない。
   覚悟も できんくせに…
   どうしていいのか分からん」

この音の台詞も良かったと思う。計画妊娠しなかった自分や、妊娠によって声の出方がこんなに変わるのか…に想像が至らなかった自分や、甘い志しで混乱した自分を認めたってことだから。この音の吐露があって、今週の音への、ほんの僅かな不快感(とまでは言えないが)が払拭された。

音の背中を押すには十分過ぎ。本当はここまででいいのに…

こうなれば、あと、一押しがあれば、行動力と問題解決能力に長けた音なら、即決できるはず。でも、この時点では「どうしていいのか分からん」状態。そこで、裕一が再び口を開く…

祐一「音 音… 聞いて。
   その夢… その夢 僕に預けてくんないか?
   君が もう一度… もう一度
   夢に向き合える日が ちゃんと来るまで
   僕が その夢 預かって 大事に育てるから。
   君の夢は… 僕の夢でもある」

ここまでで、音の背中を押すには十分過ぎる内容だ。映像も、この直前までは、すすり泣く音のカットを中心に構成されるが、「君の夢は… 僕の夢でもある」だけは、裕一のアップになる。だから、本当は、ここまでで良いのだ。

若い夫婦の未来を描く朝ドラらしいシーンだ

しかし、脚本家も演出家も窪田正孝さんも、更に畳み掛け。ずっと二階堂ふみさんを見ていた窪田正孝さんが、一瞬だけ二階堂ふみさんから目線を外して、話し続ける…

祐一「そのかわり…
   君にも いつか 僕の夢をかなえてほしい」
 音「裕一さんの夢?」
祐一「そう。
   僕の作った曲で 君が おっきな… おっきな舞台で歌う!」
 音「裕一さんが作った曲を… 私が歌う」
祐一「音は 何一つ…
   何一つ 諦める必要ないから。
   そのために 僕 いんだから!」

ここまで畳み掛ければ十分だと思う。妊娠と言う現実を少し甘く捉えていた若い夫婦が、自分たちの未熟さを認めた上で、前向きに夫婦二人三脚で二人の夢を叶えようと決心した。今週は水曜日辺りから少々雑になって心配だったが、ここのやり取りを見て少し心配が取れた。若い夫婦の未来を描く朝ドラらしいシーンだ。

音と環は「生きる(生きた)時代」が違うから、葛藤も違う

結局、音は舞台『椿姫』を降板し、退学届を提出する。

環「ほとんどの人が いばらの道ではなく
  平穏な幸せを選ぶ。
  あなたは その道を選んだ。それだけのことよ」

ちょっと、聡明な環にしては、少しだけ “嫌味” を感じる言い回しになっている。が、ここは敢えて、ちょっと嫌味を言っているように柴咲コウさんが演じているから、そう見えるのだ。なぜなら、このあとの、二人のやり取り、そう、同じ女性で、歌手を目指すと言う夢も一緒な環と音だが、「生きる時代」が違うのだ。

劇中では環の結婚歴や出産歴は描かれていないが、「双浦環」のモデルと噂されている歌手の「三浦環」さんは離婚歴はあるが出産歴はない。そして、日本人の手による初めてのオペラ公演に出演し成功を収めた、日本で初めて国際的な名声をつかんだパイオニア的なオペラ歌手だ。

だから、環は「自分が生きた時代」は、妊娠や出産は諦めなければ、女性が夢を叶えることが許されなかった時代を生きた。だから、嫌味と同時に嫉妬もあったと思う。そこを、柴咲コウさんが見事に演じた。

清々しく辞めて行く音を見た環の "心の揺れ" が見えた

そして、環が「夢を叶えるために生きた時代」とは違う時代を生きる音が、今の時代の女性の生き方を環に話す。

音「私は 歌手になる夢を諦めたつもりはありません」
環「どういうこと?」
音「今までは 私は 自分のことしか考えていませんでした。
  この子は 祐一さんと私 2人の子どもなのに。
  一番大事なことを忘れていたんです」

今回は、これでもかと畳み掛ける描写が多い。この↑音と環のやり取りと、音を見る環のアップだけで十分なのに、音は立ち上がって、環を見下ろす位置になって、改めて、こう切り出した。

音「夢も 子どもも 夫婦2人で育てていきます。
  彼がいてくれたから 選べた道です」

音に言われた時の環の表情が印象的だ。いくら時代が違うとは言え、自分の夢との向き合い方、自分の女性としての生き方、自分にとっての本当の幸せ、それらを、音が憧れのヴィオレッタ役を降板し、音楽学校を辞めていく何とも “清々しい姿” を見て、自身の過去を走馬灯のように振り返り、心の揺れを感じたように見えた。

音に掛けた最後の言葉が、環自身への "エール" にも見えた

そんな環が、力強く立ち上がり、部屋を去ろうとする音の背中に向かって、こう声を掛けた。

環「また会える日が来ることを
  楽しみにしているわ」

音を見送ったあとの環の飄々を見ると、まだ環の心の中では自問自答が繰り返されているが、音に掛けた最後の言葉が、音にだけでなく、環自身への “エール” になっているようにも見えた。

夢、仕事、結婚、妊娠、出産と言う女性なら誰もが内包する避けられない問題を、前回の終盤から今回で、朝ドラらしい清々しさにドラマチック性を加えて魅せたと思う。

千鶴子の拘りと意志の強さが、葉書の文面からも溢れ出る…

更に、残り3分でも、今回は畳み掛けて来た。時は「半年後」に時間経過して、あの千鶴子から近況報告の葉書が届く。その内容が千鶴子のナレーションで描かれた。

千鶴子(N)「早く 音楽の世界に復帰して下さることを
      願っています。
      あなたに負けたままでは 納得が行きませんから」

清水友佳子氏の脚本にしては(失敬…)、この金曜日は良く出来ている。特に、千鶴子と環の心情描写に一貫性がある。環については、音とは生きる(生きた)時代は違えども、求めるもの(こと)を手に入れる手法の違いなどに苦悩しながらも、自分を更に奮起させる姿が描かれた。

そして、千鶴子についても、演出家や環に「代役要請」が来るまでは、音のヴィオレッタ役の練習をしないと言う声楽家を目指す人の拘りと意志の強さが、この手紙の文面からも溢れ出ている。

今は「回り道」を選んで無事に出産をしたのを、喜びたい…

環は「いばらの道」と「平穏な幸せ」が人生の二択であるように奇しくも表現したが、祐一と音は、まずは「回り道」を選択して「平穏な幸せ」を手に入れることを選んだ。もちろん、この先、今度こそ「いばらの道」に進んで夢を叶えなければならなくなるかも知れない。でも、今は「回り道」を選んで、無事に出産をしたのを、喜びたい…

あとがき

「2人の人生に また一つ 宝物が増えました」の最後のナレーションも良かったです。今週は中盤からヒヤヒヤしましたが、結果オーライと言うことで良いと思います。



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【これまでの感想】

第1週『初めてのエール』
1 2 3 4 5 
第2週『運命のかぐや姫』
6 7 8 9 10 
第3週『いばらの道』
11 12 13 14 15 
第4週『君はるか』
16 17 18 19 20 
第5週『愛の協奏曲』
21 22 23 24 25 
第6週『ふたりの決意』
26 27 28 29 30 
第7週『夢の新婚生活』
31 32 33 34 35 
第8週『紺碧(ぺき)の空』
36 37 38 39 40 
第9週『東京恋物語』
41 42 43 44 45 
第10週『響きあう夢』
46 47 48 49

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