連続テレビ小説「エール」 (第49回・2020/6/4) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『エール』(公式サイト)
第10週『響きあう夢』の
『第49回』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
音(二階堂ふみ)の妊娠がわかる。裕一(窪田正孝)は大喜び。音は、子育てしながらの通学は難しいのでいずれ退学しなければならないが、いつか歌手になる道につなげるためにも記念公演の椿姫だけはやり遂げるつもりだった。稽古の終わりに、みんなにその旨を伝えるが、皆は困惑している様子。自分に気を遣ってもらう必要はないと言う音に、千鶴子(小南満佑子)は周りのことも少しは考えるよう話す。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
前回のラストシーンを繰り返さないアバンの編集は良かった
・原案:林宏司 ・作:清水友佳子 ・演出:吉田照幸(敬称略)
今回のアバンタイトルの出だし、演出家が頭を使ったシーンだと思う。なぜなら、前回のラストシーンを思い出して欲しい。音(二階堂ふみ)は自分の生理不順に気付かずに、喫茶バンブーの梶取恵(仲里依紗)から「赤ちゃん できたんじゃない?」で終わったから。
やはり、少なからず、幾ら自分の歌や夫の仕事などに忙しかったと言え、一人の女性、それも新婚の妻として、一部の女性たちは、無計画な音に “嫌悪感” を抱いたと思う。
もちろん、今やバースコントロール(妊娠する時期などを管理する資格)指導を有する助産師が「でき婚」する時代だし、実際に中絶できない時期まで妊娠に気付かない妊婦さんもいる(現役助産師の妻から聞いたこと)だから、一概に音に対して自分の価値観を当て嵌めてどうこう言うのはどうかと思う。
が、その一方で不妊治療で頑張っておられる夫婦もたくさんいるのも事実。だから、今回のアバンは、前回のラストシーンから繰り返さない方が、病院、病室などでも見る人の多い朝ドラとしては、得策だと思って見始めたのだ。だから、吉田照幸氏の演出は単純に良かったと思う。
音が、小学時代の「竹取物語」と同じなのは、ドラマとして正しい
でも、冒頭の前回のラストシーンを吹き飛ばすような裕一(窪田正孝)は大喜びは良かったが、また、音がこんなことを言い出しちゃう。
音「記念公演だけは出るよ。
『椿姫』だけは絶対に成し遂げたいの」
祐一「えっ? だ だ… 大丈夫なの?」
音「おなかも まだ そんな目立たんし
まあ なんとかなるよ。
それに 学校はやめても 公演を成功させて
レコード会社の目に留まれば
歌手になる道は開けると思うの」
これも、「ご都合主義過ぎる」とか「欲張り過ぎる」などの意見も出て来そうな台詞だ。
しかし、この音って、小学生時代の学芸会での演劇『竹取物語』で、急きょ主役の座を手に入れた音と同じなのだ。そう、音は、なんも変わっていない。良い意味の欲張りで、周囲の目も気にしない行動力があって、問題解決能力にも優れているのが、「関内音」の時代からの音だから。キャラがブレないのはドラマとして正しいと思う。
それに、人間なんて、そう簡単に変われるものでは無いし。ただ、折角、前回で裕一のレコードが大ヒットしたのに、そこの表現が少ないまま終わってしまって、音の話になると言うのは、ダブル主人公の朝ドラとして期待をしている私としては、ちょっと残念だ。
音の回想シーンの編集に、ちょっぴり違和感が…
前回に続いて、今回も妙な編集があった。音の妊娠を知ってウキウキな裕一が、やすりを取りに納戸に行ったあとに残された、カメラに背を向けた音に、『椿姫』の出演者たちの言葉が突然被ってくる。数秒後には、それが回想シーン内の台詞のやり取りが音先行させたものと分かるが、ちょっと編集に自然さが欠けたと思う。
これ、わざわざ回想シーンにせず、ウキウキの裕一に「学校で妊娠したことを皆に言った」と言えなかった音の切なくて、悩んだ表情のアップを入れて、次に音楽学校の全景カットを挟んで、「学校で妊娠したことを皆に言った」翌日の出来事とした方が良かったと思う。
その方が、千鶴子(小南満佑子)の音への “うんざり” している感情が丸一日積み重なったことになって、ドラマとしてメリハリがついたと思うから。
環のような人物、環のような言葉が出るうちは期待したい!
さて、今回は変な物言いをすると、“マタハラ” だとか “女性差別” だとか突っ込まれそうだから、本当に感想が書きづらい。ただ、音が、(裕一は別にして)唯一の理解者だと信じ込んでいた双浦環(柴咲コウ)が音に言った台詞が良かった。
環「私は あなたを特別に扱う必要なんて
ないと思ってる。
あなたには ヴィオレッタとしての責任があるし
それを全うする義務がある」
音「はい」
環「古山さん あなたは『椿姫』の舞台にでたいのよね?」
音「もちろんです! 舞台をしっかり務め上げて
プロの歌手になりたいです!」
環「そう…。1つ 確認してもいいかしら?」
音「はい」
環「プロってね…
たとえ 子どもが死にそうになっていても
舞台に立つ人間のことを言うの。
あなた 当然 その覚悟はあるのよね?」
この環の台詞があってこそ、プロの音楽家を描くドラマが担保されたと思う、前回で、日本作曲界の重鎮・小山田耕三(志村けん)に「先生と同じ目をした芸術家たちをたくさん見ました」と、ピシャッと言った環だからこそ、音に言えた台詞、と言うかプロの世界的オペラ歌手「双浦環」だから言える言葉だ。
このような、作品を引き締める登場人物、そして作品の背骨が揺らぎそうになった時に軌道修正できる台詞が出て来るうちは、まだまだ期待できると思う。
あとがき
まだまだ期待できる…と書きましたが、今週は残り1日しかありません。2週間も稽古に出なければ、自然な展開として、音は舞台に立つことは出来ず、自主退学して、歌手の道を諦める…しかありません。
ならば、せめて、子どものようにはしゃぐ裕一が、生まれてくる赤ちゃんのために「子守歌」の作曲に取り掛かり、一方の音は環の強烈なパンチに打ちのめされ…と、対比させた方が良かったような。
流石に、これだけデリケートな問題をたったの2日間で描く脚本では、吉田照幸氏の演出でも物足りなさを感じました。今週はずっと裕一パートにして、来週を音パートにしたら良かったのに…
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